【梅雨のからだチューニング】後編:深い眠りで、明日を助ける。身体をしずめる夜ケア5選
編集スタッフ 糸井
梅雨から夏の終わりにかけて続く、気圧・寒暖差の激しい期間。そろそろエアコンのスイッチに手が伸びそうですが、それはそれでだるさを感じることも。
だから今年はもう少し、自分の不調とうまく付き合えるように。
特集『梅雨のからだチューニング』では、ちょっと身体がムズムズしたり落ち着かないときに、手軽にできる小さなお守りになるようなストレッチをご紹介します。
お伺いするのは、ヨガ講師のサントーシマ香(かおり)さんです。
前回は日中におすすめの簡単なチューニング方法を教えてもらいました。今回は、睡眠の質を高めるための、夜や寝る前におすすめの方法を伺います。
サントーシマ香さん:
「自律神経を整えるためにも夕方から夜は、身体をスローダウンしてあげることが大切です。浅い眠りや睡眠不足をちょっぴり改善できるように、まずは小さなことから始めてみてください。
リビングや寝室の明かりを暗くしたり、除湿機やシルクの枕カバー、パジャマから身体をひんやりさせたりして、なるべく夜を気持ちよく過ごせる工夫をしましょう。今回紹介するチューニング方法も、私自身も続けているおすすめなものばかりですので、ぜひ試してみてくださいね」
ストレッチの動きをよりわかりやすくするために、記事のところどころで簡単な動画もご用意していますよ。
深く眠って、明日、健やかに。
夜の「おまじないストレッチ」
1日がんばった、
足腰の疲れをリリースしましょう
『足を放り出すように、壁にかけて約1分、
これだけです。
深呼吸をしながらボーッと、
足から腰の疲れを開放するイメージで』
ポイント
私も毎日欠かさない、日中に下がった足の血を重力で戻すストレッチです。ちょっとの時間、足の重さを壁にもたせかける、これだけで足も腰も楽に。寝る前にするとすっごく気持ちがいいのでぜひ試してみてください。手は頭上に置いたり、腕を伸ばしたりして肩周りを楽にしても。
✔︎足をあげると良いことって?
足の血液を心臓の方へ巡らせることでストレス反応を和らげ、リラックスすることができます。足のだるさやむくみが気になる時にもおすすめですよ。
無音のなか、
疲れた耳を整えるだけで
『まず10秒ほど、手をすりあわせます。
ほんのり温まった自分の手を
カイロみたいにして、耳をグーッと抑え、
音を塞ぎましょう。
繭に入るように
無音のなかで、数呼吸』
ポイント
無音の感覚を自分に与える方法です。耳をグッと塞ぐことで外の音が遮断され、しばしの間、静かな音を聞く時間を作ります。日中の環境や仕事場によっては、ずっと何かの音を聞きっぱなしになって、夜になっても神経が高ぶったままの人もいます。
気が付きにくいですが、耳の疲れを意識的に休ませてあげるのは、身体をリラックスさせる上でも大事なことなんです。摩擦熱でほんのり温まった手が耳に触れるのも心地よいですよ。
深い眠りに欠かせない、
耳のマッサージについて
『オイルをつけた手のひらで、両耳をやさしく揉みほぐします。
耳の付け根や中心部、端っこ。
保湿もできて、緊張がほぐれます。
毎日続けると、聞こえる音も変わってきます』
ポイント
足の裏をマッサージすることはあっても、耳のマッサージはあまりしたことない人もいると思います。でも、これはぜひ試してみてほしい方法。
耳全体にオイルやバームをすりこむだけでもいいですし、軽くひっぱったり、耳の管を広げてあげるイメージでやさしくマッサージを行います。ふれている中で、自分の気持ちいいポイントが見つかるので、そこを重点的にさわってあげるのもいいですね。
耳って実は結構かわいい部位で、大事にふれていると、ぽかぽかとピンク色になってくるんです。お子さんにしてあげても喜ぶと思います。
✔︎耳をほぐすといい理由は?
