【自信をつける掃除術】第2話:冷蔵庫は今がベストタイミング。この時期ぴったりの「フィジカル掃除」とは?
ライター 嶌陽子
ストレスなく、前向きな気持ちで続けられる掃除について、家事ライター・アドバイザーの藤原千秋(ふじわら ちあき)さんにお話を伺う今回の特集。
第1話で教えていただいたのは、健康に影響を及ぼす部分をきれいにする「フィジカル掃除」ができていれば十分ということ。それ以上の窓ガラスの曇りをとるといったことは、自分の気持ちを満足させる「メンタル掃除」だとする考え方が新鮮でした。
「掃除を頑張り過ぎなくていい」と言われると、かえってやる気が出てくるから不思議です。
ということで、第2話は実践編。せっかくなので、今の季節におすすめの「フィジカル掃除」を教えてもらいました。編集スタッフの二本柳が、藤原さんに教えてもらいながら自宅で実践します。
冷蔵庫は寒い時期がベストタイミング
「フィジカル掃除」編
汚れやすい野菜室から、優先順位をつけて
藤原さん:
「年末の風物詩といえば大掃除。でも実は中には、寒い時期に向いていない掃除もあるんです。たとえば、キッチンのコンロや換気扇は、気温の高い季節の方が、油分がゆるんで落としやすい。無理して年末にしなくてもいいと思いますよ」
この時期におすすめなのは、冷蔵庫。庫内を掃除するには、中の食材をいったん全て出す必要がありますが、気温の低いこの時期なら、しばらく出しておいても大丈夫ですから。
ちなみに製氷機の掃除も、氷をあまり使わないこの時期にするのがおすすめ。専用の洗浄剤で手軽にできます」
▲キッチンペーパーorウエス、消毒用エタノール(スプレー式)、いつも使っている食器用洗剤とスポンジ。基本の冷蔵庫の掃除は、これで準備OK。
藤原さん:
「優先順位としては、汚れやすい順に 野菜室→チルド室→ペットボトルなどを入れているドアの部分→冷凍庫→その他 の部分。
一度に全部を掃除しようとしなくても大丈夫です」
というわけで、さっそく掃除開始!
食材をいったん全部外へ出す
掃除したい部分の食材をビニール袋やエコバッグにまとめて入れて、気温の低い玄関などに置いておきましょう。
藤原さん:
「賞味期限切れの食材や調味料も、この機会に処分するとすっきりします。年末年始は買いだめをしたり、人が集まる機会があったりと、しまっておく食材が増える時期。その前に冷蔵庫の中身を整理し、かつ清潔にしておくと、気分もいいですよ」
消毒用エタノールで庫内を除菌
▲消毒エタノールスプレーをふきつけたキッチンペーパーかウエスで拭き掃除。
特に野菜室は、野菜くずや、野菜についていた土などが落ちていることが多い場所。また、出し入れする際にのぞき込むので、髪の毛が落ちていることもあります。
藤原さん:
「これをそのままにしておくと、細菌が繁殖する元になり、健康を損なうリスクもあるのでしっかり除菌して。
水拭きして水気を庫内に残すと、かえって細菌が増えてしまいます。こびりついた汚れを水拭きしてとる場合も、仕上げには必ず消毒用エタノールを使うようにしましょう。
ここはしっかりやっておきたい『フィジカル掃除』ですね」
はずせる棚板はまるごと
拭き掃除orシンクで洗って
トレーや棚板など、取り外せるものは、外に出して同じように消毒エタノールで拭きましょう。
汁などがこびりついてしまった棚板は、食器と同様にシンクで洗うのが効率的。
藤原さん:
「水気は細菌増殖のもとになるので、完全に乾かしてからに庫内に戻しましょう」
これで冷蔵庫の中はぴかぴか!
藤原さん:
「開閉する度に手が触れる取っ手の部分も忘れずに除菌してくださいね。外扉の表面の部分は、余裕があればで大丈夫です」
ついでに、ゴミ箱を掃除しておくのもおすすめ。冷蔵庫と同じく、キッチンペーパー(もしくはウエス)&消毒用エタノールで拭き掃除をし、除菌します。
汚れがこびりついてとれない場合は、お風呂場で食器用洗剤を使って洗って乾かしてもOK。
「適した季節に取り掛かる」という考え方を手に入れました
スタッフ 二本柳:
「掃除に対して、『適した時期に取り掛かる』という発想がこれまでありませんでした。たしかに大掃除の季節、キッチンの換気扇は油も落ちにくく達成感が感じにくい。逆に冷蔵庫は食材を外に出さないといけないから夏場より今がベストタイミングですよね。
今回、掃除の優先順位を決めるときに『フィジカル掃除』という判断基準をもらったので、冷蔵庫ひとつきれいにするだけで自信がもてました。
消毒用エタノールは衛生的になったのを実感できるし、これで安心して年末年始の食材を買えそうです」
第3話ではこの時期にやれると気持ちが晴れやかになる、おすすめの「メンタル掃除」を教えてもらいます。
【撮影】鍵岡龍門
もくじ
藤原千秋
住まいや家事のライター&アドバイザー。大手住宅メーカー営業職を経て主に住まい・暮らしまわりの記事を専門に執筆し18年目。現在はライティングの傍ら関連の企画広告商品開発アドバイザリー等多様な業務に携わっている。プライベートでは三児の母。著書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など。
ライター 嶌陽子
編集者、ライター。大学卒業後、フリーランスでの映像翻訳や国際NGO職員を経た後、2007年から出版社での編集業務に携わる。2013年からフリーランスで活動を始め、現在は暮らしまわりの記事や人物インタビューなどを手がける。執筆媒体は『クロワッサン』(マガジンハウス)、『天然生活』(地球丸)など。プライベートでは1児の母として奮闘中。
▼藤原さんの著書はこちらから
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