【おうちで作る本格カレー】第3話:あっという間に完成。スパイス香る、カレーに合う副菜3品
ライター 嶌陽子
料理家、植松良枝(うえまつ・よしえ)さんに冷凍ストックできるカレーの素を使ったカレーレシピを教えていただく特集。
最終回の今回は、カレーに合う副菜3品をご紹介します。どれもさっと短時間で作れるうえ、スパイスの香りを堪能できるメニューです。
スパイスの香りが食欲をそそる。
野菜のサブジ(インド風蒸し煮)
【材料】
・かぼちゃ 250g
・プチトマト 8〜12個(普通のトマト中1個でもOK)
・サラダ油 大さじ1強
・クミンシード 小さじ2/3
・塩 小さじ1/3
A
・カレー粉小さじ1
(あれば、ターメリックパウダー小さじ1/3、カイエンペッパー小さじ1/4、ガラムマサラ少々を組み合わせたものでも。)
【作り方】
1. 油とクミンシードを鍋に入れ、火にかける。
鍋にサラダ油とクミンシードを入れ、中火にかけます。
2. かぼちゃに油をなじませる。
シュワシュワと細かい泡が出てきたらかぼちゃを入れ、油をなじませます。
3. 塩を加えてふたをして3〜4分蒸し焼きにする。
かぼちゃに油がなじんだら塩を加え、鍋に蓋をして中弱火で蒸し煮します。
植松さん:
「水分が逃げないように、蓋は小さめのものを使うのことがコツです。ここでしっかりと具材を閉じ込め、蒸し煮します」
4. プチトマトを加える。
かぼちゃの外側がほろっとしてきたら、半分に切ったプチトマトを加えて混ぜ合わせます。
5. スパイスを加えて混ぜる。
かぼちゃが柔らかくなり、プチトマトもくたっとしてきたらカレー粉(あればターメリックパウダー&カイエンペッパー&ガラムマサラ)を加えて混ぜ、火からおろして完成です。
植松さん:
「サブジはヒンディー語で“蒸し煮”という意味。インドでは一般的な野菜のおかずです。じゃがいもとカリフラワーのサブジやオクラのサブジなどがポピュラーですが、いろいろな野菜で作れます」
そう言って、もう一品ささっと作ってくれたのがキャベツといんげんのサブジ。
材料と作り方は、野菜が変わっただけで、基本的にはかぼちゃとかぼちゃとプチトマトのサブジと同じ。
キャベツは粗めの千切りに、いんげんは3cmほどに切り、油とクミンシードを鍋にかけ、野菜と塩を入れて蒸し煮します。キャベツがしんなりしてきたらカレー粉(もしくはターメリック小さじ1/3&カイエンペッパー小さじ1/4))を加え、混ぜ合わせて完成です。
▲「ターメリックは入れすぎると苦味が出てしまうので気をつけてくださいね」と植松さん。
蒸し煮によって凝縮された野菜の旨みをスパイスの香りが引き立てます。お弁当のおかずにも最適です。
フルーツの甘み×黒胡椒の刺激がクセになる。
バナナの塩レモン黒胡椒マリネ
【材料】
・バナナ 約2本(なるべく硬いものを選ぶ)
・黒胡椒(ホール)小さじ1(なければ粗挽き黒胡椒でも)
・塩 小さじ1/4
・レモン汁 大さじ1
【作り方】
1. 黒胡椒をつぶす。
黒胡椒をすりこぎ棒や重い瓶の底などで粗くつぶします。
植松さん:
「ブラックペッパーの香りをより楽しむなら、ホールのものを粗くつぶしてください。ホールがなければ粗挽き黒胡椒を使っても大丈夫ですよ」
2. バナナと塩、黒胡椒、レモン汁を混ぜる。
一口大に切ったバナナをボウルに入れ、塩とつぶしたブラックペッパー、レモン汁を加えます。角が出て、バナナの粘りが出るまでしっかり混ぜ、味をなじませれば出来上がりです。
バナナのほんのりした甘みとレモンの酸味、黒胡椒の刺激の組み合わせが新鮮。カレーの箸休めにちょうどよさそうです。アボカドを加えてもおいしい、と植松さん。
今回教えてもらった3品とも、10分程度で作れます。スパイスをきかせるだけで、いつも使っている野菜が新鮮なおかずに変身してくれそうです。
副菜づくりにも活躍。あると便利なクミンシード
▲植松さんのスパイスセット。これまでに何度もインドを訪れた経験があり、地方ごとの料理にも詳しいのです。スパイス入れは現地で購入したもの。
第1話のカレーの素のレシピにも、今回のサブジ のレシピにも登場したクミンシード。持っておいて損はないスパイスだと植松さんは話します。
植松さん:
「クミンシードは北インドの代表的なスタータースパイス(調理の最初に油で炒めて香りを引き出すスパイス)で、カレーの素を作る際にもおいしさの要になります。
油に香りを移すことでカレー以外にも肉料理やマリネなどに使えますし、塩と合わせるクミン塩は幅広い料理に活躍します。
さらにターメリックとカイエンペッパーもあれば、サブジ をはじめ、いろいろな副菜が作れますよ」
3回にわたってお届けしたカレー特集。
これまでは本格的なスパイスカレーというと、「時間も手間もかかって難しそう」というイメージ。でも、“カレーの素”さえ冷凍ストックしておけば、市販のルウを使わなくても手軽に本格カレーが作れるのは嬉しい驚きでした。
これから暑さが増し、カレーを食べたくなる日がきっと多くなるはず。少し時間のある夜や週末、香りのよいカレーの素を仕込んでおきませんか。
【撮影:佐々木孝憲】
もくじ
植松良枝
料理研究家。野菜を使った季節を感じさせる料理が得意。旅好きで、料理には各国のエッセンスがセンス良く取り入れられている。料理教室を主宰するほか、代々木八幡にあるベトナム料理店「ヨヨナム」をプロデュースする。近著に『春夏秋冬 ふだんのもてなし』 (KADOKAWA)。Instagram:@uematsuyoshie
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