LIFESTYLE
【うちのイヌ、うちのネコ】うつろな眼差しとスローな動き。元地域猫のチャッピー
編集スタッフ 塩川
過去はミステリアス。元地域猫のチャッピー
イヌやネコの存在は、私たちの暮らしにどんな変化をもたらしてくれるのでしょうか？
彼らは可愛らしい仕草で癒してくれるだけでなく、学びや気づきを与えてくれるのかもしれません。
不定期連載「うちのイヌ、うちのネコ」では、動物と暮らすかたのライフスタイルを写真と共にお届けしています。
今回は編集者・ライターの加藤将太さんと愛猫チャッピーに、ご登場いただきました。
profile
名前：チャッピー
性別：メス
種類：雑種
年齢：5歳（地域猫だったので年齢がわからず、我が家に迎え入れた4月23日を誕生日にしました）
性格：人懐っこく、のんびりしている
─ チャッピーとの出会いは？
加藤さん：
「以前飼っていた猫が亡くなってしまい、その半年後にあたる昨年4月に、東京キャットガーディアンという保護猫シェルターを訪れました。
チャッピーは地域猫だったとは思えない個性的なルックスと『猫なのか？』と疑うくらいのスローな動き、誰よりも人懐っこい性格だったので、最初に会ったときから夢中だったんです。
『いつかはまた、猫と暮らしたい』と思いはじめていた時期だったので、シェルターに2回通ってふれあい、我が家に迎え入れることを決めました」
─ 名前の由来は？
加藤さん：
「保護猫シェルターのスタッフさんが命名した名前を、そのまま引き継ぐことにしました。
漫画『南国少年パプワくん』（エニックス）に登場する、チャッピーという犬のキャラクターに似ているからだそう。
なんとなく、常にうつろな表情をしているので『たしかに似ているのかも？』と思っています」
▲加藤家にやってきた初日は、落ち着かないのか、ダイニングテーブルの上でじっとしていたそう
▲今ではすっかり慣れて、靴箱の中に隠れていることも
─ チャッピーと暮らしはじめて、変わったことはありますか？
加藤さん：
「過ごしやすい環境を、常に意識するようになったことですね。
たとえばドアを完全に閉めたりせずに、家中をくまなく通れるスペースを確保することが習慣になりました。
夏と冬場は、仕事に出かけるときにエアコンのタイマーを必ずチェックしますし、自分以上にチャッピーのことを考えている部分があるのは確かです」
─ お気に入りの場所は？
加藤さん：
「冬は布団の中かソファの上がチャッピーの寝床ですが、夏は猫用テントの中で眠るのがお気に入りのようです。
勢いよく買ったものの、しばらくはまったく関心を示しませんでした。
けれどいつしか、自分のスペースだと気づいてくれたらしく、夏場に『あれ、チャッピーがいない』と思うと、テントの中で爆睡していることがほとんどです」
─ チャッピーから、お仕事のアイデアや、インスピレーションを受けることはありますか？
加藤さん：
「気の利いたデザインの猫グッズがあまりにも少ないなと思い……。
質の高いノベルティグッズを製作しているUNIFORM & SUPPLYに相談して、ヌメ革素材の爪研ぎカバーと遊び紐を試作してしまいました。
『あったらいいのに、なぜ存在しないんだろう』という疑問からグッズをカタチにしたという意味では、編集者としてのモノの考えかたが影響していると思います（飼い主のエゴでしかないのかもしれませんが）。
チャッピーの食いつきもよく、僕は僕で革の経年変化を楽しんでいます」
─ チャッピーに伝えたいことは？
加藤さん：
「やっぱり一番は『ウチに来てくれてありがとう』のひとことに尽きますね。
もうひとつは、言葉を話せないから絶対に叶わないとはわかっていても、ウチに来る前のチャッピーについて知りたいということです。
シェルターで保護される前はどんな場所で暮らし、君のお母さんと兄弟はどんな猫だったのか、とか。
体格と歯の成長具合から推定5歳とされているものの、本当は何歳なのかということもわからず……。
性格や体調のことは暮らしていくなかで理解していけますが、過去については解けない謎ばかりです。
いつもうつろで、うっとりしている年齢不明の元地域猫。そんな秘密のベールに包まれているところも、チャッピーの魅力なのかもしれません」
編集者・ライター 加藤将太
紙・ウェブ媒体の企画・編集・文章執筆からトークイベント・番組の司会進行まで幅広く活躍。ウェブマガジンCONTRASTの立ち上げに携わり、現在は世田谷は松陰神社商店街を活動拠点とする。2014年には自営業の屋号として「OVER THE MOUNTAIN」を開設し、地元・山梨県甲府市にサテライトオフィスを構え、世田谷と甲府を行き来する生活を送っている。 http://over-the-mountain.jp
【写真】加藤将太
▼「うちのイヌ、うちのネコ vol.02」はこちら
▼「うちのイヌ、うちのネコ vol.01」はこちら
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