【新連載|スタッフの本棚】第1話:北欧ヴィンテージのシェルフに。あえて揃えず、好きと歴史を積み重ねて(店長佐藤編)

編集スタッフ 松田

本日より「スタッフの本棚」という、新しい連載がはじまります。

インテリアの一部としても、そしてその中身も気になる「本棚」という存在。誰かの家を訪ねたとき、じっくりのぞいてしまう一角でもあるのではないでしょうか。

本棚の持ち主のことをより深く知れるような気がしたり、共通して好きな本を見つけた時には嬉しくなったり。

小説、エッセイ、雑誌に漫画、アートブックやビジネス書、そして絵本。ジャンルも形もさまざまな本の居場所からは、並べ方ひとつとっても、その人らしさが垣間見えるような気がします。

この連載では、不定期でスタッフ宅にお邪魔し、本棚まわりのインテリアや収納で工夫していること、読書習慣や大切にしている本など、「本棚」にまつわるアレコレについて、根掘り葉掘りきいていきます。

今月は、店長・佐藤の本棚です。それでは一緒にのぞいてみましょう。

 


#01
店長佐藤の本棚


はじめに訪ねたのは、店長・佐藤の自宅です。

佐藤宅の本棚があるのはリビングの一角。すぐ側には一人がけのソファーとオットマンが置かれ、くつろぎスペースとしての役目も担っています。

佐藤:
「この本棚は6年ほど前、もともとは息子の学校の教材やランドセルなどを収納するために購入したものです。前に住んでいたマンションの和室に置く前提だったので、落ち着いた色味のものを選びました」

▲halutaのオンラインストアで購入したデンマークのヴィンテージシェルフ。一番下段の雑誌用の仕切りがあるデザインがアクセントになっている

佐藤:
「いずれ子供用としての用途を卒業したときにも長く大切にできるよう、自分がすごく好きになれるデザインのものをずっと探していて、ようやく出会ったもの。引っ越しを経て、現在は自分のための本棚として使っています。

リビングのものとは別で、仕事部屋にも本棚を置いていて。仕事のヒントになる本はこちらに置いています」

▲仕事部屋にある本棚。古道具店レットエムインで購入した日本製の古い棚に

 

あえて揃えず、雑多に積んでおくのが好き

収納についての工夫は?と尋ねると、「文庫本、単行本、雑誌をなんとなくまとめた位置に並べるくらい」と佐藤。

佐藤:
「いろんなジャンルの本が、雑多に積まれている景色が好きなんです。だから、あまり整頓しすぎないようにしていて。

あとは読みかけのものは忘れないように、目が届く前の方に置いています。雑誌も読んでいる途中のものは、スツールに積んでおくようにしています」

▲(写真:左から時計回りに)本棚の上には、化粧道具や本が入ったカゴが置いてある/ソファーに座った時、目線の先にお花が見えるように飾っている/お気に入りのブックブラシはフックに掛けて見える場所に収納/足揉みグッズやネイルなど、ケアアイテムも手の届く場所に

佐藤:
「本棚の前の一人がけのソファーは、我が家の特等席。居心地がよいので、息子もよく座って寛いでいます。ほとんどは、ここでYouTubeやゲームをしていますけどね(笑)

読書以外にも、少し時間がある夜はここで一人お酒を飲みながら、マッサージをしたり、ネイルを塗ったり、音楽を聴いたり。身体も頭の中もオフにしたいときに、ぴったりなコーナーです」

▲佐藤がよく聴いているプレイリスト「夜ふかしのおとも」

 

読書タイムは、日曜日の午後3時

続いて尋ねたのは、読書の習慣のこと。いつ、どんなジャンルの本を読むことが多いのでしょうか。

佐藤:
「本を読むのは、唯一ゆっくりできる日曜日の午後の時間帯が多いです。

仕事で忙しい平日は、ほとんど読めていません。土曜日も、たまった家事を片付けたり、家族と一緒に過ごしたりすることが多くて、読書の時間まではとれなくて」

▲掃除を終えた達成感とともに、「一人がけのソファーに座ったときに見える、この景色が好き」と佐藤

佐藤:
「日曜日の午後15時ごろは、家の掃除も終わっていて、やっと気持ちがゆるまる時間。

夕食の買い出しに行くまでの、ささやかなひとときではありますが、この時間だけはわざわざお気に入りのカップ&ソーサーにコーヒーを注いで、一人がけのソファーに腰を落として、本を読む時間を味わいます」

 

ふとした一節から、人生の気づきをもらえる

佐藤:
「本のジャンルもさまざまですが、若い頃から今もずっと好きで変わらないのは、誰かの日記本やエッセイ集です。

仕事関係のヒントになるビジネス書もよく読みます。でも仕事で割と追い詰められている時期は、やはり疲れてしまうので、あまり読まないようにしてます」

▲最近読んで印象的だった一冊は、寿木けいさんの「土を編む日々」。料理にまつわる本は、レシピ本よりも、その人の考え方や感じたことも綴られいてるエッセイ調のものを手に取ることが多いそう

佐藤:
「いろんな人の日記本やエッセイを、行ったり来たりしながら読むのが好きで。

淡々とした日記本は、肩肘張らずに読めて自分もリラックスできるし、ふとした一節や一行の言葉から人生の気づきをもらうことも多いですね」

 


心に残る、大切な本は?


最後にこれからも大切にしたい、大切な本をききました。「絞るのが難しいな……」と悩みながら、佐藤が挙げたのはこちらの二冊。

・『生活はアート』 パトリス・ジュリアン 幻冬社文庫
・『それからはスープのことばかり考えて暮らした』 吉田篤弘 中公文庫

佐藤:
「パトリス・ジュリアンさんの本は、人生に迷っていた24歳のころに出会って、夢中で読みふけりました。『自分が好きな、生活の中のささいなことを本気で大切にしていいんだ』と、初めて言葉にして肯定してもらえた気がして、救いとなった本です。

もうひとつは、ラジオ・チャポンと行こう!で触れたこともあるのですが、吉田篤弘さんのこの小説も大好きです。特に寒い季節、なんだかやる気が出ないなぁというときに、元気がもらえる物語。スープをことこと煮込みたくなる、日々の料理の時間が豊かなものに感じられる一冊です」

▲繰り返し読み込んだ愛読書のひとつ「花森さん、しずこさん、そして暮しの手帖編集部」。お守りのような存在なので、棚の中でもすぐ手に取れる場所に

佐藤:
「わたし、本をなかなか処分できないタイプなんです。

20代のときに出会った本や影響を受けた本は特に、たとえ頻繁に読み返す時間がなくても、本棚の中にあるというのがわかっているだけで、安心感があるというか。そのときの自分の感情や思いを含めて、わたしのことを、ずっと見守ってくれている気がして。

ちょっと恥ずかしいけれど、自分のこれまでの歴史も、今まで読んだ本の中に詰まっているんですよね。だから、これからもたぶんずっと手放せない気がするなぁ」

▲銀色夏生さんの本は、20代の時に詩集に出会ってから、新刊が出るたび追いかけるように読んでいる。「銀色さんのぼやかしのないはっきりとした表現に、救われたり共感したり。銀色さんの人生の記録を追わせてもらえている喜びがあります」と佐藤

「本は自分をずっと見守ってくれている存在だから」。

そんな佐藤の言葉が印象的で、わたしも久しぶりに、20代の頃に読んでいた本のページを捲りたくなりました。みなさんの本棚のなかにも、お守りのような本はありますか?

さて、次はどのスタッフの本棚をのぞきましょうか。来月の更新も、どうぞお楽しみに。

【写真】メグミ


 

もくじ

 


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