【お坊さんのお悩み相談室】第8回:青江さんがクラシコムのオフィスに!悩めるスタッフとお茶会をしました

編集スタッフ 松浦 編集スタッフ 松浦

家事や子育て、日々の仕事。私たちのくらしには、小さなことから大きなことまで「悩み」がつきものです。自問自答を繰り返しながら堂々巡りしてしまうことも。

「誰かにスパンと答えてもらいたい……」そんな想いのもと始まったのが、この連載『お坊さんに聞く、くらしのお悩み相談室』

お悩みを聴いていただくのは、浅草・湯島山緑泉寺 僧侶の青江覚峰(あおえかくほう)さん。アメリカの大学で経営学を学び、MBAを取得後、ビジネスの世界から、僧侶になったという驚きの経歴をお持ちです。

第一弾では、全7話のお悩みに答えていただき、感想も多数いただきました。そんな嬉しいお声を受けて、本日から続編がスタートします!

記念すべき続編初回は、青江さんにオフィスにお越しいただき、悩めるスタッフ3名と座談会。

「出張!くらしのお悩み相談室」と題し、オフィスの隅の畳の部屋で、おやつを囲みながら、仕事や子育てなど、それぞれのお悩みに答えていただきました。

青江さん自身も、3児の父として、子育てにも奮闘中ということもあり、お坊さん目線、そしてひとりの親目線でお話ししていただきます。

 

スタッフ栗村:
「日曜の夜が憂鬱です。まったりした休日が終わってしまう寂しさと、現実に引き戻される感覚に、逃げだしたくなります。どうしたらいいのでしょうか」

青江さん:
「まず、憂鬱はみんなにあるものです。だからしょうがない。

気持ちとしては、なかなか布団から出られない朝と似ています。温かい布団と、まったりした週末は同じようなもの。そんなぬくぬくしたものから抜け出すために大切なのが、自分でルールを作ることです。ちなみに、私はこれを『儀式』と呼んでます。

例えば、毎朝布団から出るための儀式は、Queenの『We Will Rock You』のアラームです。何個もアラームをセットするのですが、最後のアラームをこの曲にして、これが流れたら何が何でも起きる!と自分のルールにしています」

スタッフ栗村:
「青江さんのスイッチはQueenなんですね!」

青江さん:
「他にも色々あって、金曜日の夜は、必ず髪を剃るようにしています。これは、お坊さんモードに切り替えるための儀式です」

 

自分がみている世界は、ほんの一部だから

スタッフ栗村:
「逃げ出したいって気持ちはどうしたらいいですか?」

青江さん:
「ん〜。逃げていい時もあると思いますよ。

壁にぶつかった時もそうなのですが、どうしようって焦る前に、『そもそも乗り越えないといけないんだっけ?』と、疑問を持つことも大切。あきらめて、他の道を選ぶのもアリです。あと、横に回ってみたら意外ともう一つの入り口があったりする。

自分がみている世界は、ほんの一部なんです。選択肢っていろいろある」

スタッフ栗村:
「実際、本当に逃げちゃうまでの勇気はないです(笑)でも『他の選択もあるよ』って、なんだかお守りみたいな言葉ですね」

青江さん:
「ちなみに江戸時代には、今でいう曜日の感覚はありませんでした。年末年始のお休みくらいで、みんなずっと働いてた。そう思うと、月曜が仕事始めという考えも、これからいくらでも変わるよな〜と思います」

 

スタッフ青木:
「今、息子が小6で、4月からはついに中学生。もうすぐ思春期だな……と思っているのですが、親はどう心構えしておけばいいですか?

まだ反抗してくる感じもほとんどなくて、だからこそ、この子がいつか『ババア』とかいうのが想像つかない。急に来るって聞いたので、『そんなのやだ!絶対受け止められない!』って思っています」

青江さん:
「実は、うちの長女も同い年なんです!まさにこちらも同じ悩みですよ(笑)」

嬉しさのあまり、思わず握手するふたり。

スタッフ青木:
「親は、どうしていればいいんでしょうかね?」

青江さん:
「たぶんね、どうすることもできません(笑)

前の連載でも少し話したのですが、子育ては、子供を育てるんじゃなくて、子供が勝手に育つことだと思うんです。親が何かしてあげなくても、子供達は自分で学んで成長している。教えてもいないのに、YouTubeを勝手に開いてみてるとかね」

スタッフ青木:
「たしかに……」

青江さん:
「子供ってこう育てようと思っても、『やだ!』とか言って、全然その通りに育ってくれません。そんなとき、『なんでわかってくれないの〜』と思いがちなんですが、よく考えたら、もとは別の人間。分かり合えないのは当たり前のことなんです。

