【缶詰をめぐる冒険】第3話:驚きのツナ缶!ラクうまレシピで「ごちそう缶詰」の実力試し。
編集スタッフ 長谷川
3話の連載で「缶詰をめぐる冒険」をお届けしています。
とあるサービスエリアで出会った「衝撃のツナ缶」からスタートした僕の缶詰探求。パッケージが可愛かったり、高級食材を使っていたり、さまざまなバリエーションの缶詰を試しています。
第3話のテーマは「ごちそう缶詰の実力はいかに」。いつものレシピを、ちょっとお値段の張る缶詰でつくってみると、はたして味はどのくらい変わるのでしょうか。実験レポートです。
もくじ
検証レシピは「ツナとアボカドのオープンサンド」
今回は初心に戻る意味もこめて、缶詰の王道ともいえる「ツナ缶」を使ったレシピで試してみます。
以前、料理家のフルタヨウコさんに教えてもらったレシピ「ツナとアボカドのオープンサンド」を、ツナ缶以外は同じ材料でつくってみました。
材料(2人前)
ツナ缶 1缶
アボカド 1個
きゅうり 1/2本
マヨネーズ 大さじ1
塩 少々
胚芽パン(なければフランスパン) 4枚
ピンクペパー 適量
つくり方
[1]アボカドは皮と種をのぞき、サイコロ状にカットしてボウルにいれる。
[2][1]にツナ缶をあけ、マヨネーズと塩を加えてよく混ぜる。
[3]きゅうりはピーラーで帯状にスライスし、水でさらしてからよく水気をきる。
[4]胚芽パンに[2]をのせ、きゅうりを挟んでピンクペパーを散らす。
いざ、パカン!っと開けてみたら。
今回用意した2つの缶詰、Aは一般的なスーパーでも良く見るもの。BはAの約5倍ほどのお値段がする、まさに「ごちそう缶詰」。
缶から開けてみると、Aは身がほぐれていますが、Bは肉厚な身がそのままと姿に違いが。アボカドやマヨネーズとササッと混ぜるのであれば、Aのようにほぐれていた方がやりやすくはありました。
Bのオイルは透き通るようで、さらっとしていたのも驚きました。
工程をサクサクッと飛ばしまして、完成しましたオープンサンドがこちらです。
パッと見だけでは、大きなちがいはわかりません。ただ、よくよく眺めると、Bの方がオイルのきれいさが功を奏しているのか、全体にオイルがよく行き届いてるせいか、光の当たり具合でキラキラと輝きが。
(あるいは、そのキラキラは、僕が値段のちがいを知っているからかも……笑)
ま、なにはなくとも、食べてみましょう。
安定のおいしさがある、Aのツナ缶。
ちょっと具材を大きく切りすぎたせいかもしれませんが、アボカドとマヨネーズが前に出てくる感じ。
ツナは時折、顔を出してはくるものの、風味が強いアボカドやピンクペッパーに隠れがちといえるかもしれません。
ただ、やはり普段から慣れ親しんでいることもあってか、味のまとまりは良いように思います。おいしい。
Bのツナ缶は旨味がアップ。そして何より……
ひと口かじると、たまたま大きめのツナに行き当たったからかもしれませんが、口全体にいきわたる旨味がAよりも強く楽しめます!
アボカドやピンクペッパーのパンチにも負けず、堂々たる風格。後ろに隠れるどころか前に、前に出てくる目立ちたがりやな印象です(笑)。
そして、やはりここでもオイルが効いていて、後味がAに比べてすっきりしているのです。まろやかながら切れ味が良い、とでもいいましょうか。
うーん。ごちそう缶詰、やるな……!
せっかくなので、みんなにも試食してもらった(ヒミツで)
「おつかれさまでーす。あのー、撮影でつくったんですけど、いかがですか?」
クラシコムあるあるの「撮影で作った or 使ったものがおやつになるの図」を利用して、スタッフにもAとBを食べ比べてもらいました。
「実はどちらかが、お値段の張るツナ缶です」と告げると、みんなの目がちょっと鋭く、真剣に。(あ、テレビでこんなの見たことあるな……)
「Aはまとまりがよくておいしい気がする……」
「Bはさっぱり感じるから、もうひとつ!って手が伸びるなぁ」
「えー……どっちもおいしい……あ、でもツナだけ食べるとぜんぜんちがう!」
などなど、さまざまな意見も出ながら8人に試食してもらうと、結果は5人が「ごちそう缶詰」を言い当てる結果に。脂のまろやかさや、ツナの風味の濃さで気づく人が多かったようです。
……と、いうことは、アボカドやマヨネーズのような味わいの強いものと合わせるのではなく、もっとシンプルな料理だと、よりわかりやすいのかもしれませんね。
後味のすっきりさに違いがあるので、たとえば「ごちそう缶詰」はオードブルと相性が良さそう。しっかりとした味の強さがあるから、クラッカーに少量乗せて、「ワインとこれでも食べて待っててー」なんて家飲みパーティの時に出すのもいいのかな。
以前紹介した、あのツナレシピにも試してみたい!
以前に紹介した、パスタなどに使える便利な常備菜「ツナトマトソース」でも、ツナの違いを試してみたくなりますね。
「サンドイッチピクニック」特集で登場した、ひと味効いた「ツナマヨペースト」もやってみたいなぁ。
レシピはこちらより!
・【料理家さんの定番レシピ】基本のかんたん常備菜、ツナトマトソース。
・サンドイッチピクニックに彩りを添える、ツナマヨペースト。
僕たちは缶詰の世界に、気づいたばかり。
今日まで3話の連載で「缶詰をめぐる冒険」をお届けしました。スーパーや食料品店にならぶ缶詰たちの奥深さに、わずかながらでも触れられて、まだ見ぬ扉が開いたようでした。
日本製缶協会の「製缶技術の変遷・金属缶の歴史」に、缶詰が発明された頃のストーリーが載っています。1804年にガラスびんに食糧を貯蔵する方法をニコラ・アペールが発明すると、当時の新聞はこんなふうに報じたそうです。
アペールは季節を容器に封じ込める技法を発見した。この技法を使えば、季節に影響なく、春夏秋がびんの中で訪れ、農産物が畑のある状態で保存できる。
──フランスの新聞「ヨーロッパ通信」(1809年2月1日付)より
季節を容器に閉じ込める方法。なんとも詩的ですが、いまや缶詰はたしかに、季節や旬のおいしさをぎゅっと閉じ込める、ちいさな宝箱となっているのかもしれません。
(おわり)
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