【わたしの産休・復職エピソード】イーオクト商品部・関純子さん「子どもとチームでいたいから、はたらき方も考えたい」
編集スタッフ 齋藤
社内で初の育休取得者だった、関さんの場合。
シリーズ「わたしの産休・復職エピソード」では、これまでに産休や育休・復職を経験したかたにインタビューをし、当時の思いやエピソード、そして現在の働きかたをお届けしています。
今回お話を伺ったのは、環境にやさしく持続可能な製品の輸入・卸や販売を行う会社「イーオクト株式会社」で商品部に在籍し、社内では育休取得のパイオニアで2児のお母さんの関純子さんです。
うかがった会社の1階は気持ちのよいショールーム&ショップが併設され、ワクワクするようなかわいいアイテムがずらり!
こちらもストンと力がほぐれる笑顔がこぼれる中、頼もしいお話をたっぷりとお聞きし、仕事での意識がそのまま家庭での子育てにも影響している関さんの様子にとっても励まされ、取材から戻ったわたしでした。
イーオクト 商品部・関純子さん
MEMO
[子ども]7歳の長女、4歳の長男
[仕事の内容・入社歴]イーオクト株式会社 商品部・入社12年
[勤務スタイル]9時半〜16時半の時短制度を利用
[すきな時間]子どもと一緒に笑っている時間
関さん:
「わたしが在籍する商品部(マーケティング&マーチャンダイジング部)は7人のチーム。営業部と連携し、商品をどこの市場でどう売るかを考える、商品のマーケットを創る仕事です。イーオクトへ入社をしたきっかけは、自分が体験したスウェーデンでの暮らしでした。
お父さんお母さんは誇りを持って働いていて、子供に対してもおおらか。それでいて子どもは自分の意見もちゃんと言えるように育ってて。日本のなかでもそんな暮らしが浸透したらいいな、と素直に感じているなかで出会ったのがイーオクトでした。
数年はたらいてから妊娠した時は千葉の実家からの電車通勤でした。当時育休をとった社員の前例がなかったことや、子どもを育てながら自分は働けるのかという不安は常にありましたね」
育休前のわたしのくふう
自宅から会社のデータ情報へアクセスできるような仕組みを第二子妊娠をきっかけに整えてもらいました。(関さん)
第一子のときのモヤモヤを第二子の育休前に挽回したかった。
関さん:
「第二子の妊娠が分かったときには、休み中もできる範囲で仕事を続けることを選択しました。そのための一歩として、まず自宅のパソコンから会社側へアクセスできるように会社に整えてもらったんです。『この日は何をやります』『ここまでやりました』といった報告も密にとっていましたね。内容はカタログの原稿執筆がメインの仕事でしたが、電話での交渉といった仕事も自宅で続けていました。
でもこれは、第一子のときには整っていなかった部分でした。長女を出産し、復帰しての第一声が「浦島太郎状態だった!」というもので。もう心からの声だったんです……。第二子のときはそこを改善することを会社のテーマとして持ってくれました」
この発言は取材に同席してくださっていた総務部の方もよーく覚えているそうです。関さんとともに育休中のはたらき方を考える原点になった発言だったのだとか。
関さん:
「第二子の育休に入る前と後、とにかく社内のスタッフと情報共有をすごく密にして仕事を進めていました。もともと、日報を全員のメーリングリストに送るという会社の方針だったので、休み中も現状は把握しやすかったです。できる限り自分でハンドリングできることはやろう、と意識していました」
育休中のわたし。
『わたしは必要とされていない…?』やっぱり仕事ができるって楽しいんだと思った。
関さん:
「そうやって第二子の産休に入るにあたっていろいろな工夫をしていたものの、いざ休みに入ると不安はありました。ミーティングに出られなかったり、現場での課題や状況把握をその場でできないのは特に。見るのがデータやメールだと、そこにある課題をなかなか目にできない部分は不安に繋がってしまうものなんですね。
第一子育休中は、週はじめにチームのスタッフが自分に頼みたいことをリストアップしてくれて、それに基づいて仕事をしていました。海外のサイトをみて新規の商品を探したり、現在の商品をもっと詳しく調べることがメインです。
そんな風に仕事を投げてもらっていたけれど、なかなかうまくいかなかったんですよね。まとまった時間をつくるのが難しくて『甘かった…..』と痛感しました」
「お腹にいるときの写真を見る時間は産休中の励みになっていました」(関さん)
関さん:
「そして『わたしは必要とされていないかも?』といった疎外感やさびしさがあって、社会からスパッと断絶されたような感じがしてしまったんですね。仕事で持っていた責任ややりがいがなくなってしまったとともに、社会復帰できるのかな?という不安も同時に芽生えて。『あ〜、やっぱり仕事ができるって楽しいんだなあ』と思いました。
実際、復帰して会社の電話をとったときに全然話せなくて驚きました(笑)。電話の出方もわからなくなっていて。休みが長く、知らず知らずのうちに頭がぼーっとしていたんでしょうね。そんな自分も嫌でしたね……。
こういったことが、先の『浦島太郎状態だった!』に繋がったんだと思っています。やっぱり『輝いていたい!』と思いますよね。ほんとうに、実感として感じたことです」
復職後のはたらき方と変化
時間に計画的になるとともに、ある程度の諦めもプラスになりました。
関さん:
「 復職後は、やはり時間に計画的になりました。今は16時半退社の時短制度を利用しているので、まず朝電車のなかで今日やることを思い描いて、時間通りに上がっている自分をイメージ!
