【コンディションづくり】senkiya・高橋夫妻 前編「どことも違う、senkiyaという場所のつくりかた」
ライター 片田理恵
写真 馬場わかな
季節の変わり目はつい体調を崩しがちです。寒い冬から暖かな春へ、心も体も準備を始める今だからこそ、コンディションを整えることに目を向けてみたくなりませんか。
今回、家族のコンディションづくりについてお話を伺ったのは「senkiya」オーナーの高橋秀之さん・雅子さん夫妻。前編では「senkiya」に集うヒトとモノの魅力をたっぷりお伝えします。
毎日を笑顔で過ごすこと、家族の健康を守ること、好きな仕事に打ち込めること。そのための暮らし方のヒントを見つけていただければうれしいです。
どことも違う「senkiya」という場所
埼玉県・川口市で代々続く植木屋「千木屋」の屋号を継ぎ「senkiya」を立ち上げた、4代目の高橋秀之さん。実家の母屋をDIYしてカフェにするという構想は、次第に「わざわざ川口に来たくなる場所作り」へと進化を遂げていきました。
現在敷地内で営業する7つのショップのオーナーは、一部の知り合いを除いてほとんどがカフェを訪れた元・お客さん。リピーターになって会話が生まれ、どんどんコミュニケーションが密になり、やがて「一緒にやろう」と意気投合しました。
信頼関係を築いた仲間と仕事そのものを作り出し、ともに働く。そのチームワークが、senkiyaの心地よい空気感の源となっています。
お茶を飲むためだけのカフェにはしたくなかった
senkiyaのアイデアがどんなふうに生まれたのか、秀之さんに伺いました。
「以前働いていた那須のSHOZO COFFEEに強く影響を受けました。お茶を飲むためだけのカフェではなく、集い、語り、みんなで新しいことを始められる場所にしたいと考えたんです」。
夫婦で営むカフェ&雑貨店には、古本屋、CDショップ、洋服屋も併設。ハンドドリップでコーヒーをいれるのは秀之さんの仕事です。
丁寧で流れるような所作を見ているだけで、気持ちがゆったりと豊かになるよう。
お客さんと子育ての悩みを分かち合える幸せ
雅子さんはお客さんとのおしゃべりが楽しいと言います。「小さな子どもを連れたお母さんがよく来てくださいます。うちの子たちも同じような年頃なので、子育ての悩みを話し合ったり、先輩ママにはアドバイスをもらったり。話しながらこちらが元気をもらっています」。
店内には親子のためのうれしいアイテムや工夫が随所に見られます。子ども用の椅子、オムツ替えのためのベビーベッド、自由に閲覧できる絵本。
細やかでさりげない気配りがこの居心地の良さを作り出しているんですね。
個性が個性を呼ぶsenkiyaのクリエイターたち
senkiya1Fの雑貨店は雅子さんがセレクトを担当。people treeのフェアトレードアイテム、堀内果実園の無添加食品、かまわぬの手ぬぐい、VISION GLASSなどを扱っています。毎日使いたくなる選り抜きの日用品に出会えます。
カフェのランチは、毎日違う料理人が調理を担当します。取材当日のワン・デイ・キッチンは、川口市内でパン教室を営む「ヘブンズテーブル」。
カレーと雑穀ごはんにおかずを添えたプレートが店内で食べられるほか、パンの持ち帰り販売も行われていました。
カフェでもそのおいしさを味わうことが出来るロースター「THE MODERN COFFEE」。
シングルオリジンのスペシャリティコーヒー豆やコーヒーグッズが購入できます。
オリジナルの革製品を製造・販売している工房兼ショップ「JOURNEY」。
作り手と直接話をしながらアイテムを購入できます。色を選ぶなどのセミオーダーも対応可能だそう。
観葉植物、多肉、こけ玉など、多種多様なグリーンライフを提案する「greennshare」。
世界中の植物を集めたというフレッシュなラインナップは見ているだけでワクワク。
この場所で、人と人をつなぎたい
取材に伺った日、入口のそばにある小屋の工事が進んでいました。そこには大工さんと一緒に作業をする秀之さんのお父さんの姿が。先代に「senkiya」のコンセプトややりたいことをわかってもらうために、親子で何度も話し合いを繰り返してきたと秀之さんは言います。
「新しい人を入れて、新しいことをやる。それを理解してもらうまではお互いに大変でした。変わり続けているから、もちろん未だに苦労は尽きないです。でも今はすごく協力的で、父自身も楽しんでいると思う。
これまでこの地域を作り守ってきた人たちに、これからも変わらずこの場所を大事にしてもらえるように、世代を超えて、地域に根付いて、活動していきたいですね」
少しずつ時間をかけてお店を作り上げてきた秀之さんと雅子さん。それは同時に集う人たちとの信頼関係を積み上げていく時間でもありました。誰にとっても心地いい場所にしたいと願う理由は、やっぱりここが好きだから。
「いつか本も作りたいんです。川口を中心にした地図を作って、ここから人と人を、地域と地域をつなぐのが夢ですね」
素敵な笑顔が魅力的なおふたりは、5歳と2歳の兄弟を育てるお父さんとお母さんでもあります。後編では、そんな高橋家のグッドコンディションを作る食事やアイテムを教えていただきました。
(つづく)
「senkiya」高橋秀之さん・雅子さん
家業である植木屋「千木屋」を夫婦で「senkiya」に。現在もこの一軒家を改装しながら、カフェ&雑貨店をオープンしている。さまざまなクリエイターが集う「KAWAGUCHI SHINMACHI」として地域を活性化すべく奔走中。http://www.senkiya.com
ライター 片田理恵
編集者、ライター。大学卒業後、出版社勤務と出産と移住を経てフリー。執筆媒体は「nice things」「ナチュママ」「リンネル」「はるまち」「DOTPLACE」「あてら」など。クラシコムではリトルプレス「オトナのおしゃべりノオト」も担当。
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