【家族とつくる好きな風景】好みが違っても歩み寄るには? 家族みんなにとって居心地のいい住まい
編集スタッフ 岡本
自分と家族、それぞれの「好き」は違うから
好きな雑貨を飾ったり、家具の配置を変えてみたり、ここ数年で家の居心地のよさをより意識するようになりました。
おうち時間が増えたからという理由だけでなく、子どもが成長したり家族が増えたりした個人的なことが大きな要因のような気がしています。
家族みんながほっとできる家にしたいと思いつつ、その一方で、家族がいるからこそ生まれる制約にモヤモヤする場面も。
夫や子どもの好みも大切にしながら、自分の「好きを積み重ねる」暮らしをつくっていけたら。そんな切実な思いを胸に、これまで多くの家づくりに携わってきた積水ハウスと「家族みんなが心地よい家」について考えてみました。
今回取材で訪れたのは、10歳の長女、2歳の長男と4人で暮らす酒田翼(つばさ)さん・倫子(みちこ)さんご家族です。
都内から神奈川県南足柄市に移住して5年。最近娘さんの子ども部屋ができたり、リビングの一角におもちゃスペースを作ったりと試行錯誤を続けながら、家族みんなが心地よく過ごすために心がけていることについてお話を伺いました。
(この記事は、積水ハウスの提供でお届けする広告コンテンツです)
きっかけは子どもの誕生。暮らしの軸を見直して
もともとアパレル企業に勤め、夫婦揃ってバイヤーとして忙しい日々を過ごしていた酒田さんご夫妻。仕事は充実していましたが、長女のここちゃんの誕生が暮らしを見直すきっかけになりました。
倫子さん:
「仕事場と保育園を行き来する毎日で、夫の帰宅は深夜。一緒に暮らしているはずなのに家族がバラバラに過ごしていることが気になっていました。
私も夫も自然が好きなので、つかの間の休日は山や海に出かけることが多く、自然に囲まれた子どもの姿を見てはこういう場所で暮らせたらと移住を考えるように。
今の家は不動産屋さんの紹介でたまたま出会ったのですが、ダイニングの窓からの景色や敷地の傾斜を活かした個性的な間取りが気に入り、内見をしたその日に住むことを決めたんです」
▲写真中ほどにある扉が1階の玄関。そこから上下に階段が伸び、下へ降りるとリビングダイニングやキッチンが、上にあがると子ども部屋があります。
倫子さん:
「それまで南足柄市に馴染みはなかったけれど、自然に囲まれた環境や雰囲気が思い描いていた理想にぴったりでした。
当時5歳だった娘も『こっちに来てよかったね』と言ってくれたので、私たちにとってはいいタイミングだったのかなと思っています」
▲ダイニングには大きな窓が二面。坂の途中に建っているので、南足柄市の町が一望できます。
家具は夫、雑貨は妻。
ほどよく二人の好みを混ぜるために
夫婦でインテリア好きともあって、家具やちょっとした小物までひとつひとつこだわりを感じます。選ぶときの基準はあるのでしょうか。
翼さん:
「椅子やテーブルなど大きな家具は僕、雑貨は妻が選んだものがほとんどです。
一番こだわっているのは、素材。木製や革製など、自然素材でできた家具に囲まれていると、この窓からの景色と相まってより居心地よく感じる気がします。
この家は窓が大きいから、部屋の中にいても森の木々や広い空を感じられるんですよ。
なのでそういった雄大な景色にも馴染む家具を自然と選ぶようになりました」
倫子さん:
「夫が家具を選ぶときは『この家に合うこと』を軸に選んでくれているからか、私もいいなと思うことが多いですね」
▲思い入れがつよい椅子たち。奥が翼さんお気に入りの一脚(ジャン・プルーヴェ)。手前は倫子さん愛用のYチェア(ハンスJ.ウェグナー)。
▼「自然素材の他にも、柔らかいレザーと透明感のあるガラスなど、ところどころで異素材の組み合わせも楽しんでいます」(翼さん)
時にはひとりで。自分のための好きな過ごし方
子ども部屋や和室など4LDKの間取りの中でも、家族が自然と集まって過ごすのは一番空間の広がりを感じられるリビングダイニング。ここでのお気に入りの過ごし方について聞いてみました。
倫子さん:
「私自身が幼い頃、親の転勤が多かったり社宅で育ったりしたので、一軒家に対して憧れがあったんです。
夫は夫で、子どもの頃自分の部屋よりもリビングで過ごす時間の方が多かったと話していて、家族がそれぞれ好きなように過ごせるゆったりしたリビングダイニングというのは、家探しの条件のひとつでした」
▼3年ほど前から有機農業を始めた倫子さん。野菜やハーブを育てる過程が子育てとリンクして日々学びが多いのだそう。
