【初夏の体にやさしいおかず】02:お酢×豚肉で疲労改善。「豚とおくらのさっぱりしょうが焼き」
ライター 瀬谷薫子
暑さやジメジメが気になる季節。気候の変化は身体にひびき、なんとなく不調を感じているという人も多いかもしれません。
そんなこの時期に知りたいのは、体想いの優しいおかず。暑い日でも食べやすいく、体調を整えてくれる日常に寄り添った4品を、料理家であり国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんに教わりました。
2品目は、身体のだるさや疲労を感じたときにおすすめの、元気をくれる肉料理です。
お酢×肉で疲労改善
豚肉とオクラのさっぱりしょうが焼き
材料(2人分)
豚ロース薄切り肉(しょうが焼き用)…6枚
オクラ…8本
玉ねぎ…1/4個
A
しょうが(すりおろし)…大さじ1
しょうゆ…大さじ1と1/3
酢、酒、みりん…各大さじ1
砂糖…小さじ2
塩、こしょう…各適量
薄力粉…大さじ1
油(米油やサラダ油など風味の強くないもの)…小さじ2
キャベツのせん切り、大葉のせん切り、ミニトマト…適量(仕上げに添える)
「身体のだるさ」に効く食材は?
齋藤さん:
「1話目でご紹介した『食欲不振』と同様に、梅雨時の体のだるさや倦怠感の原因は、体に余分な水分が溜まること。それが冷えや消化吸収機能の低下につながり、食欲が落ちて食べなくなることで、身体のだるさや倦怠感を引き起こします。
そんな時におすすめなのが、豚肉。肉はエネルギーを補ってくれる『補気(ほき)』の効能があり、力をつけたい時にぴったりです。
合わせたオクラは、『健脾(けんぴ)』という効能をもつ食材。『脾』とは体の巡りを助ける臓器で、それを健やかにすることで、体全体の力を強めてくれます」
作り方
1.豚ロース薄切り肉は筋(脂身と赤みの間)に切り込みを入れ、塩・こしょうを片面に振り、薄力粉をまぶす。オクラはがくの部分を包丁で剥き、斜め半分に切る。玉ねぎは4等分のくし切りにする。Aは混ぜ合わせておく。
齋藤さん:
「豚肉は筋を切っておくことで、焼いたときに縮まずに、きれいに仕上がります。オクラはがくを取り除くことで、ヘタを切り落とさなくても食べられます」
2.フライパンに油を中火で熱し、玉ねぎを炒める。透き通ってきたら端に寄せ、豚肉を並べて焼く。両面に軽く焼き色がついたら、キッチンペーパーで余分な油を拭き取る。
3.弱めの中火にし、オクラとAを加え、照りが出てくるまで煮からめれば、できあがり。
器に盛り、好みできゃべつ、大葉、トマトを添える。
齋藤さん:
「疲れている時こそ、肉料理がおすすめです。お酢を効かせたさっぱり風味ならぐっと食べやすくなりますし、お酢は疲労改善効果もあるので一石二鳥です。大葉と一緒に食べると、より爽やかに。ぜひお試しください」
【写真】濱津和貴
もくじ
齋藤 菜々子
料理家、国際中医薬膳師。「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材で作る親しみやすい家庭料理のレシピを雑誌やwebで提案している。近著に『レンチン薬膳ごはん(いつもの食材で体がととのう)』(家の光協会)、『毎日食べたい 整いカレー』(文化出版局)など。Instagram:@nanako.yakuzen。
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