よしいちひろ

自己肯定感とか、ごはんとか、連休の過ごし方とか、ここ最近「モノ」より少し「気持ち」寄りの話が多かったので、今回は呑気めに、最近のお買い物の話などを。

最近手に入れたもののなかで、お気に入りのものをふたつ描いた。

J.Hannah（ジェイ・ハンナ）のネックレスと、OFFICINE UNIVERSELLE BULY（オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー）のリップバームは、どちらも既成のプロダクトに、プラスでパーソナライゼーションをしてもらえるもの。

好きなアルファベットを刻印してもらえるのだ。

「イニシャル刻印」とよく言われるけれど、必ずしも自分の姓名頭文字をチョイスする必要はないと思う。

頭文字以外のアルファベット、例えば子音だけ抜き出すとか（「ちひろ」なら「CHR」去年のクリスマス、自分へのプレゼントに選んだSmythonのポーチに、そんなふうに入れてもらった）、家族やパートナー、ペットの名前、座右の銘や好きな詩から抜き出した単語……などなど、選択肢は無限大。

何の文字を入れようと考えるだけでも楽しみや夢がある。

たった数文字の小さなアルファベットがもたらす特別感は格別で、刻印サービスっていいなあと最近改めて思っている。「自分だけのもの」感！

ちなみに今回折角なので、パーソナライズしてくれるブランドのオススメもいくつか挙げておきます。

先ほど名前の挙がったSmythson（スマイソン）は英国王室御用達のレザーブランドで、名入れに関しては100年以上前から熟練の職人が伝統的な手法で施しているそう。

ダイアリーはとくに憧れの一品で、レザーのカバーで包まれているのは1枚1枚透かしの入ったペールブルーの特注の紙、これがまた素敵なんだ〜。

丸や四角の、手のひらに収まるほどの小さなジュエリーケース「トリンケットケース」もいつか手に入れたいもののひとつ。

イラストにも描いた、赤い蓋の小さな宝箱のようなものは、パリ発総合美容専門店OFFICINE UNIVERSELLE BULYのリップバーム。ミラー付きの小さなコンパクトにバームが詰められていて、それを指に取って唇に塗るというその所作もまた良い。

リップクリームや口紅ってコスメの中でも一日何度も手に取るものだから、スペシャル感があると、一等嬉しい。

ジュエリーはJ.Hannah以外にも最近目をつけているのが、世界最大規模のハンドメイドマーケットプレイスEtsy内でいくつも見つけられるオーダーメイドのジュエリー。

年号や名前なんかの単語を筆記体フォントで彫金してくれるイヤリングや、広くカットした面にデザインされた文字の入るシグネットリング、アルファベットプレートを自在に組み合わせられるネックレス……

（Personalized、Signet、InitialにRing、Earrings、Necklace、Jewelryなどを組み合わせて検索してみて！）

どれも素敵で目移りしちゃう。

この連載第2話で触れた花を生ける空き瓶、覚えてますか？

文字ってデザインとしてリズムを生み出すこともできるし、さらに今回のようにストーリーや想いを込めることだってできる。文字の力って偉大だ。

節目に、プレゼントに、マイ（ヒズ・ハー）スペシャルをひとつ。

なんでもない日だって自分宛てに、自分の気持ちを上げるために、いいと思う。

あると、うれしいもの。

✔︎刻印入りのなにか

▼これまでのコラムも合わせてご覧ください。

よしいちひろ

イラストレーター。1979年生まれ。女性のなにげない日常や憧れを独自の視点とリラックスしたタッチでみずみずしく描く。ファッションやメイク、子育てなど、クリエイティビティに満ちたライフスタイルも注目を集めている。http://chihiroyoshii.com

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