【春野菜をなんどでも】第3話:ふんわりやわらかな万能選手。「春キャベツ」のラーメンとごま酢あえ

ライター 藤沢あかり

うきうきとする、新たな始まりの季節。春ならではの浮き立つような気持ちを食卓にも取り入れたい。そんなとき、手軽に旬を味わえるのが春野菜です。

でも春野菜って、特別な調理が必要? 旬を食卓に取り入れるなんて、平日には考えている余裕がない? なんだかちょっと大変そう……。

そこでツイッター「きょうの140字ごはん」を運営する家庭料理人・寿木(すずき)けいさんに、気負わずに思い立ったらすぐつくれる春野菜の献立を教えていただくことに。

1話目の「菜の花」、2話目の「スナップえんどう」につづき、最終回となる今回は「春キャベツ」がテーマです。淡くフレッシュな黄緑色と、ふんわりとした巻きの春キャベツは、みずみずしくやわらかいのが特徴。そのおいしさを存分に味わう2品をご紹介します。

 


最後の一滴まで飲み干したい
春キャベツとハマグリのラーメン


材料(2人分)

ラーメン(ちぢれ細麺)…2玉
だし汁…適量
春キャベツ…3〜4枚程度
はまぐり(塩抜きしたもの)…4〜6個
油揚げ…2枚
梅干し2個
塩、しょうゆ…各少々

※ハマグリの代わりにあさりを使っても作れます。その場合は、少し軽めの風味に仕上がるので、だしを濃いめにひくとバランスよく仕上がります。

つくり方

[1]鍋に水、だし汁(ここではだしパックを使用)、一口大にちぎった春キャベツ、梅干し2個、よく洗ったハマグリ、塩少々を入れ、ふたをして火にかける。(この間に、ラーメンを茹でる湯をたっぷりわかしておく)

[2]油揚げを4等分にし、魚焼きグリルやトースターなどでカリカリに焼く。

[3]ハマグリの口が開いたら油揚げをくわえる。味をみて足りないようならしょうゆ少々で整える。

[4]別鍋で茹でておいたラーメンをしっかり湯切りし、丼に入れてスープをそそぎ、具をのせたら完成。

寿木さん:
「最後の1滴まで飲み干したくなる、シンプルで滋味深いスープです。塩のかわりに梅干しを入れるのがポイント。ハマグリで春らしさが増すだけでなく、とても濃厚なスープが出るのでぜひ試してみてください。麺は、あっさりしたスープが引き立つよう、細いちぢれ麺を使いました」

 


やわらかな食感をたっぷりと
春キャベツのごま酢あえ


材料

春キャベツ…1/5〜1/4玉
ツナ…1缶

【合わせ調味料】
白いりごま…適量
白ごまペースト…適量
酢…適量
しょうゆ…適量
砂糖…適量
(最後に味をみて、足りなければ塩少々を足す)

※合わせ調味料は「白いりごまと白ごまペースト、酢を1、しょうゆ、砂糖を0.5」の割合で。今回は白いりごま大さじ1を基準につくりました。

つくり方

[1]キャベツを千切りにし、塩(分量外)をふってしばらくおく。

▲「キャベツは、トンカツに添えるときのような細かさでなくて大丈夫です。家庭料理なので気楽に」

[2]白ごまは軽くすり、ごまペースト、酢、しょうゆ、砂糖を加えて混ぜる。

[3]ツナ缶は油を軽く切り、2の合わせ調味料に混ぜる。

[4]キャベツの水気をぎゅっと絞り、あえる。

寿木さん:
「こういうのはたっぷりつくるとおいしいですよね。今回は、春キャベツとハマグリのラーメンと一緒に食べることを考えて、たんぱく質が取れて塩分控えめになるようツナを合わせました。きっと、ラーメンの汁を最後まで飲みたくなってしまいますから。

単品でつくるときにはツナをたくあんや、いぶりがっこに代えても。甘しょっぱい味がよく合い、ポリポリとした食感も楽しめて、お酒に添えたい一品になりますよ」

ラーメンのスープはあまりのおいしさに、寿木さんの言葉通り最後の一滴まで味わってしまいました。ハマグリの味わいの奥に、ほんのりと梅の風味が立ち上るのもたまりません。

キャベツのごま酢あえは、箸休めにもぴったり。ついつい、もう少し、もう少しと箸が進みます。

 

春野菜だからって、気負わなくても大丈夫。

3週にわたってお届けした献立は、どれも帰宅後の30分でつくれるものばかり。面倒な下ごしらえも、長く煮込む時間もいりません。

旬を食卓に、と聞くとちょっぴり気構えしていましたが、これならできそうな気がしてきませんか。どのメニューも、実際にわたしも試してみましたが、帰宅後の短い時間でできるのに、「旬を味わっている」「あぁおいしかった」という充足感で、心とお腹が満たされました。

春が詰まった献立を、ぜひおためしくださいね。

【写真】馬場わかな


もくじ

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寿木けい(すずき・けい)

家庭料理人/文筆家。富山県出身。今日のごはんを綴ったツイッター「きょうの140字ごはん」はフォロワー数11万人を超える。レシピ提供のほか色や生活についての執筆も手がける。趣味は読書と仏像めぐり。好物は牡蠣とマティーニ。著書に『いつものごはんは、きほんの10品あればいい』(小学館)、『閨と厨』(CCCメディアハウス)など。

ライター 藤沢あかり

編集者、ライター。大学卒業後、文房具や雑貨の商品企画を経て、雑貨・インテリア誌の編集者に。出産を機にフリーとなり、現在はインテリアや雑貨、子育てや食など暮らしまわりの記事やインタビューを中心に編集・執筆を手がける。


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