【店長コラム】ひとりの人のなかに「大人」と「子ども」が混ざっている。
店長 佐藤
2011年の静かだったお正月休み中に生まれた息子も早いもので9歳になり、この春からは小学4年生になります。
喘息もちだったこともあり保育園時代はお休みすることもよくあったのですが、小学生になってからはなんと皆勤賞。今のところ1日も休まず学校に通っていて、保育園時代を思い起こすと信じられないような気持ちで観察しています。
そんな彼ですが、最近ハマっているのはもっぱらこんなモノやコト。
・レゴ(幼い頃から変わらずで何かをイメージして形作るのが好きなよう。リビングのあちこちに散らばる極小サイズのレゴはマキビシ状態で踏むと最高に痛いです)
・将棋(これは最近覚えてハマってます)
・マインクラフト(神様になった気分で夢中で自分の国をつくっています)
・YouTuberに憧れを抱いている(尊敬するYouTuberには「〜さん」の敬称をつけて話すことも忘れません)
・日本や世界の戦争の歴史(戦艦ヤマトに興味をもったのをきっかけに調べている模様)
最近はこれに加えてブレイクダンスを覚えようとしていています。YouTubeで見かけたんでしょうね、きっと。
そんなある日。
「お父さん、ブレイクダンス対決しよう!」と息子が言い出しました。
夫も嫌々でしょうが「まあ、いいよ」という感じで、リビングで即席の父子ブレイクダンス対決がスタートしました。
「お母さんは審判やって。子どもだからって勝たせようとしないでよね。本当にうまかったと思うほうを勝利させてよね。もう僕はそういうのは大丈夫になったから」
「わかった。じゃあ、本当にうまいと思ったほうをちゃんと勝たせるよ」とわたしも答えました。
YouTubeでそれっぽい動画を検索して、それをBGMがわりに流しながら、それぞれがブレイクダンスを披露します。(ここはご想像にお任せします)
まずは夫から。そして、次は息子の番。息子、マジでした。真剣。
対決が終わり「さあ、どっち?」という目線をわたしに向ける息子。
「うーん、迷うところだけど。お父さんのほうがちゃんとブレイクダンスになってたなぁ。今回はお父さんの勝ち!」と言いました。
「そっかー。お父さんかー」。息子はとても冷静に受け止めていました。
すごいな。これがたった一年前でも「なんで負けなんだー!」と騒いでいたはず。本当に一歩一歩、精神的に成長しているなぁとわたしは心のなかで静かに感動しました。
それがです。
そこから20分くらい経ったあと。「さて、そろそろ夕ご飯にしようか」という頃合いになったタイミングです。
息子がなんとも言えない複雑な表情にみるみる変化し「やっぱり、ぐやじ〜」と涙をこぼし始めました。
「ええ!子どもだからって容赦しないでよって言うからさ〜」とわたし。
「そうなんだけど。そうなんだけどさ、頭ではそう思ってるんだけど身体が泣いちゃうんだよ」と彼。
思わず、髪の毛がくっしゃくしゃになるまで頭を撫で回しました。
「全く、面倒くさいんだから〜」と笑いながらも、うんうん、それでいいんだよ、とわたしは思いました。
だって、そういうことって大人になったってありますよね!?
わたしにも心当たりがあるなって思ったんです。
例えば会社のスタッフに「なんでも心の中にあること話してね。ちゃんと聞きたいと思ってるから」なんて言って、そう促して出てきた本音にやっぱりびっくりしたり「そうだったのか……」と落ち込んだりすることがあって、全然カッコよく受け止められてないじゃーんなんて思うことがあったり。
一緒に会社を経営している兄と冷静に話し合いをしたつもりが、その時に言われたことがその場では理解できたはずなのに家に帰って時間が経ってからふつふつと怒りが湧いてきたりして、夜中に長文メッセージを送りつけたこともあります(汗)
どういうふうでいられることが「大人」で「子ども」なのか。
その境目は分からないけれど、大人であるわたしも子どもと一緒だし、今まさに子ども時代を送っている息子のなかにも必死で「大人になろう」とする意識とそこに身体がついていかないよ〜と思う子どもならではの部分が入り混じっているのだなと。
大人になると泣くことは極端に減るけれど、泣く代わりにモヤモヤしたり、あとになって煮え切らない気持ちを持ち出すことがあるのかも。
大人も子どもも「こうありたい」と「でもそれができない」の狭間で揺れるのはきっとおんなじ。
であるとすれば、息子にこう言ってあげたいです。
「身体が泣いちゃうときは、何歳になっても、泣いていいんだよ」と。
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