【僕のおやつ日記】実はこんな風に作っています!クッキーボックス裏ばなし。

OYATSUYA SUN 梅澤

こんにちは、OYATSUYA SUNの梅澤です。

最近は、お店で直接焼き菓子を販売する機会や、お店やイベントに呼んでいただいて販売する「ポップアップストア」を開催することが増えてきました。

お客様と直接やりとりができること、特にどういうきっかけで足を運んでくれたのかを聞けるのが嬉しくて、できる限りそういう場を作るようにしてきました。

単にお菓子を食べてみたかった、写真を見て美味しそうだったから、コラムを読んでいて、友達に勧められて、どんなお店なのか見てみたくて……など、話してみると皆さんきっかけは様々。

ただ、その何気ないきっかけの中に、お客様が僕らに何を期待してくれているのかがなんとなくわかるような気がするんです。

「美味しそうだったから」という方は、きっと美味しいものを求めてアクティブに動き回るでしょうから、近所の他のお店をオススメしてみたり、「どんなお店なのか見てみたくて」という方にはチームのちょっとしたエピソードを紹介したり。

それでも、やはり時間に限りがあるので、直接お伝えできることはほんのわずかです。

特に、主役であるお菓子が、どうのように作られたどういうものなのか、ということはなかなかその一瞬では伝えきれません。

というわけで、今日は、ご好評いただいているクッキーボックスについて、商品ページには載せていない製作秘話をお届けします。

生地を切るのに最適なのはうどんの道具

アールグレイのクッキーとココアのクッキーは、一度生地を冷やして固めてからカットして焼き上げる「アイスボックス」と言われるもの。

実はその冷やした生地がとても硬く、包丁で切っているとすぐに手が痛くなってしまうんです。

その時々の気温や湿度で生地の状態が微妙に変わるので、機械ではなくなるべく手で切りたい、でも限界がある。

そんな難題を解決してくれたのが、麺切り機でした。

テコの原理を使って一定の間隔で切っていくので、力もいらず、微調整も可能。

知り合いのうどん屋さんにお勧めを聞いて導入したのですが、大正解でした。

厚さが均一になることで焼き上がりのムラが少なくなり、全体の味のレベルが一段あがったように思います。

バニラクッキーはオリジナルの型紙に絞る

バニラのクッキーは星型の口金をつけた絞り袋に生地を入れて、それを天板に搾り出して形作っていきます。

手で絞れるくらいの柔らかさ且つ、立体感を損なわない程度の硬さ、という絶妙な柔らかさの生地を作るのですが、実は本当に難しいのはここではないんです。

一番神経を使うのは「同じ大きさに絞り出すこと」。

この道10年のキャリアを持つスタッフ櫻庭も、久しぶりにやるときは感覚がわからなくなることもあるそうです。

生地がダレないように手早く同じ大きさにキュッと絞るために、どうしたらいいものか。

考えた末に導き出したやり方は、円を描いた型紙を天板の上に敷くことでした。

薄紙に絵を透かすように、型紙を天板の上に重ねて、その上にオーブンシートを敷いて使います。

簡単なようですが、これが効果絶大。

今では随分ロスが減りました。

ブロカントのお皿にクッキーを

最後は、皆様に商品をご紹介している商品ページの裏話を。

クッキーをのせているこのお皿は、イベントで出会ったブロカントのものです。

ブロカントとは、フランス語で「古道具」のこと。

アンティークのように100年は経っていないものの、大切に使われてきた日常の道具たちをそう呼ぶのだそうです。

普段は、お菓子が目立つように柄物は避けて白っぽい無地のものを選ぶことが多いのですが、このお皿は完全に一目惚れ。

イベントで見つけてすぐに買ってしまいました。

仕入れてこられたバイヤーの方に聞いてみると、フランス海軍の船中の食堂で使われていたものだそうです。

かわいらしさも感じるデザインですが、そこは実用品。船が揺れることを想定して作られているからか、見た目に反してずっしりと重みが。

機能性が重視されていながらデザインも凝っていて、さすがフランス!と、お皿片手に一人で唸ってしまいました。

そいえば、昔は器に関して無頓着だったのに、仕事でお菓子の写真を撮るようになったからか、お皿やボウルが売られているとつい覗いてしまうように。

こういうものって、探していると見つからないのに、全然関係ないタイミングでいいものに出会ってしまったりするんですよね(笑)。

クッキーボックス裏話、いかがだったでしょうか。

日々あれこれ試行錯誤しながら昨日よりも美味しいものを、と奮闘しているおやつ工房。

メンバーそれぞれの得意なことを生かしつつ、今日も元気にお菓子を焼いています。

▼今回ご紹介した「クッキーボックス」はこちらのページで本日より再販開始です!

▼OYATSUYA SUNの公式インスタグラムでは、コラムには書かなかった裏話や工房の様子などを毎日更新しています。こちらもぜひご覧ください!
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