【クラシコムのしごと】アプリから「あいさつ」みたいな通知を届けたい。プッシュチームに密着しました

編集スタッフ 吉野

▲当店アプリのウィジェット。毎日更新されています

みなさんが「北欧、暮らしの道具店」のアプリを開くのは、どんなときでしょうか。

当店で働くスタッフの様子をお届けしている不定期連載「クラシコムのしごと」。今回は、アプリから日々商品についてのお知らせをお届けしている「プッシュ通知」と「ウィジェット」に携わる仕事に着目しました。

プッシュ通知はスマートフォンに通知として、お知らせが届くもの。ウィジェットはプッシュ通知の内容が、スマートフォンのホーム画面に写真付きで表示されます。

担当しているのは、メディア編集グループのスタッフ3人。毎日お送りしているこのお知らせを通してお客さまにお伝えしたいことは、商品のことだけにとどまらないようで……。3人に、どんな気持ちでこの仕事をしているのか聞いてみました。

▲並んでみると、服装の色合いがなんとなく似ている3人。左から順番に藤波、野村、津田です

 

プッシュ通知は「あいさつ」?

プッシュ通知は毎日朝と夜に、2回配信。ウィジェットは毎日3回切り替わっています。

津田:
「プッシュ通知は、毎日届くことを楽しんでいただけるものにしたいと思っていました。

そのためにどうしたらいいかを考えていたときに、当店のLINEのお知らせを思い出して。毎日お届けしていたことで、お客さまに『日めくりカレンダーみたい』と言っていただいたことがあったんです。

そこから、プッシュ通知はLINEよりもお送りする回数が多いので、『あいさつ』みたいにコミュニケーションできたらいいな、と考えました」

▲昨日朝のプッシュ通知でご紹介したのは、冬の首元に嬉しいタートルネックウォーマー

▲思わずきゅんとした、ティーマの写真

野村:
「店員として、お客さまに話しかけるイメージで作っています。

プッシュ通知は基本的に商品をおすすめするものですが、しつこさを感じさせてしまったり、焦らせてしまったりしたくはないんです。だから、僕たちがしたいのはやっぱり『あいさつ』だよねとよく話しています。

通知が届いたとき、気持ちのいいあいさつをしてくれるアプリだな、と思ってもらえていたら嬉しいですね」

津田:
「朝はメルマガのお届けや商品の更新に合わせ、開店のあいさつをイメージしてお送りしています。夜は、21時ごろに『今日も1日お疲れさまでした』のあいさつですね。

今の時間帯に落ち着くまでは、1時間刻みで時間を変えてみたこともあって。色々試していくうちに、ふと、自分の実生活で感じることやお店のタイムスケジュールを意識してみたら、お客さまとコミュニケーションしやすいのではと思いました。

例えば20時ごろは、お皿洗いや翌日の用意などで何かと動きまわっていて、通知が来ても開けないな、と。そんな日常の気づきを重ね合わせて、あいさつのタイミングが決まっていきました」

 

そろそろあったか小物が欲しいな、と感じたら

藤波:
「店員であるのと同時に、私もお客さまと同じく、毎日さまざまなことがある中で生活を営んでいるひとり。いつもの生活をするときの視点で、毎朝商品を選ぶところから始めています。

主に意識しているのは、天気や世の中で起きている出来事、その日の気持ちです。寒くなってきたから温まる小物が欲しいなとか、金曜日の夜にほっと安らぐときならこんな写真が届いたら嬉しいな、とか。

直接顔は見えないけれど、毎日、お客さまはどんな気持ちで生活しているかな?ということを考えて作っています」

津田:
「あとは当店を訪れるお客さまの、癒されたい、かわいいものを見たいという気持ちにも応えたいな、と思っていて。

機能面を推している商品も、『かわいいポイントはどこだろう』『どんな言葉にしたら癒されるかな』ということも考えています」

▲作ったらテストで自分のスマートフォンに送ってみるのだそう。「実際に届いたらどう感じるか、開きたくなるか、気になるところがなくなるまで、限られた時間で試行錯誤します」と津田

 

最初は「届けたい」気持ちが空回っていました

野村:
「担当になったばかりの頃は、作ったプッシュ通知を見ても、その良し悪しが分からない日が続いていました。多くのお客さまに見ていただいたことが結果として出ていても、自分では『いいものを作れた!』という感覚があまりなかったんです。

しばらくすると徐々に、文章として伝わりやすいかどうかの判断基準は掴めてきました。でもなぜか、そこに楽しんでいる自分はいなくて。

モヤモヤしていたときにチームで振り返りをする機会があって、『自分の気持ちが乗っていないと、文章って届かないのかも?』という話になりました」

野村:
「そこで気づいたのが、商品を見ていて自分の心が動いたポイントがあったはずなのに、それよりも『見ていただきたい』という気持ちが前面に出過ぎてしまっていたこと。確かに自分の気持ちが乗っていなかったと、ハッとしたんです。

それが転機になって、自分の気持ちと伝わりやすさとのバランスを意識するようになりました。『このセーターのここが素敵だな、伝えたいな』とか、感覚的にも『届いたら嬉しくなるものを作れたかも』と思えたりと、徐々に楽しめるようになっていきましたね。

今では目にみえる結果としてうまくいかなくても、勉強になるな、次はこうしよう、と思えるサイクルがちょっとずつ回るようになってきていて。とは言ってもまだまだそのバランスで苦戦することはあるんですけどね」

藤波:
「私はプッシュ通知の担当になったときに、2人から、大事なのは『どれだけ見ていただけたか』だけではないんだよ、と伝えられていました。なので結果にこだわりすぎず、その時々でベストを尽くしたものをお届けできるように意識しています。

でもそれは、チームでの振り返りの時間があることが大きいと思っているんです。もっとお客さまに楽しんでいただけるものにしたくて、みんなで励まし合いながら『この言い方はかわいいけど、ふわっとしすぎて伝わりにくいのかも』『今のお客さまの気持ちとずれていないかな』と試行錯誤している時間を、とても大切に感じています」

 

低空飛行の日もあるけれど

津田:
「私は担当を2人にも任せるようになってから、今日も開店しているなとか、今日は新商品があるんだなとか、たとえ通知を開かなかったとしても、見てくださっている人がいるのかもと気づけました。それも結果にこだわりすぎないことにつながっているように思います。

とはいえ納得のいくものをなかなか作れなくて、低空飛行をしているような気分になるときも、もちろんあるんですよ。

そんなときは『また夜、明日、来週送れる』と思い出すようにしていて。ありがたいことに、多くのお客さまがあたたかく見てくださっているんだなということをさまざまな形で受け取っています。だからこそ、ときに変化もしながら、コミュニケーションを続けられるものなんですよね」

確かに作ったものには、不思議とその人自身の人柄や心持ちがそのまま乗っていくものだと、多くの場面で実感します。

私も『あいさつ』から当店を訪れてくださったお客さまに、心地いいお店だなと思っていただけるよう、文章に気持ちを乗せて、たくさん試行錯誤しながら、記事を書いていきたいなと思いました。

次回はどんなチームが登場するのでしょう。楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。

ウィジェットについて、動画や記事で設定方法も含めご紹介しています。気になった方はご覧くださいね。

ウィジェットについてはこちらから


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