【花と暮らそう、春】第1話:何曜日に買うべき?水あげって?知っておくと安心なお花のキホン
編集スタッフ 岡本
春のお花を暮らしに取り入れる、小さなアイデアをお届けします
もうすぐ春。
この季節を待ってました!と言わんばかりに、お花屋さんに並ぶ花たちや街の木々がイキイキしてきましたね。
植物のパワー溢れる時期こそ、お花のある暮らしの始めどきかもしれません。
今日から全5回にわたり、この春に楽しみたいお花についてお届けします。
教えていただくのは、プランツスタイリストの井出 綾(いで あや)さんです。
今回ご自宅におじゃまして、お花にまつわる気になることをたくさんお聞きしましたよ。
井出さんの柔らかいお人柄を表すような “暮らしの花” を楽しむ提案は、初心者さんも取り入れやすい工夫に溢れていました。
本日お届けするのは、まず知っておきたい「お花の基本」です。
第1話
そうだったんだ!お花の基本
疑問1:お花を買う、ベストなタイミングってあるの?
お花屋さんにはいつもたくさんの種類があるように見えますが、より豊富でお花が元気なタイミングってあるのでしょうか。
井出さん:
「月・水・金曜日の夕方頃がおすすめですよ。
なぜなら、花市場の関係で多くのお花屋さんは、月・水・金曜日に花を仕入れるから。
だいたい午後に水あげが終わってお店に並び出すので、このタイミングが最も種類が豊富で、花がイキイキしているのではないでしょうか」
疑問2:持ち帰るときは、上向き?下向き?
以前、きれいに咲いたお花の部分から水分が下へ降りていかないよう、お花を下向きにして持つ方が良いと聞いたことがあります。
せっかく買ったお花をできるだけきれいに持ち帰りたい。実際のところ、どう持つのが正しいのでしょうか?
井出さん:
「下向きで持つと歩いている間に、無意識に腕を振ってしまったり、花をぶつけてしまう心配がありますよね。
花は上に向けて、ふんわりと包むように持つといいです。
お花屋さんでしっかりと水あげされているので、上向きに持っても大丈夫ですよ」
疑問3:茎についている透明なゼリー、どう処理するべき?
買った花束を開くと、茎の部分にゼリーがついていることがありますよね。
あれは一体どうするべきなのでしょう。つけたまま生けるべき?拭き取るのがベスト?
井出さん:
「透明なゼリーは保水剤です。持ち帰るまでの間、花が元気でいられるようにつけるもの。
生けるときには必要のないものなので、水で流してください。そのまま生けてしまうと水が濁る原因にもなります」
疑問4:もらった栄養剤、最適な使い方って?
お花屋さんで栄養剤をもらうことがありますが、買ってすぐに入れるべきなのか、元気がなくなってからの方がいいのか、気になっています。
井出さん:
「帰ってからすぐ、花を生ける前に水に入れるのが良いでしょう。
ただ、銅や鉄、ブリキ製の花瓶ですと錆びてしまうことがあるので、栄養剤の説明欄を確認してから使ってくださいね」
疑問5:水あげの正しい方法、改めて知りたい!
家に着いたらお花がしょぼんと下を向いていて、私までしょぼんと気分が落ち込んでしまうことが何度かありました。
その度に水あげをしてみるのですが、その方法は自己流。本当にお花が元気になる、水あげの仕方について教えてください!
※水あげ……お花内部の水分が足りず元気がなくなってしまったときに、たっぷり水分を吸収させて本来の状態に戻すこと。
【水あげの手順】
【1】水に浸かる部分の下の方にある余分な葉を取る
【2】できるだけ吸い口を広くとるために、茎を斜めに切る
【3】茎の半分以上が隠れるくらい、たっぷりのお水につける
井出さん:
「たっぷりのお水につけることで浸透圧が高くなり、ぐんぐん吸い上げてくれます。このときは多少、葉がお水についても大丈夫です。
持ち帰りの時間が長かったり、暑さなどで著しく元気がなくなってしまったときは、花瓶に生ける前に3時間程度水あげをして花を休ませてあげることで、だいぶ回復しますよ」
これまで基本的すぎてなかなか聞くことができていなかった、お花にまつわる素朴な疑問。
今日しっかりと知ることができて、お花との暮らしがますます楽しめるような気がしています。
次回からはさっそく、お花を生ける実践編です。おたのしみに!
(つづく)
【写真】岩田貴樹
もくじ
井出 綾
生活に花やグリーンを取りいれ、季節とともに暮らす楽しみを提案している、Bouquet de soleil(ブケ ド ソレイユ)主宰のプランツスタイリスト。フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学び1994年よりフリーランスに。カルチャースクールや書籍では、「自然と暮らし」をつなぐ花について学ぶことができる。
▽井出さんの書籍はこちらからご覧いただけます。
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