【特集|ビールはもっと自由に楽しめる】第2話:クラフトビールは「グラス選び」が重要!
編集スタッフ 津田
聞き手・文 スタッフ津田、写真 クラシコム
ビールの自由な楽しみ方をご紹介する特集「ビールはもっと自由に楽しめる」を全3話でお届けしています。
第2話では、クラフトビールを家で自由に楽しむための「グラス選び」のアイデアにぐぐっと迫ります。
グラスを変えるだけで、こんなにビールの味わいが変わるなんて!と、私・津田も驚きでした。
ご登場いただくのは第1話に引きつづき、料理家・フルタヨウコさんと、酒屋で働く『お酒のプロ』白土さんです。
グラス選びの話に移るまえに、まずはクラフトビールの種類について聞いて行きましょう!
クラフトビールの種類を知ろう。
ひと口にクラフトビールと言っても、その種類は本当にさまざま。
自分好みのビールに出合うための「はじめの一歩」として、代表的な味わいのクラフトビールを、白土さんに教えてもらいました。
ビールが苦手な方でも飲みやすいものと、ビール好きさんにおすすめのものと、それぞれご紹介いただきます。
「この夏、家で飲んでみたいな」と思えるビールを見つけるための、ささやかな手引きとなればうれしいです。
ビールが苦手だったら、まずはこんなビールから。
写真右…江別小麦ビール(醸造所:ノースアイランド/北海道産)、写真左…宮崎ゆずエール(醸造所:宮崎ひでじビール/宮崎県産)
白土さん(以下敬称略):
「ビールの苦みや炭酸が苦手、という方にもおすすめなのが、こちらの2つのタイプ。
小麦ビール(写真右)は、バナナのような優しい甘みのあるフルーティーな香りとほのかな酸味があり、苦みを抑えた味が特徴です。
宮崎ゆずエール(写真左)のように、フルーツを使ったビールも最近は多いんですよ。香りも味わいも本当にフルーティーで、とても飲みやすい美味しさです」
ビール好きさんにおすすめ。
写真右…ベアレン クラシック(醸造所:ベアレン醸造所/岩手県産)、写真左…PUNK IPA(醸造所:BrewDog/スコットランド産)
白土:
「続いて、こちらの2つは、ビール好きの方におすすめのタイプ。
ラガータイプ(写真右)は、もともと日本のビールの多くがこの種類だったということもあり、ビールを飲み慣れている方にも、そのコクと苦みを楽しんでいただけると思います。
IPAタイプ(アイ・ピー・エー、写真左、※)は、ホップの香りと力強い苦みが味わえるビールで、暑い夏にぴったりの爽やかな味わいです」
※IPA:『Indian Pale Ale(インディアン・ペール・エール)』の略称。インドがイギリス領であった時代に、現地のイギリス人向けにビールを船で運ぶため、長期間の輸送でもビールが腐敗してしまわないように、防腐効果の高いホップを、通常のビールよりも大量に使用して造られたのが起源で、香りと苦みが特徴的なビールです。
ビールに合わせて、グラスを変えよう。
グラスによって味わいが変わる?
気になるビールを見つけたら、次はその美味しさを存分に楽しみたいもの。
そこで、白土さんに自宅でクラフトビールを楽しむコツを伺ってみました。
すると「ビールを味わうなら、ぜひグラス選びにもこだわってほしい」と白土さん。
白土:
「ビールの味わいは『注ぎ方』や『泡の割合』が決める、と思われがちですが、じつはグラスの形状の方が味の決め手となることが多いんですよ。
クラフトビールは個性的な味わいのものが多いので、タンブラーのような口の広いグラスと、口がすぼまったワイングラスとで、飲み比べてみるのが面白いと思います」
ワインの場合は産地やぶどうの種類などに合わせてグラスを選ぶ、という話を聞いたことがありますが、ビールのグラス選びとは初耳です!
さっそく試してみました!
さっそく私・津田とフルタさんとで、先ほど紹介した「PUNK IPA」というビールを、ワイングラスとタンブラーで試しに飲み比べてみました。
フルタさん(以下敬称略):
「ワイングラスの方が断然、香りがいいですね〜。あと、苦みよりも甘味を強く感じます。個人的には、ワイングラスの方が好みかもしれません」
スタッフ津田:
「私はしっかり苦みのあるビールが好きなので、タンブラーの方が好きです」
白土:
「PUNK IPAは、特にグラスによる違いが分かりやすいと思います。
グレープフルーツのような爽快でフルーティーな香りはワイングラスの方が、しっかりした苦みはタンブラーの方が味わえますよね」
ビールとグラスの、いい関係。
それは個性的な味わいや香りが特徴的なクラフトビールだからこそ、より楽しめるものかもしれませんね。
気になるクラフトビールを見つけたら、自宅でいくつかグラスを用意して「ちょっといつもと違うビールの楽しみ方」にトライしてみるのも面白そうです。
ワイングラスで味わいたい、ベルギーの『ランビック』
ワイングラスに合うビールといえば…と、白土さんが紹介してくださったのがこちらのビール。
白土:
「『ランビック』という、ベルギーで昔から造られている野生酵母で発酵させた自然発酵ビールに、クリークと呼ばれるサクランボの一種を漬けこんで熟成させて作ったビールです。
ワインのような味わいだから、キンキンに冷やすのではなく、大きめのグラスでゆっくりと飲みたいなぁと思います」
こちらのビール、ひと口飲んだ瞬間に私とフルタさんの心を鷲掴みに!
サクランボの酸味と甘味が程よくあって、微発泡のワインのような飲みやすさで、確かにワイングラスがぴったりな味わいでした。
ビールとグラスのいい関係。
クラフトビールを飲むとき、自由な発想でグラスを選んでみる。
いま、自分が飲みたいものって何だろうと感覚を研ぎすませてみる。
それは、作り慣れているカレーにひとさじのスパイスを加えてみたときのような、ちょっぴりクリエイティブでささやかなワクワク感を味わえる楽しさでした。
白土さんに教えていただいた「グラス選び」には、ビールをもっと自由に楽しむための小さなヒントが、隠されているような気がします。
ぜひ、みなさんも試してみてくださいね。
明日の第3話では、料理家・フルタさんに暑い夏にぴったりの、クラフトビールに合う簡単おつまみレシピを教わります。
こちらもどうぞお楽しみに!
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