【おしゃれな人】前編:シンプルなのにどこかひかれる。憧れの女性に、会いに行きました。(バッグ作家・江面旨美さん)

編集スタッフ 奥村 編集スタッフ 奥村

いつまでも、おしゃれに自信が持てないまま。

今日の服、本当にわたしに似合ってる? ふと不安になることが、わたし奥村にはよくあります。

洋服は好き。でも、実際に「おしゃれ」に着こなせているかと言えば、その自信はいつまでも持てないまま。

流行を取り入れてみたり、周りと自分を比べてみたり。これで合ってる?ダサくない?と、おしゃれの模範解答を探しつづけている気がします。

 

 シンプルなのに、どこか素敵。その理由はなぜだろう

そんな中、数年前から雑誌で見かけては気になっていた女性がいました。「umamibags(ウマミバッグス)」の名でカバンのデザインと制作を手がける、江面旨美(えづらよしみ)さん。

グレイヘアのボブカットと、丸い眼鏡がよくお似合い。何よりひかれたのは、着こなしはあくまでシンプルなのに、その姿がどこかすごく「おしゃれ」に見えたから。

その理由が知りたくて、お話を伺いに行きました。

 

わたしも、「おしゃれ」に自信なんてないんです

▲自宅兼アトリエには、たくさんの道具が並べられていました

江面さんは、全国にもファンの多い、人気のバッグ作家。年に2回ほどのペースで行う展示販売には、たくさんのお客さまが早くから列を作るほどです。

けれどそんな華やかな肩書きとは違って、実際にお会いしてみた彼女は、意外なほどに素朴なお人柄でした。

江面さん:
「 “バッグ作家” なんて言っていただくのは、なんだかいまだに恥ずかしくて。ただ作るのが好きだからやっているだけで、普段はふつうの主婦なんです。

バッグを買ってくださるのは、本当におしゃれな方ばかり。でも、わたしはいつもここに独りでこもって、制作をしたり、家事をしたりの毎日。おしゃれの刺激を受ける機会だって、すごく少ないんですよ」

江面さん:
「制作をはじめて間もなくは、時間もお金もなかったから、着るものにだって無頓着で……来る日も来る日も、同じようなカットソーとパンツでいたくらい。

少しずつ個展ができるようになって、お客さまと顔を合わせる機会が増えたとき、服がないわ!大変って。慌てて買いに走ったもの。

このインタビューだって、わたしでいいのかしらと恐縮してしまいます」

 

昔から、ベーシックな服ばかり着ています

そんな江面さんが昔から好きなのは、シンプルでベーシックなファッション。それは、例えるなら “おじさん” のような装いだといいます。

江面さん:
「ツイードのジャケットに、パンツと革靴。大人の男性のスタンダードって、女性のような流行や変化が少なくて、何年経っても色あせないでしょう? そんな変わらないベーシックなスタイルに、ずっと憧れてきました。

今日着ているニットは、ずっと昔に買ったもの。最近タンスから掘り出したら、なんだかまた着てみたくなったの。

ベーシックな服は、たとえ飽きてしまっても、いつかのために『寝かせておこう』と思えるのも好きなんです」

 

着るものに使えるお金は、限られているから

手持ちのワードローブも、シンプルでベーシックなものが多いそう。けれど「服だけにお金を使えるわけじゃないから」とも江面さんは話します。

江面さん:
「夫はサラリーマンで、わたしはバッグ作り。制作にはお金もかかるから、決していつだって余裕があるわけじゃないんです。

おしゃれも好きだけど、わたしは、旅行に行ったり観劇したり、好きなお茶碗でごはんを食べたりするのも好き。お金を費やしたいことって、服だけではないなと思っています」

本棚にはアートの本が、キッチンにはたくさんのカゴがずらり。家具や壁を白く塗ったり、イニシャルの「E」モチーフのオブジェを飾ったりと、DIYも好きなのだとか。

心地よく整えられたご自宅のあちこちから、どこか江面さんらしさを感じます。

 

 好きな服や小物は、毎日のように身につけます

そんな江面さん、じつは60代になってから好きになった服のひとつが、シンプルなデニムなのだとか。

江面さん:
「今までは着こなしに自信がなかったけれど、セレクトショップのオーナーに、試しに毎日履いてみたら?って勧められて。言われるまま、ほんとうに毎日履いていたら、ようやく気持ちになじんできたんです。

柄物のマフラーや、気に入ったアウターを合わせて。最近は少しずつ、お出かけ着として楽しむようになりました」

▲手持ちのバッグは、ご自身で作った4つのみ。どれもほぼ同じ形です

もうひとつ意外だったのは、手持ちのカバンの少なさでした。作家として、大きさもデザインもさまざまなバッグを作っていますが、プライベートで使うのは、シンプルなショルダーバッグ1種類のみだといいます。

江面さん:
「外に出かけた時、両手が空く方が便利でしょう? 肩掛けにも、たすき掛けにもできる持ち手の長さが、わたしには使いやすくて。

このデザインを、昔からずっと使い続けています」

 

シンプルって、決してつまらないことじゃない。

こうしてお話を伺ってみても、江面さんのおしゃれの基本はやっぱりすごくシンプル 。でも、そこには「好き」という確かな理由があるからか、シンプルなものでもちゃんと江面さんらしく見えるのが不思議です。

江面さん:
「わたしも、失敗なしできたわけではありません。流行に乗ったり、目立つものや派手なものを求めたりしていたこともありました。

でも、バッグを作り始めた当初『個性を出さなきゃ』とデザインやコンセプトにこだわっていた時期に、あるバイヤーさんから言われたんです。

”大切なのは個性じゃなくて、クオリティとオリジナリティなのよ” って」

江面さん:
「そうか、シンプルだって良かったんだって。拍子抜けしたと同時に、気張っていた気持ちが楽になったのを覚えています。

それ以来、シンプルな中でどうやって自分らしさを出すかを、考えるようになりました」

バッグ制作で得た気づき。それは、もしかしたら江面さんのファッションにも通じているのかもしれません。

続く後編では、江面さんが好きなおしゃれや、憧れている人について伺います。

(つづく)

【写真】鍵岡龍門

 

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江面旨美(えづら よしみ)

革を中心としたカバンのデザイン・制作を手がける。現在は年に2回ほどのペースで個展を実施。https://umamibags.net/

 


もくじ

第1話(2月7日)
シンプルなのにどこかひかれる。憧れの女性に、会いに行きました。(バッグ作家・江面旨美さん)

第2話(2月8日)
「おしゃれ」って、きっと “装い” のことだけじゃない。(バッグ作家・江面旨美さん)

 


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