【観葉植物の選び方・育て方】第2話:買ってきたばかりなのに、元気がなくなるのはなぜ?キッチンを彩る観葉植物3選
キッチンはリビングなどに比べて、日光が届きにくい暗い場所というお家は多いのではないかと思います。そんな日陰がちな部屋にもおすすめの観葉植物をご紹介します。登場するのは育てやすい観葉植物代表のポトスやシェフレラ、アジアンタムの3つ。初心者にも育てやすいのでぜひ参考にしてください。
編集スタッフ 青木
お家で育てる観葉植物の選び方・育て方。2話目もフラワーアーティストのsocukaさんに伺った、初心者さんにも育てやすい観葉植物をご紹介します。
植物にとって太陽の光は、無くてはならないもの。日が当たらないと、病気になったり枯れたりします。でも、日光の少ない日陰でも生育する「耐陰性」のある観葉植物もあるのだそうです。
その中から、日光が届きにくいキッチンでも育てやすい観葉植物を4つ教えてもらいました。
一緒に暮らすかわいいパートナーが見つかりますように♪
01. ポトス
色んなタイプを選べます
「斑入り斑無し、ライムグリーンに濃い緑など、色んなタイプあって、好きなカラーを選ぶ楽しみがある植物です。そしてほんとうに手間いらず。
下に垂れるように伸びていくので、高いところから吊るしたり、伸びたところをカットして水につければ、挿し木でも手軽に増やせます。一鉢買うとお家の中がポトスで一杯になるかもしれませんね」
ポトスが好きな場所
「真夏の直射日光に当たると葉が焼けたように傷むことがあるんです。夏は窓から離し、冬は日当りのいい場所に置いてあげましょう。
もともとは温かく日当りがいい場所が好きですが、他の植物に比べて環境に順応する力がとても強いので、日当りが弱い場所でも頑張ります。日に当たる時間が短い分、成長はゆっくりになりますが、イキイキした緑色が保てているなら、その場所を気に入ってくれた印。納得したかのようにその場所で輝き始めます」
植物はじめてさんにおすすめなワケ
「水やりを忘れ、ぐったりと水切れさせてしまうことが一度はあるかもしれません。罪悪感でいっぱいになりますが、大丈夫です!たっぷりとお水をあげれば甦る強さがあります。枯れた葉は元には戻りませんが、くたっとしているだけならきっと元気になります。あきらめずにお世話してくださいね〜」
グリーンDATA
・名前:ポトス・エンジョイ
・水やりだけでも元気に育ち、強さはピカイチ!
・寒さ:強い、暑さ:強い
・置き場所:日当りのいい室内、耐陰性:あり
・水やり:春〜夏は成長期です。土が乾いたら、受け皿に水が浸みだしてくるまでたっぷりと。冬は頻度は控えめに。(受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てましょう。)
02. シェフレラ
グリーンのグラデーションがキレイ
「植物を初めて買う方ににピッタリの品種です。日光少なめのカフェでもお世話しやすい強い子なので、キッチンやサニタリーにもおすすめなんですよ。濃い緑の間に見える、黄緑色の新芽とのコントラストが綺麗ですね〜」
シェフレラが好きな場所
「環境に順応する力は強いけれど、やっぱり太陽が大好き!葉の色ツヤが良くなるので、水やりのついでに日光浴させてあげてください」
日陰に強いからこそ気をつけたいこと
「太陽があまり当たらない場所にも置けるのがシェフレラのおすすめポイントですが、風通しも悪いとなると、さすがに弱ってしまいます。風通しのいい場所に置き、受け皿や鉢カバーに水が溜まっていないか、よく見てあげましょう」
グリーンDATA
・名前:シェフレラ
・日陰でもよく育つから、初めてさんにおすすめです。
・寒さ:強い、暑さ:強い
・置き場所:日当りのいい室内、耐陰性:あり
・水やり:春夏は成長期です。土が乾いたら、受け皿に水が浸みだしてくるまでたっぷりと。秋冬は夏よりも頻度は控えめに。(受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てましょう。)
03. アジアンタム
柔らかで涼しげな葉っぱ
「ふさふさと茂る清涼感のある葉っぱがチャームポイント。見るたびに触れたくなる、柔らかで繊細な葉に癒されますよ〜」
アジアンタムの好きな場所
「カーテン越しのような柔らかい光が大好きです。直射日光や乾燥が苦手という持ち味を利用して、その反対の場所、つまり適度な湿度と日当りのあるキッチンやサニタリーに置いてみてはいかがでしょう」
葉がチリチリになる前にやってあげたいこと
「高温多湿地帯うまれの植物で、ヒラヒラの葉は保水力が弱く乾燥しがちです。乾燥しすぎるとチリチリになって枯れてしまいます。土の表面が渇いてきたらたっぷりとお水をあげましょう。霧吹きで湿度を与えたりと、こまめなお世話が必要なので、キッチンで過ごすことが多い方はキッチンに置くなど、よく目にとまる場所に置くといいかもしれません」
もしも枯れてしまったら?
