FASHION
【わたしの定番靴】カジュアル服に合わせるなら？靴づくりのプロが選ぶ、いま愛用中の3足
編集スタッフ 岡本
毎日服装は変えるけれど、靴ってつい同じものを選んでしまいます。
でもその選ばれし数足は、足に馴染んで履きやすく、その日の気分にも合っている証拠。今の自分のスタイルを象徴しているはずです。
そこで私たちの気になるあの人が、今よく履いている3足について教えてもらいました。
今回ご登場いただくのは、はきものと革もののブランド・トートーニー（toe to knee)の代表兼デザイナーをつとめる神田沙耶香（かんださやか）さんです。
靴を作る立場だからこそのこだわりが垣間見える、定番の3足についてご紹介します。
着脱楽ちんでラフに過ごせる
最愛スリップオンシューズ
▲モデル：062スリップオンシューズプレーントゥ（ホワイト）
神田さん：
「試作のチェックを兼ねて、ほぼ毎日トートーニーの靴を履いています。
現在12種類の靴を制作していますが、私がとくによく履いているのはこのスリップオンシューズです。
日頃からよくワークパンツを履いていて、以前はスニーカーを合わせていました。
近頃はラフになりすぎる気がするのと、スニーカーのリペアは靴のようにはできないため、だんだん履かなくなってしまって。
このスリップオンシューズを履くようになってから、『革靴でラフな雰囲気』がしっくりきています」
神田さん：
「この靴の一番のお気に入りポイントは、着脱がラクなところです。
『脱ぎ履きのしやすさ』と『歩きやすさ』は、靴をデザインする上では異なる方向性のため、そのどちらも備わる形を考えることは実験的な試みでした。最終テストとして出張先に履いていったところ、想像よりも快適に過ごすことができ、今ではなくてはならない一足に。
ほどよいかっちり感と、パッと出かけられる気軽さを兼ね備えています」
散歩の相棒は
ランニングシューズ
▲モデル：ZoomX
神田さん：
「一日の終わりに気分転換と軽い運動を兼ねて、1時間ほどウォーキングをしています。そのときに履くのが、『NIKE（ナイキ）』のランニングシューズです。
ランニングシューズは、素材や作りが街歩き用とは異なるため、長時間履くというよりも近所を散歩するくらいが私には合っているようです。
内くるぶしにのみストレッチ素材が使われていたり、安定して歩くこともできる上に脱ぎ履きもしやすく、勉強になる一足でした。
3〜4年前に購入したものなのでアウトソールがすり減っていますが、未だに気に入っています」
上品カジュアルを叶える
頼れる一足
▲モデル：021内羽根プレーントゥ（ブラック）
神田さん：
「ワードローブは動きやすいカジュアルなものが増えがちなので、靴とバッグをレザー素材にしてバランスをとるようにしています。
ブラウスと内羽根シューズ、そこにチノパンを合わせるといったフォーマルにカジュアルをミックスするのが好みのコーディネートです。
当時の私の足は、きれいめのデザインの靴はすぐに疲れてしまい、歩きやすいように作られた靴はぽってりとした存在感で服に似合わなかったため、自分で設計するときは『上品さのある疲れにくい靴』と決めていました。
足裏に沿うインソールを内蔵することで華奢になり、試行錯誤を重ねた一足です」
神田さん
「靴選びをするときは、サイズ感を大切にしています。
サイズが合っていないと歩く姿勢や所作が変わり、姿勢が悪いと骨格の歪みに繋がることも。そのまま過ごしていると内臓や自律神経など体のさまざまな部分へ影響してしまうので、ぜひ足に合ったサイズの靴を選んでくださいね」
＊＊＊
作る側の人間として、足のことや歩くことなど、靴にまつわることを日々考え続けている神田さんの定番靴をお届けしました。
私自身ふだん着がカジュアルすぎるのでは、と気になる日が多々あるので、そんなときは「足元をレザーに」という神田さんのセオリーを真似っこしてみたいと思います。
【写真】神田 沙耶香
神田 沙耶香
はきものと革もののブランド「トートーニー」の代表兼デザイナー。ブランド名の由来は、つま先からひざまでの「toe to knee」。身体の一部のように感じるはきものと日常生活に寄り添ってくれるような革ものをつくり続ける。ブランドのInstagramは@toe_to_kneeから。
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