【おしゃれは学べる】第3話:今日より明日、おしゃれになりたい。

編集スタッフ 齋藤

「これなら大丈夫」の先へ行きたい。まいにち新鮮でいるためのファッションって?

自身のファッションを撮影したインスタグラム・ブログ「命短し恋せよ乙女 50代の毎日コーデ」をほぼ毎日アップしている金子さんは、20歳の娘をもつ母でもあり、全力でおしゃれを楽しむ女性です。

周囲からのアドバイスや自分の冒険心からグングンとおしゃれになっていく金子さんを見て、おしゃれって学べるんだ、センスって磨くことができるんだと確信したわたし。

そこで「今日より明日、と自分のおしゃれを更新していきたい」と言う金子さんにお話を伺いました。

娘さんのコメントを通して変化したファッションについてお聞きした第2話につづき、最終話ではこれまで金子さんが学んだポイントを取り入れた、初夏のコーディネートを見せていただきました。

 

短め丈で脚長効果
大人に似合うボーダーに挑戦

▲ボーダートップス:トラディショナルウェザーウェア、パンツ:ハーベスティ、サンダル:BIRKENSTOCK、バッグ:バグマティ

金子さん:
「以前選んでいたボーダーは、薄手の生地のもの。自分としては気に入っていたけれど、身体のラインを拾ってしまい、娘からのコメントもイマイチ。そこで『大人も着れるボーダーを試してみよう』と探して出合ったトップスがこちらです。

これを太めのパンツと合わせたら、高評価! アイテムの選びかたでOKがでるんだな、と自信になりました。太めのパンツは、履くだけでちょっぴりおしゃれ感を加えてくれるので、おすすめです」

金子さん:
「ボーダーのトップスで探した条件は、よく履く太めパンツに合うほか、ドロップショルダー、ワイドなサイズ感、着丈が短いことでした。

着丈が短いと、パンツにインすることに抵抗があっても大丈夫だし、パンツがきれいに見えて脚長効果も。

こういった太めパンツを履くこと自体が、同世代にとっては大冒険、というお話も読者のかたから聞きます。わたしのブログなどを見てくれたひとが、いつか自分にとっての冒険に挑戦してくださったら嬉しいですね」

 

プチプラには
上質で大人なアイテムを合わせて

▲リネントップス:UNIQLO、リネンパンツ:古着、サンダル:BIRKENSTOCK、バッグ:バグマティ、ピアス:古着屋で購入

金子さん:
「ときどき娘と一緒に買い物へ行くのですが、わたしがこれは?と提案するアイテムの99%は却下されてしまいます。でも、このマキシ丈のパンツは『良いね』と言われたもの。わたしもとっても気に入っています。

リネン素材で肌触りが良い上、艶とラインのしなやかさに上質感があって。シンプルなのに洗練されたデザインで、足首が出ない長めの丈もエレガントなんです。

トップスがプチプラのものだった場合、ボトムにはこのパンツのように、上質さを感じるものをあわせるようにしています」

 

50代になりネイビーから脱却!
ワンピースは白を選ぶようになりました

▲リネンワンピース:fog linen work、パンツ:MidiUmi、サンダル:BIRKENSTOCK、バッグ:バグマティ、ピアス:Sur

金子さん:
「これまでワンピースは『無難だし、とりあえず』で選んでいたネイビーばかり。でも、50代になり、意識して顔を明るく見せてくれる『白』をセレクトするようになったら、すごく評判がよかったんです。そういった周りの正直な反応もコーディネートの参考にします。

昔は、夏といえばTシャツばかりでしたが、同じブランドでも、今ではシャツやワンピースを選ぶことが増えましたね。

このコーディネートでは、ワンピースやボトムの裾を折って、手首・足首が出るようにしています。

ボトムはジーンズも好きなのですが、50代になって特に難しさを感じています。流行りのハイウエストもハードルが高くて。まだまだ研究中です」

 

今日より明日、おしゃれになりたい。

金子さん:
「娘といっしょにコーディネートを学び、おしゃれについて研究していくうちに、本当に変化していきました。それは知り合いに会ってもしばらく気づいてもらえないほど。

どうやら、格好だけでなく、雰囲気や表情といった空気まで変わったようなんです。それを娘は『自信がついたからだよ』と言ってくれています。

おしゃれをすることで、新たな自分を見つけたい。今日より明日いきいきして、前に進んでいく風を受けたいと切に思います。

多分それもこれも、これまでおしゃれについて悶々と悩んだ事実があったから。なにが似合うかって、自分のことであっても分からないものですよね。私の場合は、自分で写真を撮り家族に見てもらって、わたしのおしゃれを探していくことができました。『これはヒドイ』という娘の正直な言葉に向き合えて、よかったです。

探すことは、ひたすら着てみることでもあるかなと思います。着て、着て、進むこと。今日より明日もっと、と欲張りだけれど、その先の嬉しい変化を知ったから、もう失敗だって怖くないんです」

こんなにも、心がぐらぐら揺れて、ふつふつと熱くなったのは、いつぶりだろう。

「どうしたらセンスがよくなって、自分が納得する着こなしができるの?」と悩んでいたわたし。金子さんのお話は、その気持ちに寄り添って、きゅっと手を引いてくれました。

思えばわたしは、おしゃれをすることへの真っ直ぐな勇気と、冒険への素直な興味に、いつだって蓋をしていたかもしれません。それに気づいたらなんだか、今からできることは沢山あるような気がしています。

今よりもすこし、勇気を持つこと。そして明日の自分をわくわくと想像すること。それが、おしゃれへの近道なのかもしれない、と。

みなさんの明日のおしゃれにも、なにか変化があるとうれしいです。おしゃれ、楽しみたいですね!

(おわり)

【写真】田上浩一


もくじ

  金子敦子

1962年北海道生まれ。夫と娘の3人暮らし。38歳から看護師をめざし、小児科勤務を10年しながら、日々の着こなしを自撮りで紹介するブログ『♪命短し恋せよ乙女★50代の毎日コーデ』が話題に。ブログに登場する娘の正直なコメントが好評。母のファッションを毎日厳しくチェックしている。
http://plaza.rakuten.co.jp/avare/

▼金子敦子さんの著書は、こちら。

 


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