【明日の私に焼くお菓子】01:小堀紀代美さんがお菓子を作るきっかけに? レモンが香るマドレーヌのレシピ
編集スタッフ 藤波
晩ごはんの片付けが済んで、あっという間にもうすぐ今日が終わる。そんな時、少ない道具で手軽に作れるお菓子のレシピがあったなら。
好きな音楽をかけながら無心になって材料を混ぜて、オーブンに入れたらあとは待つだけ。その間にお風呂に入ってもいいし、本を読みながらゆっくり待つのも良い。
明日の自分のためにお菓子を焼く秋の夜長は、ふっと心がゆるみそうです。
そんな自分時間にぴったりの焼き菓子レシピを、料理家の小堀紀代美(こぼり きよみ)さんに伺いました。
実家が洋菓子店である小堀さんですが、意外にも本格的にお菓子作りを始めたのは30代半ば。
幼い頃からお菓子を食べてはいましたが、いざ自分で作ってみると失敗することもたくさんあったとか。レシピの意図を読み解いては試作を繰り返し、好みの味に近づけるのがたまらなく楽しかったんだそうです。
第1話では、小堀さんがお菓子を作るきっかけにもなったというマドレーヌのレシピを、おいしく焼くコツも一緒に教えていただきます。
初心者でもマドレーヌって作れるの?
マドレーヌといえば、洋菓子屋さんの定番のお菓子。大好きだけれど、今まで自分で作ろうと思ったことはありませんでした。
ちゃんとお店みたいに焼けるのかな?と心配でしたが、生地づくりのコツさえ押さえればしっかりおいしく仕上げることができるそうです。
私と同じように初めての方は、ぜひレシピに忠実に作ってみてくださいね。
料理家さんの家庭菓子。ほんのり大人味の
「レモンとタイムのマドレーヌ」
材料(マドレーヌ型8個分)
レモン…1/2個分の皮(細かくみじん切り)
タイム…5本(茎から葉だけはずして粗く刻む)
卵…1個
グラニュー糖…50g
薄力粉…50g
バター…60g
ベーキングパウダー…2g
※マドレーヌ型がない方は厚めのアルミカップで代用できます
作り方
1. 下準備
バターを小鍋に入れて弱火にかける。ときどき揺らして全体が溶けたら、粗熱をとる。(湯煎でもOK)
小堀さん:
「バターの溶かし方はレシピによって色々ありますが、今回はタイムの繊細な香りを活かしたいので焦がさないように気をつけてくださいね。溶けきればOKです。
熱々のまま使用すると卵に火が入ってボソボソした生地になってしまうので、40度くらいまで冷ましておきましょう」
2. 型を用意する
型全体にバターを薄く塗って粉を振り、余分な粉を落として冷蔵庫で冷やしておく。(下準備のいらないコーティング加工された型もあります。詳しくは手持ちの説明書をご確認ください)
3. 生地を作る
ボウルにグラニュー糖とレモンの皮を入れ、よく溶きほぐした卵を加えて泡立て器で混ぜる。
▲泡立て器を左右に動かしてすり混ぜる。なるべく空気を入れないのがポイント
薄力粉とベーキングパウダーをふるい入れてさらに混ぜる。
▲空気を入れず、混ぜすぎない。粉っぽさがなくなってツヤが出たら次へ
人肌くらいの温度になった溶かしバターを5回ほどに分けて加え、その都度均一になるまで混ぜる。
▲何回かに分けて少しずつ混ぜることで、バターがしっかり馴染んできめ細かい生地になる
タイムの葉を加えて混ぜる。
4. 焼く
型の8分目まで、生地をスプーンなどで落として入れる。高さ10cmほどから型ごと落として大きな気泡を抜き、そのまま室温で15〜20分休ませる。
▲少し休ませることで生地に膜が張り、焼いた時にマドレーヌ特有の中心の膨らみができやすくなる
180度に予熱したオーブンで15分焼いたら完成。
小堀さん:
「焼き上がったマドレーヌはすぐに型から外して、完全に冷めたら袋に密閉して保存してください。
焼いている間の香りが良いし、上手にできたら嬉しいのが家で作るお菓子。ハードルを感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、自分のために焼くからこそ、あんまり気負わなくても良いと思うんです。
もしタイムが手に入らなかったら、レモンだけでもおいしく作ることができますよ」
お店みたいなお菓子を、自分のために作れたなら
外はかりっ、中はしっとりとして歯切れのよいマドレーヌはまさにお店の味。さわやかなレモンとほんのり香るタイムのおかげで、一味違う特別感があります。
型を買うのはちょっとな……と尻込みしていましたが、こんなにおいしいマドレーヌが作れるならと思い、手頃な値段のものを探して購入してみました。
届いて早速作ってみたところ、初めてでもしっかり真ん中が膨らんだマドレーヌが焼けてびっくり。普段あまり甘いものを食べない家族もすごく喜んでくれました。
続く第2話では、胡椒とハーブがぴりっと効いた大人のビスケットをご紹介します。お楽しみに。
【写真】滝沢育絵
もくじ
小堀紀代美
料理家。カフェのような食堂のような「LIKE LIKE KITCHEN」を経て同名で料理教室を主宰。気持ちはいつも『料理勉強家! 』楽しくをモットーに。インスタグラムはこちら@likelikekitchen から。
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