【特集|その働きかたが知りたい。vol.3】第2話:自分に正直でいられる場をつくりたい
編集スタッフ 津田
(聞き手・文:スタッフ津田)
特集「その『働きかた』が知りたい。 -日本仕事百貨 代表・ナカムラケンタさん編-」を、全3話の連載でお届けしています。
第2話では、日本仕事百貨がどのように作られてきたのか、ナカムラさんの働きかたや大切にされていることに迫ってみたいと思います。
勤務地や給与だけではない「働く風景」を伝えたい。
↑ナカムラさんの仕事道具のひとつ、取材で愛用しているカメラ
日本仕事百貨を通じて、人と場を結びつけたい、そして生き生きと働く人がいる場所を増やしたい。
そのためには、勤務地や給与だけではない「働く風景」を伝える必要がある、とナカムラさんは言います。
ナカムラ:
「職種や勤務地や給与、その他のいろいろな勤務条件も仕事選びには大切な要素ですが、それだけではその仕事のことってあんまりよく分からないですよね。
自分の就職活動を振り返ってみても、その職場で働く人の姿勢や想いをもっと知りたい、と個人的に思っていました。
だから日本仕事百貨では、実際にそこで働いたときに見えてくる、風景のようなもの伝えたいんです」
私も転職を経験していますが、そのときに大事にしようと思っていたことは、勤務地や給与だけじゃない「なにか」だったような気がします。
それが、もしかすると、ナカムラさんがおっしゃる風景ということなのかもしれないなぁ、なんて思いました。
日本仕事百貨を通して読者に「働く風景」を届けるため、ナカムラさんが大切にしていることを聞いてみました。
働きかたの「根っこ」を見つけ、そして伝える仕事。
ナカムラ:
「日本仕事百貨の記事では、僕たち自身が職場に足を運んで、実際に働いている人たちに仕事の内容はもちろん、大変なことや楽しいこと、仕事への想いなどを聞いたインタビューを添えるというスタイルを、サイトの立ち上げ当初から今もずっと続けています。
インタビューで聞いた働くひとたちのひとつひとつの言葉は『葉』という文字が使われているくらいなので、木に例えると葉っぱの部分。
でも、その葉っぱには、なにかこう、共通している部分があるものなんです。それがどんどん幹になって、さらに集約されると根っこになる。
それが、その会社で働く上で大切なポイントだと思うんですよね」
原稿を書きはじめる前に、この「根っこ」を見つける作業がすごく大切だ、とナカムラさんは続けます。
ナカムラ:
「僕の仕事において、読者に一番伝えなきゃいけないことは、この『根っこ』だと思っています。
根っこをきちんと伝えられていたら、きっとそこで生き生きと働ける人が応募してくれると思うし、たとえ働き始めてから記事に書かれていない何かが起きたとしても、それは受け入れやすいというか。
同じ根っこから生まれているものなのだから『こんなはずじゃなかった』という思いには、繋がりにくいのではないかなと思います」
日本仕事百貨が「自分に正直でいられる場」であり続けるために。
では、その根っこをどうすれば伝えることができるのか。
そう考えたとき「求人者や読者の視点だけでなく、自分の視点もすごく大切」というナカムラさん。
本当に自分だったらやってみたいと思えるか、とことん正直に、とことん考え抜いてから記事にしているんだそう。
ナカムラ:
「原稿を仕上げていくとき、自分がその職場で働くとしたらどうだろうっていうことを、すごく想像しながら書いています。
どんな風景が広がって、どんなことが起こるんだろうって。あと、自分だったらこの記事を読んでここで働きたいって思えるかなって。
もし、なにか違和感があったら、それをそのままにせず、正直に向き合うように心がけています」
自分に正直でいられる場所って、居心地もいいものですよね。
もともと、自分の居場所をつくりたい、その場所を居心地のいい場にしたい、という思いがあったナカムラさん。
だからこそ、何かを伝えたいと思った時に「自分だったらどう思うか、どう伝えてほしいか」に、正直でいられるのかもしれません。
日本仕事百貨という場が、ナカムラさんにとって「自分に正直でいられる場」であり続けているのは、そういう思いを大切にされてきた結果なんじゃないかなと思いました。
↑小屋BOOKS。インタビュー場所のリトルトーキョー内にある2坪の「働き方の総合書店」
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特集「その『働きかた』が知りたい。vol.3」の第2話をお届けしました。
ナカムラさんが「人と場を結びつけたい」という思いを胸に、どんなことを大切にして働いてこられたのか、とても興味深いお話ばかりでした!
それでは第3話も、どうぞお楽しみに。
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