【体をいたわる夏のひと皿】第4話:食欲がないときに。トマトそうめん
ライター 長谷川未緒
夏の暑さにぐったり、高い湿気と冷房による寒暖差もあって、たまった疲れが抜けません。
そこで、薬膳の知識に基づいた、夏バテに効果抜群の身体にやさしい簡単料理を料理研究家の柳瀬久美子(やなせくみこ)さんに教わりました。
第4話では、シンプルなのに、栄養バランスの整ったそうめんのレシピを伺います。
酸味の効いたつゆで箸が進む
トマトそうめん
材料(2人分)
・そうめん…2束
・トマト…2個(約300g)
・水…約100cc(トマトと合わせて380〜400ccになるように)
・醤油…大さじ1
・みりん…小さじ2
・米酢…大さじ1〜11/2
・塩…適量
・大葉、みょうが…各適量
・卵…2個
1.そうめんつゆを作る
トマトをざく切りにし、ボウルに入れて手で潰し、粗いピューレにする。
耐熱容器に水、醤油、みりん、酢を入れて電子レンジにかけ、ふわっと湧き上がるまで、1分ほど加熱する。
熱いうちにトマトと合わせ、味を見て塩で調味し、粗熱を取って冷蔵庫で冷やす。
2.ポーチドエッグを作る
水100cc、酢小さじ1(ともに分量外)を耐熱容器に入れ、卵1個を割り入れたら、弾けるのを防ぐため竹串などで卵黄を2、3回刺す。
600wの電子レンジで50〜60秒加熱し、卵白が固まったらできあがり。写真のように、卵白に固まっていない部分があったら、固まるまで10秒ずつ加熱する。
1個ずつしか作れないので、2回くり返す。
3.仕上げ
大葉を千切りに、みょうがを薄切りにする。
そうめんを茹で、氷水に放つ。
それぞれ器に盛って、できあがり。
そうめんは夏のイライラ、不眠の解消に
トマトとお酢の酸味があるので、ふだんのそうめんつゆよりも、あっさりいただけます。
レンジでつくるポーチドエッグを加えれば、タンパク質も摂れるのでバランスのいい一食に。
柳瀬さん:
「トマトはのどの渇きを鎮め、体の熱を取ってくれるので、暑さによる食欲不振を解消してくれます。
小麦も熱を冷ましてくれますし、心を安定させる効果もあると言われています。ですからそうめんは、夏のイライラや不眠におすすめです。
夏はエアコンで冷えすぎることもあるので、バランスを取るためには体を温める薬味を添えてあげるといいですよ」
今回はつゆとそうめんを分けて盛り付けましたが、どんぶりに入れてぶっかけそうめんにしても。洗い物も少なくて済みますね。
全4話で、薬膳の知識に基づいた気軽に作れる料理を教えてもらいました。どれも、とうもろこしやトマトなど、夏は自然と手が伸びる食材を使っていて、作るのも簡単ですから、ぜひお試しください。
(おわり)
【写真】砂原文
もくじ
柳瀬 久美子
菓子・料理研究家、国際中医薬膳師。書籍やテレビなどさまざまなメディアで活躍するほか、メニュー開発なども。少人数制フレンチベースのお菓子とお料理の教室「Osier」主宰。基本をおさえつつ、自宅で作りやすい、体にやさしいレシピが人気。オンラインレッスンも評判を呼んでいる。詳しくはインスタグラムアカウント@kumiketteで。
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