たとえば、犬は寝ていても変な音がすれば、耳だけピンっとするように、耳は外界に対して無意識でも敏感に働く器官。具体的には、耳の奥にある内耳が、気圧の変化を感知するセンサーをしているんです。雨と晴れが入れ替わるようなこの時期は、いつもより疲れがたまります。マッサージすることで、日中に緊張していた耳を緩められ、自律神経を整えることにも繋がります。
✔︎オイルは専用のものでなくてもいい?
今回使ったのは『イヤーオイル』という専用のものですが、ご自宅にあるもので大丈夫です。おすすめは、太白胡麻油やアーモンドオイル、スキンケア用のアルガンオイルなど。フェイシャルにオイルケアをされる方でしたら、そのまま耳のマッサージをすると習慣化しやすいですよ。
✔︎耳にも、硬い/柔らかいの個人差がある?
緊張が溜まっているときは、耳が硬く、硬い=こっていることがあります。家族や周りの人と耳を触り比べてみると、耳が硬い人と柔らかい人に分かれると思います。左右差もあったりします。
目もとの疲れもリフレッシュ。
癖になる「ひんやりアイピロー」
『冷凍庫で冷やしたアイピローを
頭や首の下、おでこにのせます。
頭を冷やすとよく眠れるというように、
とっても気持ちのいい時間になります』
ポイント
冷凍庫で冷やしたアイピローを使って、首の下や、頭、目もとを冷却し、安眠を誘います。
眼球の重さはが7g程ととても軽く、コンタクトを外した瞬間、少し楽になるように、少しの重さでも負担に。眼の上にはあまり重いものをのせないほうがいいので、アイピローをのせるときは、中身が上に流れるように調節してあげるといいですね。
一緒に、下半身はあぐらをかいて、股関節まわりをゆるめるのもおすすめですよ。
ローズの香りで安らぎも。
お休み前のかんたんアイパック
『ローズウォーターでひんやり浸したコットンを
両目にのせて、ゆっくり就寝。
ローズの香りで気持ちもほぐれる
お休み前のご自愛アイパックです』
ポイント
2枚のコットンを、精製水や水道水でまず水を染み込ませ、軽く絞ったところに市販のローズウォーターを吹きかけてつくります。ある程度水を含ませることで、ローズウォーターの量も抑えられるから、お財布的にもおすすめの方法です。暑い日差しを受けて、日中に熱を蓄えがちな眼球。寝る前に意識的に冷やすことで、リラックスにつながりますよ。
コットンが人肌になってきたら、裏返しすともう少しひんやり感が続きます。私は大体そのまま寝落ちして、翌朝まくらの側にコットンを発見する毎日です。
✔︎ローズウォーターを使う理由は?
香りもいいバラですが、その性質に冷却作用があるんです。ちなみに、意外ですがヒヤヒヤの牛乳をコットンに浸して絞るのもおすすめ。冷えているとそこまで牛乳の匂いも気にならず、肌にもいいんです。
***
自分の身体であっても、不具合をピンポイントで見つけることの難しさを、年々実感しています。
気圧の変化に敏感な人もそうでない人もいるように、感受性は人それぞれ。だけれどそれも、年齢や環境によって変化していくもの。いざというときのお守りとして、参考にしていただけると嬉しいです。
(おわり)
【写真】鍵岡龍門
もくじ
サントーシマ香
ヨガ講師。アーユルヴェーダ・セラピスト。2005年全米ヨガアライアンス認定インストラクター講座を終了。その後インドや北米を中心に学びを続ける。現在はオンラインヨガの配信も行う。著書に「更年期のヨガ」(大和書房)、「ストレスフリーになる 休息のヨガ」(大和書房)、「疲れないからだをつくる 夜のヨガ」(大和書房)など多数。2児の母。Instagram:@santosimakaori
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