【子どもと楽しむインテリア】第3話:絵や工作、テストや書き初めも。子どもの作品をすてきに飾るコツって?

ライター 嶌陽子

大人も子どもも居心地よく、楽しく過ごせるインテリアを教わりに、ディスプレイデザイナー・インテリアスタイリストのみつまともこさんの自宅を訪ねています。

家族が心地よく過ごせる空間づくりの工夫を聞いた第1話、こまごまとしたものの収納法を教えてもらった第2話に続き、最終話の今回は学校のプリント類や子どもの絵、工作などの保管法について聞いてみました。
1話目から読む

 

春休みがチャンス?学習プリントやテストの管理術

子ども部屋の一角には大きなカゴバッグがあり、さまざまなプリントやテストが入っていました。

みつまさん:
「娘が学校から持ち帰る学習プリントやテストなどは、ひとまずこの中にどんどん積み重ねていきます。そうやって1年間保管しておき、進級のタイミングで娘と中身を整理。いらないものは処分します」

保護者向けのプリントにも、一時置き場を用意。キッチン横の戸棚の中にファイルラックを置き、娘用、自分用、夫用と3つに分けて書類を管理しています。

みつまさん:
「このラックにプリントがたまってきたら整理のタイミング。必要ないものは処分し、とっておくものはファイリングします」

 

ファイルを揃えて、見た目もすっきり

みつまさんがファイリングに使っているのは無印良品や100均のA4サイズのファイル。子どものものだけでなく、仕事や家に関する書類の保管は同じようなファイルで統一しているそうです。

子ども部屋の戸棚に並んでいたのは娘の幼い頃からの制作物を保管しているファイル。中を開けると、絵や工作、折り紙などさまざまなものが入っていました。

みつまさん:
「子どもが作るものって大きさも形もバラバラなので保管が大変ですよね。我が家では基本的には全てこのA4のファイルに入れるようにしています。

折り紙はこれに、絵はこれに……などと収納アイテムを分けていると、ものも増えるし管理も大変だと思って。ファイルを揃えると見た目もすっきりするんです」

大きな画用紙に描いた絵など、どうしてもA4ファイルには収まりきらないものはA3サイズの箱に保管。

みつまさん:
「これはFOUND MUJIで扱っているコシャー箱というもので、硬質紙でできています。ひもで結べるので立てて収納できます」

こんなふうに子どもの作品をすっきり保管する以外にも、リビングや玄関などによく飾っているというみつまさん。そこでどうやったらすてきに飾れるのか、そのコツを聞いてみました。

 


子どもの作品を
おしゃれに飾るには?


▲リビングの飾り棚。真ん中の段のさんまの絵はみつまさんの娘が描いたもの。

色数を抑え、大人っぽいものと合わせる

みつまさん:
「ちょっと大人っぽいものを一緒に飾ったり、絵の内容とは関係ないオブジェ風のものを添えるとおしゃれに見えると思います。フレームに入れて飾るのもおすすめ。絵が締まって見えますよ。

すっきり見せるためには、色数を抑えることもポイント。飾る絵の中の色から1色とって、その色の小物を合わせたりしてもいいですね」

 

高低差をつけて違う雰囲気のものと一緒に

玄関には最近娘が作ったという工作も飾られていました。

みつまさん:
「これもあえて関係のないものと組み合わせて、あまり子どもっぽくなりすぎないようにしました。

飾るときは高低差を意識するとバランスよくまとまります。これは子どものものに限らず言えることです」

みつまさん:
「もちろん、子どもが描いたものや作ったもの全部をとっておくわけにはいかないので、しばらく保管したり飾ったりした後に処分するものもありますよ。家の中のものを増やしすぎないようにするのはいつも気をつけていることです。

処分する作品はなるべく写真に撮っておくようにしています。

娘がもっと小さい頃、毎日のように折り紙を折っていたので、1枚の紙に折った作品をたくさん貼り付けておじいちゃんおばあちゃんに送ったことも。すごく喜んでくれました」

▲最近の絵や工作はいったんかごにざっくり入れておき、一杯になったら保管しておくものと処分するものに分ける。

 

「飾ること」は家族のコミュニケーションツール

▲頑張ったテストをダイニング側の壁に飾って。H&M Homesのウッドポスターフレームバーを使用。

みつまさんの家では普段から絵や工作だけでなく、子どものさまざまなものを飾っているそうです。

みつまさん:
「1月は書き初めを必ず飾りますし、いい点数をとったテストをイベント的に飾ることもあるんです。ダイニングのそばの壁に飾ると、食事の際に家族の会話も弾みます」

▲左上:娘が幼い頃は子ども部屋にも描いた絵や工作を飾っていた。右上:毎年1月には書き初めを飾るのが恒例。左下:絵を同系色の小物と合わせて飾って。右下:手作りメダルや絵を一緒に飾ったことも(写真は全てみつまさん提供)

みつまさん:
「子どものものを飾ると家族のコミュニケーションも広がるし、飾ることで子どもにも愛情が伝わればいいなと思っています。子ども自身も、自分が頑張ったことを目にすればモチベーションが上がると思うんです。

一方、成長とともに自分の作品などを飾られることに気恥ずかしさも出てくるようで、最近は娘に飾って良いか、確認するようにしています。そういうことでも成長を感じます。
家族と相談しつつ、わいわいと楽しく飾っていきたいですね」

全3話でお届けした、みつまともこさん宅のインテリア。

容器を揃えたり、1ヶ所に集約したりしてすっきりを保ちつつ、収納アイテムなどに自分自身の「好き」も加えることで子ども大人も心地よく過ごせる空間を作り上げていました。

何より印象的だったのは、子どもの作品を積極的に飾って家族のコミュニケーションツールにしていたこと。「飾る」ことの面白さ、奥深さを教えてもらった気がしました。

どんどん増えていく子どものものに、正直言って「どうしたらいいんだろう」という気持ちばかり抱きがちだった近頃。

この春は、もっと子どもと一緒に楽しめるインテリアを作り上げていきたいです。

【写真】木村文平

 

もくじ

 

みつまともこ

ディスプレイデザイナー・スタイリスト。  (株)サザビーリーグにて衣食住にまつわるブランドのウィンドーディスプレイや撮影スタイリングなどを手がけたのち、 独立。  現在はイベントやショップなどのディスプレイデザイン、雑誌やwebなどでのスタイリングなど幅広く活躍中。  近著に『小さなスペースではじめる 飾る暮らしの作り方』(翔泳社)。
Instagram:@mitsumatomoko
HP:www.mitsumatomoko.com


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