【居心地のいい部屋づくり】縦長リビングを上手に使いたい!テレビ台やソファの置きかた

ソファ・テレビの配置やレイアウトにお悩みの方へ。縦長や横長ののリビングではテレビ台配置、ソファなどを置く位置によって、居心地のいいレイアウトになります。デザイナー・サトウアサミさんにお伺いしました。

編集スタッフ 田中

 

リビングの家具配置、どう決めたらいいんだろう?

引っ越してからパパッと決めてしまった家具の配置、なんとなく使いづらくても模様替えするのはおっくう……。そう感じているのは、わたし・田中だけでしょうか。

ソファの向きや、テーブルの配置、どう決めたら居心地がよくなるんだろう? そんなときに少しヒントがあったらという思いで、部屋のレイアウトという切り口からインテリアを見てみよう!と、取材に出かけました。

大型連休の間に模様替えしたいという方や、この春新生活を始めた方など、重い腰をあげる良いタイミングなれば嬉しいです。

▲サトウさんには、2019年のクラシ手帳の表紙にイラストを書いていただきました。

今回、デザイナーのサトウアサミさん宅を訪ねました。サトウさんは、これまで自宅の一角を仕事場にしてきましたが、この春にアトリエを構えたそうで、ちょうど縦長のリビングをどう使うか?を考えていたタイミングだったと言います。

以前に、サトウさんを取材した記事を読んだときに、「家具やチェストがおしゃれだな、どんなふうにレイアウトしているんだろう?」と興味がありました。リビングが広くなった今なら、新たなインテリア作りのことを考えているはず! そのヒントを探りに行ってきました。

 

縦長のリビングをかしこく使うには

サトウさんのお宅は、68平米、3LDKの間取り。今回はリビングとダイニングキッチン 、玄関まわりのインテリアを見せてもらいました。

リビングは縦長の形。マンションにはよくありますが、家具の配置に迷う形でもあります。

サトウさん:
「これまでは、自宅で仕事をしていたので手前と奥を区切っていました。この春、オフィスを構えて家から仕事関連の家具や物がなくなったので、もっと部屋のレイアウトについて考えたいと思っています。

いまは、夫婦ともに空間にゆとりがあるほうが好みだと改めて気づいたので、家具を増やさずに様子見しているところです」

取材に訪れてすぐリビングに通され、テレビやチェスト、大きなソファなど家具として必要なものは揃っているのに、すっきりしたレイアウトだなと感じました。

詳しくお話を伺ううち、4つのポイントがあると気づいたのです。

 

テレビ台・ソファは、L字配置で


大物家具のテレビ台とソファは、いちばん最初にどこに置くか考えるもの。サトウさん宅ではどのように決めたのでしょうか。

サトウさん:
「ソファとテレビ台は、これまでに何度も模様替えしています。平行になるよう配置したこともあったけれど、あるときソファに夫婦2人ならんで座ることが少ないと気づいたんです。1人がソファに横たわり、もう1人は向かいにあるチェアに座ることが多くて。それで、我が家ではソファを壁に沿って置き、テレビ台と垂直になる配置にしています」

 

収納力のある家具を1つ置く

リビングに入ってすぐのところにあるチェストは、ご両親から譲ってもらったアンティークだそう。

サトウさん:
「中の収納力がかなりあって、ソファで読む本や貯金箱、アクセサリーやリップクリームなどの日用品も入っています。

一つあるだけで、リビングの細々としたものをすっきり収納できるから、ごちゃつかずに済んでいるし、収納場所が限られていると探し物もしやすいですね」

▲猫を4匹飼っているそう。こちらはメンメちゃん。

▲ミラー:『ZARA HOME』、デスクライト・照明はアンティーク

 

デザイン性重視のアイテムで
「抜け」を作る

▲照明『MARUNI 100』

サトウさん:
「照明や椅子は思いっきりデザイン性のあるものばかり、私の好みで選んでいます。

個性はあるし、大胆にスペースをとっているけれど、照明は三本脚で背が高く、スポークになっているから、抜け感が生まれたのかなと思います」

たしかに、1人がけのチェアも目立つけれど、向こう側が見えるデザインだからか圧迫感がありません。

▲アカプルコチェア(メキシコのアウトドアチェア)

 

すっきり見えのヒミツは
家具のカラー・形が「シンプル」だから

▲ソファ『IDEE』TMD-CHIYODA SO1。建築家・村野藤吾氏が旧千代田生命ビル(現・目黒区役所)用にデザインしたというソファの復刻モデル。

サトウさん:
「ソファは3シーターのタイプ。テレビも46型で割と大きめなんですが、そこまで存在感がないのは、色やデザインがシンプルだからかもしれないですね。

このフォルムに一目惚れだったソファのシートは、猫を飼っていて毛がつきやすいので布製を避け、メンテナンスもしやすいビニールレザーを選びました。また、シートの色は見たときに直感でグレー系にしたいと感じて迷いなく選びましたね。よく模様替えをするから、今となっては他の家具とのバランスもよかったなと思っています。

テレビ台は、テレビを購入した時に家電量販店でいっしょに選んだので、間に合わせではありますが、シンプルな色なので主張が少ないですね」

ちなみに、ローテーブルがないなと思っていたら、オットマンやソファにトレイを乗せてテーブル代わりにしているのだそう。

サトウさん:
「家具の数を絞っているのも、すっきり見えている理由かもしれないですね」

▲オットマンはIDEE×ASENDADAのアイテム。

大きめの家具に、デザイン性のある椅子や照明が大胆に配置されたリビングは、どうして居心地がいいんだろう?と思っていました。

こうして家具を選んだ理由や配置のお話を伺ううちに、家具の数を絞ったり、実用重視とデザイン重視のアイテムを明確に分けていたりと、サトウさんのお宅から色々なヒントが見つけられました。

次回は、ダイニングルームの家具レイアウトをご紹介します。

 

👉次の記事はこちら
ダイニングテーブルのサイズ選び

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【写真】清永 洋

 

サトウアサミ

デザイナー。ASENDADA Co., Ltd.代表。絵や図案の制作、それをデザインに落とし込むまでを一貫して行うスタイル。空間でのアートワーク、プロダクト、パッケージデザイン、テキスタイルデザインなど、様々な作品を発表。2015年アセンダダを設立。自身がデザインするテキスタイルの企画・製造を行っている。
SATO ASAMI Design Office  http://satoasami.com

 


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