【明日の私に焼くお菓子】02:道具はボウルとフォークだけ。胡椒とハーブがぴりっと香る、大人のビスケット
編集スタッフ 藤波
晩ごはんの片付けが終わったあと、少ない道具で手軽に作れるお菓子のレシピがあったなら。
材料を揃えたり、慣れない作業に挑戦するのはちょっぴり大変だけれど、上手にできた時の喜びもひとしお。
おいしい焼き菓子が待っていると思ったら、なんだか明日を楽しみに眠りにつくことができそうです。
そんな、明日の自分に焼くのにぴったりなレシピを、料理家の小堀紀代美(こぼり きよみ)さんに教わっています。
これまでのレシピはこちらから
明日の朝は、焼きたてのビスケットを食べよう
実は以前、休日の朝に焼きたてのビスケットを食べるのにはまっていました。夜のうちに生地を仕込んでおくので、起きたら成形だけしてオーブンに。焼き菓子の良い匂いに包まれながらはじまる朝はなんとも格別だったんです。
暑い時期はすっかりオーブンから遠ざかっていましたが、涼しくなってきたのでお菓子作りにはぴったりの季節。
今回紹介するのは、材料を見ているだけでときめいてしまうビスケットのレシピ。色々揃えるのは少し大変かもしれませんが、生地作りに使うのはボウルとフォークだけ、10分もかからずにできてしまいますよ。
焼きたてで食べたいおいしさ
ぴりっと胡椒がきいた「大人のビスケット」
材料(大きめのビスケット4個分)
A
薄力粉…85g
全粒粉…15g
ベーキングパウダー…小さじ1と1/2
きび砂糖…25g
粉チーズ…10g
B
ローズマリー…6,7本 (粗みじん切り)
黒胡椒と白胡椒…たっぷり1g ずつ
ピンクペッパー…小さじ1/2(指先でつぶす)
レモン皮…1/2個分(みじん切り)
生クリーム…100g
ヨーグルト…大さじ1(あれば)
牛乳…少々
グラニュー糖…少々
※全粒粉は薄力粉に置き換えても大丈夫ですが、使用した方がザクっとした食感になります
※しっかりピリッとする分量なので、苦手な方はお好みで胡椒を減らしてください
作り方
1. 粉類を混ぜる
ボウルにAを入れてフォークで均一になるように混ぜる。
Bを加えてさらによく混ぜる。
2. 生地を作る
生クリームとヨーグルトを合わせて、数回に分けて少しずつ生地に加えながら、その都度混ぜる。
小堀さん:
「生地は休ませている間にしっかり馴染んでくれるので、ざっと混ざれば大丈夫。混ぜすぎると固くて歯触りの悪い生地になってしまうので、捏ねないようにしてくださいね」
手でまとめてひと塊にして、ラップに包んで冷蔵庫で30分以上休ませる。
▲この工程までを夜に完了しておけば、翌朝焼きたてのビスケットが食べられます
3. 焼く
打粉をして生地を手で3cmの厚さに延ばし、四角く形を整え切り分ける。
生地の表面にうすく牛乳を塗り、グラニュー糖をまぶしかける。
▲牛乳をうすく塗ることで、焼いた時表面にツヤが出る。刷毛がない場合はスプーンの背を使えばOK
180度に予熱したオーブンで20〜25分焼いたら完成。
▲周りがカリッと香ばしく焼けたら食べ頃。焼き時間はお使いのオーブンによって調節してみてください
小堀さん:
「かなりしっかり胡椒が効いているので、小さなお子さんはびっくりしてしまうかもしれません。
今回は四角く成形しましたが、生地を丸くまとめて放射線状に切っても良いです。
朝食べるならぜひメープルシロップやはちみつと一緒にどうぞ。ハムやドライフルーツと一緒に食べれば、立派なワインのお供にもなりますよ」
***
焼いている最中にふわ〜と漂ってきた鮮烈なローズマリーの香り。取材陣は待ちきれないとばかりに思わず目を見合わせました。
食べてみると、かじればかじるほど胡椒のピリッとした風味や爽やかなハーブ、色んな味が口の中に広がっておいしいこと……これはまさに大人のビスケットだ、と納得です。
時折感じるピンクペッパーのスパイシーな風味もかなり良いアクセントになっていて、このビスケットを作るときにはぜひ揃えたいと思いました。
続く第3話では野菜を使ったケークサレをご紹介します。お楽しみに。
【写真】滝沢育絵
もくじ
小堀紀代美
料理家。カフェのような食堂のような「LIKE LIKE KITCHEN」を経て同名で料理教室を主宰。気持ちはいつも『料理勉強家! 』楽しくをモットーに。インスタグラムはこちら@likelikekitchen から。
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