【平日21時のおやつレシピ】第3話:泡立て、溶かして、混ぜましょう。「大人のムースショコラ」
ライター 小野民
お正月を終えて、世の中がちょっとずつ動き出す日々は、どうしたって気張ってしまうもの。
そんなときにぴったりの、夜の9時、ほっと一息つける時間からでも気軽に作れるおやつのレシピをお届けしています。
「SEKAI NO OYATSU」の鈴木文さんが教えてくれるレシピは、どれも材料はシンプル、オーブンも使わず、準備から30分もあれば完成しちゃう、ハードルの低さが魅力。
最終話では、基本の材料は板チョコと生クリームだけなのに、リッチな味に仕上がるショコラムースのレシピをお届け。いろいろな食べ方ができちゃうお得感もたまりませんよ。
極上の食感を手軽に。
楽しみ方いろいろ「大人のムースショコラ」
鈴木さん:
「卵を使った本格的なものもありますが、いさぎよく板チョコと生クリームだけで、手軽に作れるレシピにしてみました。
生クリームだけでも作れますが、お酒を加えると、まるでカカオ分の高い製菓用チョコレートを使ったかのようなリッチさがでますよ」
材料(3カップ分)
好みのチョコレート…100g(板チョコレート約2枚分)
動物性生クリーム(乳脂肪分35%)…150ml
赤ワインもしくはラム酒、ブランデーなど(なくてもOK※1)…20ml
※1:チョコレートと生クリームだけで作る場合は、生クリームも200mlまで増やしても。
・デコレーション…以下を適量
カカオパウダー、苺などベリー系の果物、ナッツ、塩気のあるクラッカーやビスケットなど
作り方
1. 2/3量の生クリームを泡立てておく
チョコレートとのつなぎに使う1/3量の生クリームを取り分けておき、残りの100mlの生クリームに赤ワイン加えて泡立てる。
▲ボウルの底を氷水に当てながらホイップするとやりやすい。生クリームが飛び散るので、かき混ぜやすいようになるべく大きなボウルで作業するといい
立体感が出るくらいのかたさになったら、冷蔵庫に入れておく。乳脂肪35%でかつ、砂糖が入っていない上に赤ワインが入っているのでツノが立つほどまでかたくはなりません。
2. 湯煎用の60℃のお湯を用意する
温度計を使わず、だいたいちょうどいい温度にする方法は……
・湯を沸かして一旦空のボウルへ移して荒熱をとる
・沸かしたお湯と同量の水で薄める
・鍋底がふつふつするくらいのときが60℃くらい
3. チョコレートをボウルに入れて湯煎でとかす
チョコレートは、溶けやすいように細かく刻んでボウルに入れ、約60℃のお湯を入れたボウルの上で湯煎で溶かす。このとき、チョコレートにお湯が入らないように注意。
このくらいなめらかになれば溶かす作業は終了。
湯煎はそのままおいておきましょう。作業の途中でチョコレートが固まってきたら温めて溶かし直すのに便利です。
4. つなぎになる温かい生クリームを加える
耐熱容器に残しておいた生クリームを600wの電子レンジで15秒ほど温めたら3へ少しづつ加えて、ゴムベラかホイッパーで優しく舐めらかに混ぜ合わせる。
▲温めた生クリームは、次の工程で入れるホイップが混ざりやすくするためのつなぎのような役割です
5.ホイップした生クリームを少しずつ加える
4に、冷蔵庫に入れておいたホイップクリームを2.3回に分けて加えて、ゴムベラかホイッパーで中央から優しく混ぜ合わせる。
泡立てておいた生クリームは、そのまま加えたらさらっとなめらかな食感に、混ぜ合わせる前にもう一度よく泡立てたらほわほわ食感のムースになります。どちらでもお好みで。
ディップなどにして味わうなら、ここで完成。とろりと滑らかなチョコクリームを塩けのあるクラッカーにのせて頬張れば、手が止まらなくなってしまいます。
ムースショコラにするには、好みの容器に入れて冷蔵庫で数時間から一晩おいておきましょう。
ほろっと口溶けのいいムースに、赤ワインのほんのりと漂う香りで贅沢な気分になるデザートの完成です。そのまま食べてもいいですが、さらにココアパウダーやいちごでおめかしした姿もたまりません。
チョコレートを食べた満足感はありつつ、軽やかな食べごこちも嬉しいムースです。
今回はグラスにラフに入れてかためましたが、しっかりならして入れてもいいですし、蓋付きの瓶に入れたら、持ち歩けてちょっとしたお土産にもよさそうです。
鈴木さん:
「ジップロックなどの袋に入れたり、バッドに入れたりして冷凍すれば、アイスのように楽しむこともできますよ。
いろいろなおやつが手軽に買える時代ですが、買うものと思っていたものが、実は簡単で特別な材料や道具がなくても作れるって嬉しくなります。今回作った3つのデザートは、まさにそんなギャップが楽しめるはず。
シンプルだからこそ、確実においしくできるコツを考えながらレシピを作ったので、ぜひ日々のちょっとした時間に作ってみてほしいです」
***
お菓子作りといえば、しっかり準備をして時間に余裕がないと……とすっかり遠ざかっていたわたし。鈴木さんから教えてもらった3つのおやつは、食べてみたいワクワクとこれならできそう! という気持ちが相まって、ちょっとした空き時間にささっと作ってみられました。
なんだ、自分を喜ばせるおやつがこんなに簡単に作れるなんて。2022年のはじめ、これから始まる1年を甘やかに応援してくれる相棒を得たような気持ちがしています。
【写真】木村文平
もくじ
鈴木文
立教大学卒業後、株式会社バーニーズジャパン入社。アパレル業界を経て、パティシエに転身。ザ・ぺニンシュラホテルのフレンチレストランやパティスリーなどで修行を積んだ後、会員制レストランでシェフパティシエに就任。退職後は約1年にわたり、世界各地でお菓子を作る旅へ。これまで50カ国以上を訪れ、500種類以上の世界のお菓子を学んだ経験をもとに、2018年よりお菓子ブランド「SEKAI NO OYATSU」を主宰。著書に『世界のおやつ おうちで作れるレシピ100』(パイインターナショナル)。https://sekainooyatsu.com/
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