そんな思い入れのある空間で、時には自分のためのひとり時間を満喫しているのだとか。
倫子さん:
「子どもたちを学校と保育園に送った後、家の近くの畑で育てている野菜やハーブを収穫するのが習慣です。
ここ最近の定番は収穫したばかりのハーブでフレッシュハーブティーを淹れること。その日の気分や体調に合うハーブを選んで飲む時間が私の好きな過ごし方ですね」
翼さん:
「僕はこのダイニングの窓から外を眺めるのが好きで、お酒やコーヒーをおともに窓辺のキャビネットの上に寝転んでゆったりしています。
山や海はもちろん、僕たちと同じように暮らす人たちの生活が視界に入るところが落ち着くんです」
初めての子ども部屋づくり。
かわいいもの好きな娘とのバランスの取り方
倫子さん:
「娘が今年小学4年生になり思春期を迎え、子ども部屋を作りました。
天蓋付きのベッドやピンクのカーテンなど、基本的にはかわいいものが好きな娘の意見を尊重していますが、時には意見がぶつかることも。
中でもデスク選びは難航していますね。娘はプリンセスのようなデザインが好みですが、私としては長く使えるシンプルなデザインを勧めていて。
でも最近は意見を伝え合うことに慣れて、お互いの好みのすり合わせができるようになってきました。
私が選ぶこともできますが、たとえ手間や時間がかかっても、娘も私もいいと思えるものを迎えることが家族みんなの居心地のよさに繋がればいいなと思っています」
▼このワゴンは最近二人で選んだアイテム。倫子さんがデザインを、ここちゃんが色を選びました。「まだ自分自身で身の回りのことをすべてできるわけじゃないからこそ、こうやってコミュニケーションを重ねて一緒に選んでいきたいですね」(倫子さん)
「引き算」で生まれる。
家族みんなが心地いい家、好きな景色
▲奥には、夕飯準備のため野菜の仕分けをする倫子さんの横で宿題をするここちゃんが。リビングのおもちゃスペースでは翼さんと長男のじょう君が遊んでいます。
翼さん:
「僕と妻の好きなテイストって、もともとはそんなに近くないんです。きっと僕一人の家だったら、アメリカンテイストのネイティブインディアンを彷彿とさせるバッファローの角を飾るなど、もう少しデコラティブな印象になると思います。
でも子どもがいるという前提や、自然が見える景色に馴染む物を選びたいという意識を持つことで、自然と自分の好きから引き算ができるようになったんですよね。
妻も同じで、丸みのあるデザインや目にやさしい色合いなどを手に取ることが増えて、いつしか北欧インテリアっていいなと思うようになりました。
家族の存在を意識してものを選んできたら、いつの間にかお互いの『好き』がいい塩梅で重なって、それが居心地のよさや僕たちらしさになっているのかもしれません」
倫子さん:
「周りを見ては『あんな家に住めたらいいな』なんて思ってしまうけれど、いい家に住めば暮らしの悩みまで解決するわけではないですよね。
日々変わっていく家族や仕事の状況と向き合って微調整しながらもそれぞれの好きを積み重ねていくことは、健やかに暮らす上で欠かせないのかもと感じています。
子どものプライベート空間をつくったり夫が仕事の合間に息抜きをしたり。家の中で家族がのびのびと過ごしている景色を、お互いが尊重しあえる関係を築いていけたらいいですよね。
きっとそれが、暮らしの心地よさに繋がるはずだから」
「今日のために部屋をきれいにしたけれど、普段は書類が出しっぱなしだったり、おもちゃのミニカーが転がっていたりしてるんです。でもそれも家族がいるからこその風景ですよね」という倫子さんのお話を聞いて、私自身、わが家を見る目が少し変わった気がします。
たしかに自分の好きだけを詰め込めるわけじゃないけれど、今のこの家は家族がいなかったら生まれていない空間なのだと思うと、ままならない風景すら愛おしいもののように感じます。
自分と家族の好きを重ねたり、みんなの居心地のよさを考えながら暮らすことで、私の好きもまた深めていけるのかもしれません。
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【写真】木村文平
酒田翼、酒田倫子
神奈川県南足柄市在住。2020年、小田原にてセレクトショップ「ノンフラッグ」をスタートし、洋服だけでなくこだわりの生活雑貨やコーヒーなども販売している。10歳の娘と2歳の息子との4人暮らし。
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