【新シリーズ|選びとる人、そのカタチ。vol.01】第2話:『故郷の原風景と理想の狭間で』当店バイヤー松田

編集スタッフ 齋藤

erabu_01_00(聞き手・文:スタッフ齋藤)

 

商品を選ぶひとが、
日常で選びとっているものって?

さまざまな場面や立場で選びとっている人の、選ぶカタチをお届けしていく新しいシリーズ『選びとる人、そのカタチ』。

全2話のvol.01では、日々お客さまにご紹介させていただく商品を選んでいる当店のバイヤー2人にスポットをあてています。

商品を選ぶ仕事をする彼女たちが、日常で自分のために選んでいるものは?その選ぶ基準は何なのでしょうか。

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第2話ではバイヤー松田に登場してもらいます。

 

故郷の原風景と理想をつなぐ選ぶカタチ。

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当店で、たくさんの商品に囲まれながら、在庫や入庫の管理に格闘し、作家さんと共に当店のお客さまへ向けたアイテムを悩みながらもカタチにしていく仕事に日々汗を流す松田。

実はスタッフである私たちにとっても、そんな松田の日常に在るモノってまだまだ未知の世界。コラムなどから垣間見える暮らしにまつわるモノには、私たちも興味津々です。

料理好きでもある松田が選ぶ器って?あまり買い物はしないという松田だけれど、そこに潜む、ものを選ぶ基準って何なのでしょう。

話を聞いてみると、それらはどれも松田自身の故郷での原風景、そして理想像を結んでいるようでした。

(※登場するアイテムは、全て私物です。過去に購入したものを紹介しているので、現在手に入らないものもございます。どうぞご理解、ご了承いただけると幸いです)

 

自然に手がのびるのは、原風景につながる器。

erabu_02_04(上から時計回りに:北欧ヴィンテージのルスカ、鹿児島の作家さんのもの、ベトナム製の青い器、marimekkoのプレート)

器を選ぶという行為は、息抜きだという松田。基本的に気分で買い物はあまりしないけれど、器に関してはフラッと入ったお店でも気に入ったら選びとってしまうんだとか。

松田:
「ふと自宅の器を見回すと、それらには不思議と共通している点がありました。それは“ぽってり・どっしり”としていて、日常でガシガシ使っても大丈夫ということ。そして色合いは青と茶色ばかり。

これは、故郷の器が原風景になっていて、自然に手が伸びてしまっているのかもと気づきました。選ぶことで自分自身が落ち着くんですよね」

故郷が青森の松田。そこで、青森の器について聞いてみました。

松田:
「青森の器は、どっしりとして土っぽく、飽きのこないものが多いように感じています。その様子は、どことなく北欧のARABIAの器に通じるなあと思っています」

– 他にもつい選びとってしまうポイントはありますか?

松田:
「作家さんのものです。作家さんの器との出会いは、特に一期一会!と考えていて、いいと思ったらその気持ちになるべく素直に従うようにしています。

いい!と思う背景には、何を盛りつけたいか?という料理のメニューが明確に浮かぶというのがあります。自分も大好きなポテトサラダや春巻きが美味しく盛りつけられそう!となるともうレジへ一直線です。(笑)

そして、おばあちゃんになっても使っていたいなあと思えるもの。1枚1枚選んだときの記憶があるように、年を重ねてもその記憶をのんびりと懐かしめたらなあと思っています」

 

転属を機に新調したのは
こうなりたい、が投影されたカバンでした。

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松田:
「MDチームに異動になるタイミングで心機一転新調したトートは、青森のお店で選びました。鹿児島の皮職人さんがつくっているものだそうで、とても気に入っています。

とことんシンプルなつくりに惹かれたという点に加えて、自分としてはちょっと大人で、颯爽と歩く姿が思い浮かぶようなデザイン。

これから待っている新しい仕事に、胸を躍らせながらも少し背伸びをした気持ちで選んだのを覚えています」

何か新しいステージやスタートが待っているタイミングで、身の回りのものを新調したくなる気持ち、よく分かります。

 

アクセサリーには
家族のあったかさが詰まっています。

erabu_02_06(時計/agnes b.)

松田:
「時計は、上京し大学の入学前に買ったものです。大人っぽく、ちょっと変わった形が気に入っていますが、時計は本当にこれ一つ。

新しいものが欲しいなあという気持ちはあるのですが、どうも今!というタイミングが来ないと選べないんです。

アクセサリーのほとんどが、小さなお店を営むジュエリーデザイナーの叔母に希望を伝えてつくってもらったものや、母や祖母から譲ってもらったもの。お守り代わりのように、身につけています。

シルバー色が似合わないことに気づいてからは、ほぼゴールド色を選ぶようになりました」

 

自分のありたい姿がポストカードになったら。

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映画や本が好きで、美術館にもよく足を運ぶ松田。なかでも、ポストカードは自分への手軽なお土産として選びとることが多いと言います。そのなかでもお気に入りの2枚を見せてもらいました。

松田:
「アメリカの画家の展覧会へ行ったときに、友人とせーので選んだポストカードは、共通して暖かな色味と丸みのあるデザインでした。対して友人は真逆な色・デザインのものを選んでいて。(笑)

器の選びかたにも通じるのですが、どことなくおだやかで、丸みがあったり優しいものが好きなんですね。人間的にも、穏やかで気持ちに丸みのある人に憧れてしまう。そんな思いに通じているのかもしれません」

 

選びとる人、その習慣。

「映画時間をつくることは、故郷での習慣に結びついています」

Processed with VSCOcam with t1 preset(映画:マイライフ・アズ・ア・ドッグ)

松田:
「実家にいた頃から、金曜の夜は家族みんなで映画を観る!というのが習慣だったんです。みんなでレンタルビデオ屋さんへ行って、ワイワイ映画を選んでワイワイ観る。その時間が本当に好きでした。

この習慣はいまも続いていて、毎週末の夜に家でまったりと映画を観るのが楽しみで。ジャンルは邦画より洋画、ヒューマンドラマ系をよく選んでしまいます。一度好きになったら、同じ監督の作品を探して観ることも多いです」

 

わたしの、選ぶカタチ。

「選びとっているものは、これまでの私と理想像の狭間に在ります」

松田:
「器もキッチンアイテムも、アクセサリーも、選びとるものは自分を表現するものなのかもしれないなあ、と最近思うようになりました。私の場合とくに、どんな人になりたいのか?自分がどうありたいか?ということに繋がっている気がします。

そうして自問自答しながら選びとっていったものを俯瞰してみると、自分の憧れの像がうっすら見えるようで、すごく面白いです。

そしてもう一つ、自分が故郷で見てきた暮らしの断片や習慣ってものすごく影響されているんだなーと感じています。これまでと今の自分の好み、そして未来の自分のあり方。選ぶことって本当に、繋がっているんですね」

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全2回にわたり新シリーズ『選びとる人、そのカタチ』vol.01をお届けしました。

仕事の場では日々お客さまへご紹介する商品を選んでいる2人が、日常で自分のために選んでいるもの。その選ぶカタチは、仕事での選びとり方とはすこし違いはあるものの、本人たちの根っこに繋がっているようでした。

今後は当店を飛び出しさまざまな場面や立場で選びとっている人を取材していこうと思っています。どうぞお楽しみに!

 


もくじ



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