はじめは仕事を持ち帰って、早朝起きて仕事という時期もありました。でも次第に自分である程度仕事に優先順位がつけられるようになったようで、今はそういったことはほとんどありません。
就寝は、どうしても子どもと一緒に22時には寝てしまっています。はじめは『もったいないな〜』という意識がありましたが、今は自分が健康的だし、眠いのは眠い!と諦めてしまっています。でもこの諦めは結果的に気持ちもすっきりして良かったかも。
朝は5時に起きて家事と家族の身支度をし、長女が小学校へ行くタイミングに合わせて長男を保育園へ送りに行きます。そうして、8時半頃の電車に乗って9時半に出社しています」
産休中のウォーキングが復帰後のランニングに
関さん:
「第二子の育休中にウォーキングをスタートしました。身体がゆるゆるになってしまい、体力も落ちていたのが気になって、産後2ヶ月くらいでスタートをしたんです。すると本当〜にすがすがしくて!育児も気分を変えられて、自分に合ってたみたいです。ウォーキングが後にランニングになり、大会にも出場しました。
そんなふうにランニングは3年ほど続いています。育休中、もしお子さんを見ててもらえるチャンスがあったら、ちょっぴりでも外出して、ひとりで考えられる時間を持つことは本当におすすめです」
「子どもとチームでいたいから、はたらき方を考えたい」
関さん:
「子どもと遊ぶときは、結構本気で遊びます(笑)。自分が変にお母さんぶる必要はないな、と思うんです。それに、子どもにも『頼りにしているよ』と正直に言ってしまいます。対等でいられたらいいなと。ほかにも、特に主人の帰りが遅い時などは、3人で楽しむためにどうするかを考えたり。姉弟喧嘩をしても、二人でちゃんと話し合いをしてほしい。
このあたりの指針は、会社の考え方が影響しているのかなと思っています。仕事をするなかで学んだことを、積極的に家庭でも取り入れることはよくしています。『話し合うこと』だったり、『自分の意見を言おう』ということだったり」
イーオクトのカタログの冒頭ページ。取り扱っている商品が100年後も誇れる商品だというメッセージは、関さんの子育てへの根幹にもなっているそう。
関さん:
「仕事と育児の関係を考えたときに、仕事も子育てもあっての自分かなと今は思えます。わたしがわたしであるためには仕事なくしてはダメになってしまいそうだし、そうして仕事があるから子育てもできている。その逆もあります。
仕事も子育てもお互いに影響し合っていて、それぞれに生かし合えるのが理想ではあります。それは、両立とはちょっと違うかもしれませんね。どちらも100%の力を注ぎたい!とまでは思っていません。
例えば、仕事で『スポンジワイプ』を扱っているのですが、それが親子のコミュニケーションツールになることもある。好きな柄がお互いにあったり、それを起点に会話になったり、喜びに繋がったり。
わたしの場合はこういった商品ですけれど、お仕事によってそのツールは様々だと思います。仕事で学んできたことや取り組んでいることが、家庭の場になったときにチームとしてさらに発展させられるかもしれない。そんなふうに思っているところです」
二人のお子さんの産休・復職の経験を経た関さん。会社と共に、仕組みを作りつつ、一人目で感じた孤独感や不安をどんなふうに二人目のときに払拭していったのかといったお話もありました。
そして、子育てと仕事の関係性の考え方は「それぞれにどうしたらベストが作り出せるか」に固執しがちだったわたし自身の考え方をホロっとほぐすものでした。
『家族はチーム』。明日の家族が、それぞれに力を出せてお互いに補えるように。そんな形を自分も少しずつ作っていけたらと思いました。
関純子さん(イーオクト 商品部)
イーオクト株式会社(www.ecomfort.jp)商品部 マーケティング&マーチャンダイジング部所属。「もっと自然に、もっと快適に、もっと楽しく」をコンセプトに、毎日の暮らしを豊かに100年後にも誇れる商品を届けています。趣味はランニング、スケート、旅行。今やりたいことは、親子のコミュニケーションツールになる商品の企画。こどもとキャンプにいくこと。
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