【アイロン上手になりたくて】第1話:家庭で使うベストなアイロンって?

編集スタッフ 寿山

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皆さん、アイロンは得意ですか?

わたし寿山はアイロン歴20年くらいですが、いまだに自分の手順や方法が正しいのかわからないまま、なんとなくアイロンをかけていて、仕上がりに満足できていません。

きっと多くの人が同じようなモヤモヤを抱えているのでは?との思いで企画した今回の特集「アイロン上手になりたくて」。

我流でアイロンをかけている方、ちょっと苦手意識がある方、もっと手早くかけたいと思っている方は、ぜひこの機会にプロに教わるアイロン術を確認していきましょう!

 

洗濯家・中村祐一さんに教わる、家庭用アイロンの選び方

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お話を伺ったのは「洗濯家」として広く活動する中村祐一(なかむら ゆういち)さん。

クリーニング店の3代目として家業を継いだ後、家庭での洗濯の悩みを解決するアドバイザーとして、テレビや雑誌、ウェブメディアなど、多方面で活躍されています。

過去にはテレビ番組のアイロン講座で講師を勤めていた経験も。

そんな洗濯とアイロン術に精通するプロをお招きして、1話目では家庭用アイロンの選び方や小物の揃え方を教わります。

 

家庭用アイロンは、「スチーム力」と「重さ」が大事!

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家庭によって、アイロンにかける予算はまちまち。私は家電量販店で数千円で購入したアイロンを、使い勝手がいいとも悪いとも思わず、ここ数年使っています。

そこで中村さんに、改めてアイロンを選ぶときのポイントを伺ってみました。

中村さん:
「まずは強力なスチームが出るものを選ぶことが大切です。頑固なシワや見落としがちな小ジワを伸ばすには、強力なスチームが欠かせません。

それにスチームがあれば、アイロンがけが難しいとされる衣類も、服から離してスチームを当てることで、きれいな状態に整えることができます」

さらにスチームの質も重要だと話す中村さん。噴射したときに水がポタポタ滴るものは、作業効率が悪くなるだけでなく服に不要な水分を与えてしまうので、せっかく伸ばしたシワが戻る原因にも。

たっぷりの蒸気で繊維についたシワをほぐし、アイロンの熱でシワを伸ばしながらしっかり水分を飛ばすことで、シワがない状態をキープできるといいます。

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それにはコード付きのものがおすすめ。電力の供給が安定するため、常に質のいいスチームを出すことができるそう。

それから私が驚いたのは、重さがあるアイロンの方が使いやすいという事実。

なるべく軽いものをと思っていましたが、重みがあった方が力を入れなくてもシワをしっかり伸ばすことができるといいます。

 

スタンド式?座卓式?わが家にぴったりのアイロンボードを探そう。

_Q9A2447▲当店でも人気のスタンド式アイロンボード

私は実家で使っていたアイロンボードが、正座してかける座卓式のものでした。大人になってからも、自分で同じような座卓式のものを購入して使い続けています。

アイロンボードにも、プロならではの選び方があるのでしょうか?

中村さん:
「個人的には、立ってかけられるスタンド式のアイロンボードがオススメです。それはアイロンをかけながら服の向きを変えたり、動かしたりするときも、立っている方が服をさばきやすいから。

アイロンがけのスピードも上がるし、効率的だと思います。

テーブルに置いて使うボード状のものや、寿山さんが使っている座卓式のものは、アイロンをかけ進めながら服を動かしていたら、既にかけた部分にいつの間にか新しいシワがついていたなんてことも。

毎週アイロンがけをするなど使用頻度が高い人には、スタンド付きがオススメです」

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中村さん:
「ただボード状や卓上式のものは、コンパクトで保管しやすいですよね。作業する場所も選ばないので、アイロンの使用頻度が低いなど、家庭によっては『ちょうどいい』アイテムかもしれません。

ボード状のものは、スチームや霧吹きなどの水分がボード本体に溜まりやすいので、使用後はよく乾かしてから収納してくださいね」

 

アイロンの仕上がりをワンランクあげる、3つの小物

_Q9A2657▲アイロンにも植物の水やりにも使える霧吹き器

わが家には、アイロン小物がありません。あて布くらいあった方がいいのかな?と思っても、どのタイミングで使うものか、正解がわからなくて。

そこで中村さんに、家庭にあると便利な小物について詳しく教えてもらいました。

中村さん:
「やはり霧吹きはあった方がいいですね。アイロンのスチームで伸ばしきれない、強烈なシワを取るのに必要ですから。

とくに白シャツなど、最初に霧吹きである程度湿らせてからアイロンがけすると、パリッと仕上がりますよ」

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それからあて布を使うのは、テカりが気になる色の濃い洋服や、ウールなど起毛した生地、それにシルクやポリエステルなど熱に弱い生地なのだとか。さらにプリントされた柄やロゴの部分にも必要だそう。

中村さん:
「専用のものでなくても、コットンの布で代用できます。ただし柄があるものや染色したものは、洋服に色が移る可能性もあるので、白や生成りの綿布がベストです」

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さらにここぞという日や、冠婚葬祭など、アイロンがけした状態をなるべくキープしたい日には、市販のアイロン用スムーザーを使うのがおすすめだといいます。

中村さん:
「シワを伸ばしやすくなりますし、生地にも張りが出て、パリッとした状態を長く保てますよ」

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知らないことが多すぎて、取材中ずっと深くうなずくばかりでした。

電源を入れたらすぐに扱えることから、深くは知ろうとしなかったアイロンのこと。知らないから余計に時間がかかったり、うまくシワが伸びなかったり、苦手意識や億劫な気持ちが募ってしまうもの。

プロの知識を教わっただけで、これまでのアイロン生活が大きく変わる予感がします。

つづく第2話では、基本中のきほん!「白シャツ」のアイロンがけについて、手順やコツを教わります。

(つづく)

【写真】木村文平


もくじ

 


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