「一度枯れてしまった葉は元に戻らないので(ショック!)、根元から数cmのところでバッサリ切り戻します。寂しい姿になってしまいますが、根が生きていれば、また枝が伸びてくるので安心してください。新しい芽が出るまでは土が渇かないようにしてあげてください」
グリーンDATA
・名前:アジアンタム・フラグランス
・葉水大好き!乾燥が苦手でいつも潤っているのが好きです。
・寒さ:弱い、暑さ:弱い
・置き場所:日当りのいい室内、耐陰性:あり
・水やり:冬の間はやや控えめにしますが、基本的には一年を通して、土の表面が渇いてきたらたっぷりとあげましょう。(受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てましょう。)
買った時は元気だったのに、みるみる元気がなくなるのはなぜ?
お店で一目惚れした植物を、ウキウキしながら連れて帰ったのに、日に日に元気がなくなっていく…という経験、だれでも一度はあるのではないでしょうか。そんな経験をすると「次のも枯らしたらどうしよう…」と、ちょっぴり臆病になりそうですが、元気がなくなった理由が分かるなら、もう一度チャレンジしたくなるかもしれません。socukaさん、教えてください!
socukaさん:
「その経験、私も何度か経験があります。切なくなりますよね〜。
それは環境の変化に耐えられなかったことが原因かもしれません。お店に並んでいる植物は、生産者さんが暖かい温室で育てていますよね?植物にとって完璧な環境にいたわけです。それを突然、全く違う環境でしかも気温の低いところに置いてしまうと『ここはどこ!』と混乱し、身を守るために(幹に力を蓄えるため)葉を落とすのだそうです。
なので、本当に置きたい場所が日当りの悪い場所でも、買ってきた直後は日当りのいい場所に置いて、お家に慣らしてあげてください。その後、様子を見ながら少しずつ移動させていくといいですよ!
もし葉が落ちても、日当りのいい場所に置き、1〜2週間に1回の水やりを続けるなら、翌年の春以降には元気な芽が出てくると思います」
さて、明日は玄関におすすめの観葉植物が登場します。
毎日通る場所だから、気持ちよく設えたい玄関。リビングやキッチンに比べ、飾れるスペースが限られていますが、その中でも楽しめるサイズの植物を教えていただきました。明日の更新もどうぞお楽しみに。
(つづく)
もくじ
socuka(フラワーアーティスト)
フラワースクール卒業後、ウェディングフラワーのアルバイトを経て、2001年有限会社anelaに勤務、ウェディングを学ぶ。2002年株式会社H.P.FRANCEにてH.P.DECO花部門を担当。2007年フリーとして独立。
※socukaさんが登場するこれまでのコンテンツはこちらです。
◆多肉とくらす
◆socukaの、花日和。
◆花と暮らすヒント集『出張socuka』
◆植物のある暮らし、はじめよう
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