『これだけは絶対にダメ』とか、『ありがとうは必ず言うんだよ』とか、本当に大切なものだけ伝えるようにする。あとは、勝手にどうぞ〜って」

スタッフ青木:
「勝手にどうぞって言えたらいいな。これまで気づいていなかったけど、結構息子に干渉していたかもしれません。導くつもりじゃなくても、こうして欲しいっていうのは絶対にでちゃってたなって」

青江さん:
「これからは、時間的にも干渉できる割合がグッと減っていきます。それに、こっちは歳をとって体力もなくなっていくのに、100%で干渉し続けていたら、自分が大変。親子の距離感って、意識しなくても少しずつ変わっていくものです」

 

変わらないものはない「諸行無常」という考え方

青江さん:
「仏教の言葉で『諸行無常』という言葉があります。どんなものでも、この状態が一生同じであり続けるということは100%ないという意味。例えばこのどら焼き、この数分でなんの変化もないですが、このまま一週間経ったら、きっと乾燥して、カビも生えてるかもしれません。

この器も、きっと一万年後には粉々になって、なくなっていると思います。私たちの関係も同じ。『はじめまして』と言ったときから関係は変わっていますよね。

ただ、思春期というのは、その変化がものすごく速い。子供は変わっていくのに、自分だけ変わっていないように見える。だから取り残されたように、こちらがそわそわするのは当然なんです」

スタッフ青木:
「確かに。赤ちゃんの頃から今まで、ずっと子供の変化のスピードについていけてなかったです。8ヶ月〜1歳くらいの成長とかすごいですよね」

青江さん:
「赤ちゃんの成長は、あくまでも自分に近づいて来るイメージ。でも思春期の成長は、大人の自分を超えていくんです。正直、つらいですよね。

あとは子供に抜かれて、自分がどうするか。負けじと何か新しい勉強を初めてもいいし、抜いてくれてありがとう!っていう気持ちでもいいですし」

スタッフ青木:
「考えてみれば、質問も高度になっていって、『分からないから、自分で調べて〜』と投げることも多くなりました。こうやって、少しずつ離れられていくんですかね」

 

スタッフ望月:
「人にものを頼まれると、断れなくて…… 『ちょっとこれできたりする?』というような、小さな頼まれごとも、『いいよ、やっておくよ〜』ってすぐ言っちゃいます。たまに、断りたいな〜と思うときもあるんですけどね」

青江さん:
「冗談にして断るというのはどうですか?気軽なものこそ、思い切って『むりむり〜』と冗談混じりで軽く返してみる。ちょっと前に『妖怪ウォッチ』って流行ってたじゃないですか。そこに『ムリカベ』というキャラクターがでてくるんですけど……」

スタッフ青木:
「あ、『む〜り〜』っていうやつですよね!よく子供が真似してましたよね」

青江さん:
「でもあれ、僕も結構使っていて(笑)半分冗談にすることで、気軽に断れるし、それに角立たないので、相手も変に傷つかない」

 

理由をつけないほうが良いこともある

青江さん:
「あとは断る時は、理由をつけない。いま〇〇で、〇〇だから無理って言わないようにしています」

スタッフ一同:
「え、毎回つけちゃってます」

青江さん:
「小さな頼まれごとに、変に理由を考えようとすると、大変ですし、時間がかかります。どんな理由を並べても、無理なものは無理。

シンプルな方が相手も嬉しいですよきっと。結局、相手が一番知りたいのは、できるかできないか。YES or NOなんです。理由をきく時間があったら、他の人に相談したいと思うし。相手もきっと気軽に聞いてきているので、こちらも気楽に返してもいいのでは?」

(早速『む〜り〜』の練習をするスタッフ望月)

スタッフ望月:
「理由なんかない。無理なんですもんね」

青江さん:
「そう。だから率直に、でも角が立たないように、『む〜り〜(笑)』です」

スタッフ望月:
「なんだか、チャーミング!言われた方も、しょうがないなってなりますね」

ほんの数時間のお悩み相談室でしたが、青江さんの的確かつ、チャーミングな言葉に、心に、ぽっと小さな余裕ができた気がしました。

ついつい悶々と考えてしまう、暮らしの悩み。そんな日々のもやもやのヒントになるような、青江さんのお話を今後も隔週でお伝えしていきます。

どうぞお楽しみに〜

▼これまでのお悩み相談はこちら

 

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僧侶 青江覚峰

浄土真宗東本願寺派 湯島山緑泉寺住職。米国カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。「暗闇ごはん」代表。超宗派の僧侶によるウェブサイト「彼岸寺」創設メンバー。


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