【初夏の体にやさしいおかず】04:夏の冷えに効く。「コーンたっぷり照り焼きつくね」

ライター 瀬谷薫子

梅雨時の湿気に低気圧。気候の変化は身体にひびき、なんとなく不調を感じているという人も多いかもしれません。

そんなこの時期に知りたいのは、体想いの優しいおかず。暑い日でも食べやすいく、体調を整えてくれる日常に寄り添った4品を、料理家であり国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんに教わりました。

4品目は、この時期こそ冷えがちな身体をいたわる、おいしくてやさしいおかずです。1品目から見る


ぷちぷち食感が楽しく、おいしい
コーンたっぷり鶏つくね


材料(2人分)

鶏ももひき肉…200g
コーン缶…50g
牛乳…大さじ1
酒…大さじ1/2
塩…小さじ1/4
片栗粉…小さじ2
ごま油…大さじ1/2

A
しょうゆ…大さじ1
酒、みりん、砂糖…各小さじ2

卵黄、大根おろし…適量(仕上げに好みで)

 

「身体の冷え」に効く食材は?

齋藤さん:
「肉の中でも鶏肉とラム肉は、身体を温める効果のある食材。体の冷えを防ぐことで、むくみにくくもなります。今回は鶏ひき肉を使いました。

コーンは『利水(りすい)』(体内の余分な水分を排出してくれる)の効果がありながら、他の夏野菜とちがって身体を冷やすこともなく、なだらかな性質をもつので、体質に左右されず食べやすい食材です」

 

作り方

1.鶏ももひき肉、牛乳、酒、塩、片栗粉をボウルに合わせ、粘りが出るまでよく混ぜ合わせる。水気を切ったコーンを加えてさっと混ぜ、ボウルに叩きつけて空気を抜く。Aを合わせておく。

2.1の肉だねをボウルの中で8等分にし、スプーンで丸める。

3.フライパンにごま油を中火で熱し、2を並べる。中火で焼き、焼き色がついたら裏返し、蓋をして弱めの中火で4分蒸し焼きにする。蓋を開けてAを加え、照りが出るまで煮からめる。器に盛り、好みで卵黄と大根おろしを添える。

齋藤さん:
「肉だねには牛乳と片栗粉を混ぜると、柔らかくふわふわの食感になります。鶏ひき肉であっさりしているので、コクのあるごま油で焼き付けることで、食べごたえも増します。

時間が経ってもおいしいので、お弁当のおかずにもぴったりです」

 

全4話でお届けした、初夏の不調に寄り添うやさしいおかず。どれも体にやさしいだけでなく、おいしいものを食べたい気持ちも満たしてくれる、嬉しいメニューばかりでした。

なんとなく不調を感じたら、まずはいつものおかずでお手当てを。暑い夏もおいしく乗り切っていきたいものです。

 

【写真】濱津和貴


もくじ

齋藤 菜々子

料理家、国際中医薬膳師。「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材で作る親しみやすい家庭料理のレシピを雑誌やwebで提案している。近著に『レンチン薬膳ごはん(いつもの食材で体がととのう)』(家の光協会)、『毎日食べたい 整いカレー』(文化出版局)など。Instagram:@nanako.yakuzen


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