【花と暮らそう、春】第4話:元気がなくなったお花の「生け直し方」って?

編集スタッフ 岡本

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暖かな日差しを浴びて気持ちよさそうな植物がお部屋にあるだけで、ホッと心が和みます。

そんな暮らしの中で楽しむ春のお花について、プランツスタイリストの井出 綾(いで あや)さんにお聞きしました。

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本日は「できるだけ長く楽しむための、生け直し」をテーマにお届け。

お花との付き合い方に、幅が生まれるアイデアを教わりました。


第4話
発見!元気がなくなったお花を
イキイキと生け直すアイデア


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お気に入りをぎゅっと詰め込んだ花束。ずっとこのままでいてほしいという思いとは裏腹に、数日経つと元気をなくしたお花がちらほらと出てきます。

これもお花の醍醐味であり、生きているものだからこそ仕方のないこと。

そんなときは、また違った飾り方を探ってみるのがいいそうです。

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ラナンキュラス:5本
ユーカリ:6本
ルピナス:6本

井出さん:
「今回はこれらの花を使ったフラワーアレンジメントを新しい形に変えてみます。

この中で言えば、ラナンキュラスのような大ぶりな花が先に萎れてしまいます。

反対にユーカリのようなグリーンは、数週間元気でいてくれますよ」

 

メインのお花が数本、枯れてきてしまったのですが……

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井出さん:
「ひとつめのアイデアは、分けて生ける。

花はそれぞれの特性があるので、一斉に咲いて、一斉に枯れるわけではありません。枯れ始めた花があるのであれば、そのアレンジを楽しむ時期は終わったということ。

思い切って花瓶から抜き、元気な花を生け直してあげましょう」

【分けて生ける手順】
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【1】枯れてしまったものと、元気なお花を種類ごとに分ける

【2】主役の花と脇役のグリーンの組み合わせを作る

【3】分けてもさみしくならないよう、枝分かれの部分で切って本数を増やし、低めの器に生ける

_MG_1111本番550×550主役のラナンキュラス×脇役のユーカリ

_MG_1151本番550×550主役のルピナス×脇役のユーカリ

小さくてもバランスの良い、2つのアレンジが完成!

元のアレンジでは脇役であったルピナスが、新しく生け直してみたら主役として輝き出しました。

井出さんによると、ルピナスは葉がかわいらしく特徴的な形なので、それだけで存在感を放つそうです。

お花屋さんで見かけたらさっそく迎えたいお花として覚えておきたいですね。

 

お花は元気なのに、茎だけが弱ってしまいました……

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井出さん:
「ふたつめのアイデアは、浮かべる。

花びらは落ちていないけれど、茎が弱って下を向いてしまい生けるのがむずかしい花ってありますよね。

そういった花も、形を変えればすてきに飾ることができますよ」

【浮かべて生ける手順】
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【1】花と茎の根元で切り分ける

【2】浅く、小さめの器に浮かべる

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これはとっても簡単で、真似しやすいアイデアですね。

お花が大きなものはもちろん、コデマリなどの小さなお花もいくつかまとめて浮かべると風情があるのだそう。

生けるときに出てしまう半端な部分を、捨ててしまう前に浮かべて楽しむのもいいかもしれません。

 

おまけ:すてきな花束を作るための、心がけ

井出さん:
「花を組み合わせるときには、主役・脇役を決めてバランスよく見えるよう心がけています。

主役は華があるもの、脇役にはグリーンや、花とグリーン2つの魅力を兼ね備えているものを選ぶと生けやすいですよ。

今回の花で言えば、主役はラナンキュラス。脇役1がユーカリ、脇役2がルピナスです。

少し意識するだけで全体の雰囲気が変わるので、お花屋さんで選ぶのに迷ったときは、思い出してもらえたら嬉しいです」

 

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分けたり浮かべたりという選択肢があることで、お花を楽しめるポイントが増えました。

生け直すときのコツを知っておくことで、少し元気がなくなってきた様子を見ても、さみしい気持ちが和らぎます。

小さなアレンジはさりげなく飾りやすいので、今まで置いていなかった場所でもお花を楽しむきっかけになるかもしれませんね。

次回は「お花と部屋の、いい関係」についてお届けします。

(つづく)

【写真】岩田貴樹


もくじ

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井出 綾

生活に花やグリーンを取りいれ、季節とともに暮らす楽しみを提案している、Bouquet de soleil(ブケ ド ソレイユ)主宰のプランツスタイリスト。フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学び1994年よりフリーランスに。カルチャースクールや書籍では、「自然と暮らし」をつなぐ花について学ぶことができる。

▽井出さんの書籍はこちらからご覧いただけます。

 


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