お客様係　渡邉

当店のメールマガジンに登録いただいたみなさまへ、火曜の夜20時にお届けしているメルマガエッセイ『20時のおつかれさま』。

2018年1月末から配信を開始して、もうすぐ丸2年を迎えます。ライターやカメラマン、お店を営まれている方など、私たちが話を聞いてみたいと思う方々に、大体8〜10回の執筆をお願いしていて、現在は東京都町田市にある「しぜんの国保育園」の園長・齋藤美和さんのエッセイを配信中です。

私がこのメルマガエッセイの企画や配信を引き継いだのが、昨年の6月。

読み物の企画や文章を書くことに苦手意識が強かった私にとっては、たかが7ヶ月、されど7ヶ月。それはあっという間で、とても中身の濃い時間でした。

昨年の暮れ、どうにかここまで走ってこられたなと一息つきながら振り返った時、心に浮かんだのは「バトン」という言葉でした。

というのは、少し前にある方から「メルマガエッセイって、なんだか朝ドラみたいですね」と言っていただいたことがあったんです。それがとても印象深くて。

あの国民的番組と！？というところで、言われてすぐはピンとこなかったし、ヒロインの成長する姿、波乱万丈な人生を見守る朝ドラに対して、メルマガエッセイは一代記でもないし、1話完結の読み切りという違いももちろんあります。

でも、書き手のこれまでの人生や、今の仕事や暮らしの中で感じることを覗かせてもらっているような感覚、体に馴染んだころに最終回を迎え、バトンを繋ぐようにまた次の書き手のエッセイが始まっていくところは似ているかもしれない。そう思うと、そんな言葉をかけてもらえた嬉しさがじわじわとこみ上げてきました。

エッセイの執筆をお願いすると、どの方もそれはそれは心を込めて書いてくださいます。読んでくださる当店のお客さまってどんな方なんだろう、20時にメールで届けるのなら、どんな内容だと喜んでいただけるだろう。

そして出来上がるエッセイは毎回、きっとその方にしか書けない、お願いしてよかった！と思えるものばかり。担当になってから改めて感じているのですが、文章ってその人らしさがとても出ますよね。軽やかだけど芯の強さを感じたり、チャーミングで味わい深かったり、真面目でひたむきだったり。

読み終えたあと、ほっこりとした気持ちで暮らしを愛おしく感じるものから、心にガツンと響くものまで。そんな「らしさ」溢れるエッセイを、メールという形で読んでくださるお客さまへ手紙のように届けられるのも、メルマガならではかなと思っています。

以前お客さまから「眠りにつく前のほんのひととき、気のおけない友人とおしゃべりしているような感じがします」とお便りをいただいたことがありました。そんな心地良い温度感を大切にしていきたいなと、今でもよく思い出す感想の一つです。

「バトン」をつなぐようにエッセイが続いていく。それは、私の仕事も同じかもしれません。

「駆け抜けた1日の終わりに、『今日もおつかれさまです。それぞれにきっと色々あるけれど、明日がちょっといい日になりますように』という労いの言葉をかけるような気持ちでエッセイをお届けしたい」

メルマガエッセイという企画をスタートした当時の担当スタッフや店長佐藤の思いがまずあって、それを前任のスタッフがしっかり受け継いで走ってくれたから、今がある。

実は数ヶ月前からメルマガエッセイの企画チームに新しくスタッフが加わり、次のエッセイの準備をしている真っ最中です。私が受け取ったバトンを、ちゃんと彼女に渡せるように、そしてまた次にバトンを受け取るときには、晴れやかな気持ちで走り出せるように。

そしていつの日か、いままで配信したエッセイを何か当店らしい形でまとめてみたいなという野望も密かにあたためています。他のスタッフともよく話をするのですが、どんな形だとお客さまに喜んでいただけるか、まだまだ具体的なアイデアにはなっていません。でも願いは口にすると叶うと言いますし、思い切って書いてみました……！

もし「こんな形で読めたらいいな」という思いをお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひお声をお寄せいただけたらうれしいです。

さて、齋藤美和さんのエッセイは残すところあと2回。次の配信は本日1/14（火）夜20時、本日17時までにご登録いただくと今晩からお届けします。

2話とも、私は原稿を初めて読んだときに思わず目頭が熱くなったほど、保育園の園長先生として、一人の働くお母さんとして、美和さんのやさしさと強さを感じるお話になっています。ぜひ一人でも多くの方に読んでいただけますように、ご登録お待ちしています。

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