【週末30分あれば】前編:家のあちこちで使える、黄金コンビを味方に。一度拭きでピカピカになる、窓掃除のコツ
編集スタッフ 岡本
終わりのやってこない日々の家事。朝晩のご飯作りと部屋のざっくり掃除で手いっぱいで、本当はこれもやりたいんだけど……!という「できない思い」だけが、少しずつ積み重なっていきます。
なかでも見て見ぬフリをしがちなのが、ちょっと面倒な場所の掃除。我が家で言うと、「窓と壁」がその代表です。
「この窓がきれいだったのはどれくらい前だろう」「うっすらついた埃がたまに落ちてきているかも」と、横目で見てはタイミングを掴めずにどれくらい経ったのでしょうか。後ろめたい気持ちも、うっすらとついた汚れも、そろそろスッキリさせたいところ。
今まで重ねてきた見て見ぬフリと、気負わずに向き合えるきっかけがもらえたらという願いから、家事アドバイザーの河野真希(かわのまき)さんにお話を伺いました。
家の掃除と言えば年末をイメージしますが、河野さんいわく、窓にいたっては梅雨明け前後の今がベストタイミングなのだとか。
使う道具も少ないので、思い立ったらこの週末にもできちゃうかもしれません。
一度拭きでピカピカを叶える、黄金コンビ
河野さん:
「きれいに拭いたはずなのに、しばらくして窓を見ると白い線のように拭いた跡が残っていることがありますよね。
あれは雑巾などについた繊維や、洗剤成分が残っているのが原因。そこでおすすめなのが、アルコールスプレーとマイクロファイバークロスです」
河野さん:
「アルコールスプレーは除菌のイメージが強いですが、手垢や油汚れの掃除に向いています。揮発するので、窓を拭いた後すぐに乾いて拭き跡が残りにくいんです。
繊維くずの落ちにくいマイクロファイバークロスと組み合わせて使えば、一度拭きでピカピカの窓になりますよ」
木材などの天然素材やワックスでコーティングされた場所、一部のプラスチックを除けば、どこでも使える万能掃除アイテムだというアルコールスプレー。ドラッグストアなどで手に入る、濃度70~80%のものが掃除に一番適しているそうです。
窓掃除のアイテム
「サッシ・網戸・窓」3つに分けて考える
【道具リスト】(左上から順に)
・マイクロファイバークロス(2枚)
・アルコール除菌スプレー
・空のペットボトル
・ブラシ
・掃除機
・新聞紙
・養生テープ
河野さん:
「窓掃除をするときは、サッシ・網戸・窓の3つに分けて考えると手をつけやすいですよ。
一度にすべてをきれいにしたいと思うかもしれませんが、難しい場合は無理しなくて大丈夫。手垢が目立ってきたから今日は窓だけ、梅雨の前に網戸だけやろうといったように、そのときの自分が気になったところの掃除を続ければ、自然ときれいな窓が維持できるのではないかなと思います」
河野さんによると、窓が汚れる原因は、土や花粉、ホコリなどの細かい粒子なのだそう。窓掃除専用の洗剤を使わないので、家のあちこちで活躍する汎用性の高い掃除アイテムを選んでくれました。
滑りが悪いのはここが原因?
「サッシの掃除ステップ」
01:ブラシでホコリを浮かせて払う
花粉や土などの細かい汚れをブラシで掃き出します。大きめのホコリがある場合は、先に掃除機で吸ってしまうのがおすすめ。汚れが舞い上がりにくくなります。
ブラシは100円均一などで手に入るものOKでです。
02:浮いたホコリを水で流す
少量の水をサッシに流せればいいので、ペットボトルやじょうろなどを使っても◎
03:マイクロファイバークロスで仕上げ拭きをする
河野さん:
「サッシが汚れていると、窓や網戸の滑りが悪くなったり、窓を開けたときに溜まった土や花粉が部屋に入ってきたりしてしまいます。
カーテンも汚れやすくなるので、サッシをきれいにしておけると、窓近くの掃除もラクになりますよ」
清々しい空気が入ってくる
「網戸の掃除ステップ」
01:掃除機で表面についたホコリを吸い取る
空気が抜けてしまうとホコリをうまく吸えないため、外側に新聞紙を貼ります。網戸の汚れがそれほどひどくない場合は、このステップは飛ばしても大丈夫です。
02:クロス2枚で網戸を挟んで拭きあげる
マイクロファイバークロスを濡らして、水拭きをします。網戸はホコリ汚れが中心なので、洗剤やアルコールなしでも十分きれいに。
河野さん:
「網戸掃除をすると、そこから入ってくる空気がきれいになった気がして、清々しさを感じられるはず。見た目では分かりにくいですが、サッと拭くだけでクロスが真っ黒になってびっくりするかもしれません」
アルコールスプレーならざっくり拭きでOK!
「ガラス窓の掃除ステップ」
01:アルコールスプレーを拭きつけ、マイクロファイバークロスで拭く
窓の上の方から下に向かって拭いていきます。揮発するアルコールスプレーと繊維が細かいマイクロファイバークロスを使うことで、拭き跡が残りにくいため、ざっくり拭きでいいのが嬉しいポイント!
河野さん:
「このとき大事なのが、必ず乾いているクロスを使うこと。アルコールは水に溶けやすいので、濡れたクロスだと効果を発揮できないんです」
02:外側の窓は、中央まで拭いたら、もう一枚の窓と位置を入れ替えて全面を拭く
河野さん:
「網戸と違って、大抵の窓は外せません。なので外側は真ん中あたりまで拭いたら、窓を入れ替えて全面を拭きましょう。
アルコールスプレーのいいところは、掃除をしながら除菌もできるところ。ついでによく手が触れる鍵の部分も拭けば、窓周りはきれいサッパリな状態に。
アルコールと乾いたクロス、この優秀コンビを覚えておいてくださいね」
年2回の掃除がおすすめ。今がチャンスです
河野さん:
「窓掃除でおすすめな時期は、梅雨明け頃と年末。
梅雨時期には、春についた花粉を落とし、湿度が高い夏にカビが生えるのを防いでくれるからです。年末の掃除では、結露による汚れやカビを予防してくれますよ」
✔️窓掃除で押さえたいポイント
・アルコールスプレーとマイクロファイバークロスの優秀コンビ
・アルコールスプレーは濃度70~80%のものがおすすめ
・クロスは必ず乾いたものを使う
・梅雨明けと年末の年2回がおすすめ
窓を拭くたびに跡が残ってしまい、窓掃除って難しい……と思い込んでいたこれまで。拭いているときはきれいなのにどうして?と不思議でした。
でも河野さんに教えてもらったちょっとしたコツのおかげで、「これなら半年に一回、続けられるかも」と思えています。
濡れた雑巾を乾いたものへ変えたり、水拭きではなくアルコールスプレーの後の乾拭きにしたり。ポイントをおさえるだけで、効率よく掃除ができることを知ったところで、次回は「壁の掃除」についてお聞きしていきます。
(つづく)
【写真】メグミ
もくじ
河野 真希
家事アドバイザー、料理家。自らの一人暮らし体験を元に取材や研究を重ね、2001年からWebを中心に各種メディアで暮らしに関する情報を発信。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な、自分らしい暮らしづくりを応援している。また、2016年4月より『料理教室つづくらす食堂』を主宰。
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