【開発秘話】15周年企画。時間の積み重ねを楽しむ、特別な「3年日記」をつくりました

商品プランナー 高山

こんにちは、商品プランナーの高山です。

おかげさまで先日15周年を迎えた当店。お客さまへの感謝の気持ちを込めて、特別なアイテムをつくりました。

ガラスの花びん黒のブラウスに続くのは、時の積み重ねを実感できる3年日記です。店長・佐藤がこれまで暮らしの記録を残し続けてきた体験を元につくりあげました。

 

過去の自分に勇気づけられて

15周年という節目を迎えるにあたって、お店全体で大切にしたいと考えたテーマは「歳を重ねることをポジティブに捉えたい」ということ。

これまで歩んできた月日を愛おしく思うと同時に、これからの歩みを自分らしく肯定できたら、日々希望を持って暮らすことができると思いました。

そんな、時間の積み重ねを肯定できるようなものをつくりたい。そうして浮かび上がってきたのが、「日記帳」という存在でした。

自身も、これまで何かしらの形で日記を書き続けてきたという佐藤。そのときの出来事や気持ちが残っていることで、自分が綴ったことに救われたり、乗り越えてきた事実に成長を感じて励まされてきた実感があったそう。

何気ない気持ちで書いたことも、未来の自分にとっては尊いものになっているかもしれない。それってとても素敵なことで、希望に溢れているなと感じました。

こうして作ろうと決めたのは、日記の中でも「連用日記」と呼ばれるもの。

連用日記とは、同じ日付の記録を数年分、同じページに積み重ねていける日記帳です。1年前の自分が何をして、どんな気持ちだったのかを、振り返りながら綴ることができます。

書いているときにも「来年の自分はどんなふうに思うかな?」とわくわくした気持ちになれて、1年、2年と積み重なっていくのが楽しみになる、そんな日記帳なんですよ。

15年という時間の経過を意識するこの機会に、私たちらしく時間を重ねられる連用日記をつくれたら、過去の自分に勇気づけられるような体験をたくさんの方と共有できるのではと思いました。

 

何気ない日常が、1冊の物語に

日記に書く内容は人それぞれ。書き手の数だけストーリーがあります。

そこで、綴っているうちに自分の物語が出来あがるような気持ちになれるよう、あえて日記らしさは控えめに、どこか本の装丁を感じるデザインに仕上げました。

手にとった時に自分だけの特別な日記帳だと感じられるきらめきも大切にしたい一方で、カフェや家族のいる部屋でも開けるよう、日記帳であることが自分だけにわかるささやかさも大切にしたい……

華美でもなくシンプルにもなりすぎない、特別感と日常感のちょうど良いところを目指し、デザイナーと試行錯誤してようやくたどり着いたデザインです。

飾り枠に囲まれたスワッグは、親しみやすさとちょっぴりの憧れを込めたモチーフとして選んだもの。光沢をおさえた上品なゴールドの箔で、ひとさじの特別感を加えました。

個人的に特に気に入っているのが、背表紙のデザイン。本棚に並べたときにラインだけがきらりと見えるささやかさにうっとりしてしまいます。ぜひ手にとって眺めていただきたいポイントです。

▲佐藤含めチーム全員でとっても悩んだ箔の色。黄みがかった優しいシルバー(左手前)も素敵で……最終的にはより特別感を感じられる色味としてゴールドに決定しました!

 

肩の力を抜いて書き綴れるように

物語を綴るような気持ちに……とはいっても、決して文章を推敲して完璧なものに! ということではなく、肩肘張らずに日々を書き留めるうち、自然と物語になっていくように感じてほしいという気持ちを込めています。

だから肩の力を抜いて綴れるよう、ページの中にもこだわりを詰め込みました。

例えば、日記ページは1日あたりを大きく取りすぎず、大体3〜4行書けば埋まるほどのほどよいスペースに。毎日たくさん書かなければ! と負担を感じないように配慮しました。

横罫ではなく細かな方眼罫なので、文字のサイズや余白で文量も調節できますよ。イラストで綴るのもおすすめです。

▲よく見ると3年目の方眼罫の下には余白が。その理由は……

密かにこだわったのは、日記ページ下部の余白です。

3年目に入ると、書くのは常に最下段。日記には厚みがあるので、机との段差で手の置きどころが悪くなって書き込みづらく、毎日のことだと小さなストレスに……。これは、実際に連用日記を愛用しているスタッフからの声でした。

この日記では余白をしっかり作ったことで、3年目の書きづらさを軽減しています。長く付き合っていただくものだからこそ、細かな使い心地にまでこだわりました。

また、使い方次第でより「本らしく」綴れる工夫も散りばめました。

巻頭の扉ページは、自分の名前を書けばまるで本の著者のように。3年を通して最後にタイトルを付けるのも良いですね。

特徴的なのが、「記録に残したい日」のページ。これは、本の索引や目次をイメージして加えたものです。

その1年間で印象的な日を書き留めておけば、日記ページに戻ってどんなことを書いたのか見返しやすくなります。

また、パッと一覧で見られるので「あれやこれがあった年か」と振り返る手助けにもなってくれますよ。

そのほかにも、中身については商品ページで詳しくご紹介しているので、ぜひご覧ください。

 

空白も愛しながら、自分らしく年を積み重ねたい

かつて手帳に仕事の予定をまとめていた頃、ある月はきれいに書かれているのですが、別の月を見るとものすごいなぐり書きで(笑)、忙しかったのがよくわかりました。

筆跡や空白から当時の自分の様子を思い起こせるのって、なんかいいな、と感じた瞬間でした。

日記は何度も挑みつつ三日坊主でなかなか続けてこられませんでしたが、それでもチャレンジしたくなるのは、やっぱり今の自分をのちの自分に向けて残しておいてあげたいから。空白があってもいいよ、と自分を甘やかしながら続けたいと思っています。

3年分書き終えたときには、きっと自分だけの特別な1冊になっているはず。この日記帳が、お客さま一人ひとりの物語を残すきっかけになることを願っています。

 

発売を記念した日記の特別コンテンツも公開

4名のスタッフが語る日記への思いを、特別コンテンツとして公開します。

冒頭でお話した店長・佐藤と日記の歩みについてもより詳しくご紹介していますよ。こちらもぜひご覧ください。

特別コンテンツはこちら

 

現在、北欧、暮らしの道具店では15周年の感謝を込めて送料無料キャンペーンを実施中です。この機会にお店でのお買い物をお楽しみいただけたら嬉しいです。

▼商品ページはこちらから

photo:鈴木静華(3,14枚目)


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