【連休だから作りたいレシピ】第1話:お腹も心も満たされる。ふたつのサンドイッチ

ライター 片田理恵

連休だからこそ作りたいごはんがあります。
たとえば、好きだけどちょっと手間がかかると感じるもの。ゆっくり時間をかけて食べたいものもそう。

最初にお届けする「お店みたいなサンドイッチ」は、まさしくそんな存在です。

何をはさむかでまったく違うおいしさを味わえるのがサンドイッチの醍醐味。
時間と気持ちにゆとりのある朝なら、具材の異なる二種類を両方作ってみる、なんてこともできちゃいますよね。

出来立てを手に持ってベランダでかじりつくのもよし、テーブルを窓際に移動しておうちカフェを楽しむのもよし。温かなスープや旬のフルーツも添えて、ホテルのモーニングさながらのリッチな気分を味わってみてはいかがでしょうか。

 

朝の光と一緒にテーブルへ。おいしく、気持ちいいひとときを

連休に作りたい朝ごはんを提案してくれたのは、料理家のminokamo(みのかも)さん。

定番の食パンをアレンジしたふたつのサンドイッチは、のんびり過ごしたい朝によく作る定番メニューなのだそう。
ひとつはパンのフワフワしっとり感をそのまま生かした卵サンド、もうひとつは卵液につけたパンをカリッと焼きあげるクロックムッシュ。ひとりの朝なら気分でどちらかを選んでもいいし、家族や恋人と過ごすならシェアして食べるのもおすすめです。

minokamoさん:
「仕事がある日に、朝から自分のためのサンドイッチを作るのは難しいですよね。だからこそ連休の合間をねらって、朝時間を楽しむごはんを作るのってすてきだと思います。

といっても特別な材料や道具は必要なし。冷蔵庫によくあるものをベースに、いつもとはちょっとだけ違ったアレンジをするだけで特別な気分が味わえますよ」

 


よく知っている味なのに、はじめてのおいしさ
《しそ・みそ・卵サンド》


しっとり食パンの間には、今にもこぼれそうなくらいたっぷり入った卵ディップ。「しそ」と「みそ」を使った和のハーモニーが新鮮です。手で持つのが難しい時はナイフとフォークでどうぞ。

 

材料(1人分)

8枚切り食パン…2枚

卵…3個
きゅうり…1/2本
しそ…4枚
玉ねぎ(みじん切り)…1/8個

みそ 小さじ2
マヨネーズ 小さじ2

A(あらかじめ混ぜておく)
・酢…小さじ1と1/2
・オリーブオイル…小さじ2
・みそ…小さじ1
・マヨネーズ…小さじ2

※みそは色のうすいものを使うと、卵ディップが見ためよく仕上がります

 

作り方

①卵と水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら弱目の中火で7分半。半熟のゆで卵を作って殻をむき、熱いうちに玉ねぎのみじん切り、Aの調味料と合わせて混ぜながら、卵の質感が残る程度につぶす

 

②食パン全体にマヨネーズを薄く塗り、上からみそをチョンチョンと部分的にのせる。全部に塗ってしまうとみその味が強すぎるので、隠し味として少しだけ

 

③片方の食パンに、しそ2枚、5mm程度の厚さにスライスしたきゅうり、①を順番にのせる

 

④もう一枚の食パンにもしそをのせてサンドする

 

⑤四角を手で軽くおさえて整え、半分にカットして出来上がり

 


チーズがとろけるまで焦らず待つのがコツ
《豆乳クロックムッシュ》


甘くない卵液にひたした食パンは、なめらかでとろけるようなやわらかさ。チーズと生ハムを入れることで、絶妙な塩加減に仕上がります。チーズは濃厚なチェダーがあればぜひ試してみて。

 

材料(1人分)

8枚切り食パン…2枚
豆乳…150cc
卵…1個
生ハム…2枚
スライスチーズ…2枚
黒胡椒…少々

 

作り方

①豆乳、卵、黒胡椒を混ぜて卵液を作り、食パン2枚とともにビニール袋に入れて10分ほどひたす。途中で表裏をひっくり返すと両面に卵液がしみ込みやすくなる

 

②フライパンにオリーブオイル(分量外)を熱し、食パン、スライスチーズ、生ハム、スライスチーズ、食パンの順に重ねる。この時、パン全体が完全に卵液にしみこんでいなくても問題なし。よりしみ込んでいる方を外側にして焼くこと

 

③ふたをして弱火で1分。チーズがとろけるのをじっくり待つ

 

④好みの焼き色がついたら裏返し、もう一度ふたをして1分焼く。反対側にも焼き色をつけて火を止め、ふたをしたままさらに1分置いてなじませる。4つにカットして出来上がり

 

休日にやりたいこと。1日の始まりを、自分のために過ごすこと

ゆったりと流れる時間を感じながら、おいしい朝ごはんを食べる。
空は青くて、仕事は休みで、今日はまだまだ始まったばかり。
休日にやりたいことって、やっぱり、これだったのかもしれません。

明日公開の第2話では、minokamoさんが提案する連休に作りたい夕ごはんをご紹介。
フライパンを使った手軽な「おうち焼き肉」を、とびきりおいしいふたつの手作りソースでいただきます。ビールを冷やしてお待ちくださいね。

 

(つづく)

【写真】佐々木孝憲、minokamo(4枚目)


もくじ

 

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minokamo

料理家、写真家。岐阜県美濃加茂市出身。祖母と一緒に料理したことが料理活動のはじ まり。日本各地の郷土食の取材にも力を入れている。6月下旬に新しいレシピ本『SUITON ~粉100水50でつくる(仮)』(技術評論社)が発売予定。http://minokamo.info

 


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