【夏の疲れをケアするヒント】第1話:30代、体を壊して始めたセルフケア。万能ハーブの活用術
編集スタッフ 野村
夏が苦手です。
暑さで体力が落ちて夏バテ気味になってしまったり、体にこもった熱を冷まそうと冷房に頼り、気がつけば体が冷えてしまっていたりと、コンディションを整えるのが何かと難しい季節だなと毎年感じます。
今までは暑さで何か不調を感じても、市販の薬を飲んでちょっと寝れば治るだろうと、あまり自分のケアについては考えてきませんでした。でもそうやって過ごしていた昨年の夏の終わりに、風邪をこじらせて1週間ほど寝込んでしまい、ちゃんと体のことについて考えなければと後悔。
もっと上手に体を休ませて、夏の疲れをうまくケアできれば、寝込んだりしなかったのかもと思うと、今年は、ちゃんとコンディションを整えて夏を乗り切りたい気持ちが強くなっていました。
セルフケアって、どうすればいいんだろう?
コンディションを整えるためにどんなことができるんだろうと調べていくうちに、よく目にするのはハーブに関する記事。
ハーブは、なんとなく香りを良くしてくれるもの、ちょっとおしゃれなアイテムという認識が強かったのですが、調べていくうちに自然治癒力を高めてくれることを知りました。
徐々にセルフケアやハーブについて関心は高まってきたけれど、何をどうすればいいのかということになると、正直よく分からない……。
そこで今回は、セルフケアのためにハーブを日常的に生かす方法や、様々なアイテムとの付き合い方を紹介している「マヒナファーマシー」の中山晶子(なかやま あきこ)さんに、お話を伺ってきました。
30代で体を壊して、セルフケアに目覚めた
まずは、中山さん自身のこと、そして、どうしてハーブを扱うお店を始めたのかを伺いました。
中山さん:
「20代の時は音楽関連の会社に勤めていましたが、職業柄、生活が不規則だったこともあり、30代前半に体調を崩してしまいました。
それを機に退職し、自身のセルフケアを行う中で、『ロミロミ』というハワイの伝統的なマッサージ療法と出会って勉強を重ねたあとに、セラピストとして活動し始めたんです。
自宅でサロンを開き、お客さんにマンツーマンで施術する中で、それぞれの方の状況に合わせて、メディカルハーブなどの植物療法、東洋医学、アーユルヴェーダといった技術や考え方を、学校に通ったり、独学で勉強したりしました。そして、そのケアを自分自身にも実践して生活していたら、体調がよくなり、50代になっても健やかに過ごせています」
料理や気分転換にも使える「ハーブ」が、しっくりきた
中山さん:
「なかでも、一番自分の体に合っていたのがハーブでした。セルフケアだけでなく、料理に使うのも楽しかったし、五感がハーブに刺激されて鬱々した気持ちもスッキリする。
今までは痛みや不調は薬を飲んでやり過ごしていたけれど、ハーブを日常的に使っていくうちに、ちゃんと自分自身に合ったセルフケアをしたいという気持ちが日増しに強くなっていったんです」
ラベンダーひとつあれば。万能なハーブの使い方
数あるハーブを試して、中山さんが日常的に使っているものの1つがラベンダーでした。
中山さん:
「私が一年を通して万能に使っているハーブが、ラベンダー。
ラベンダーは、なんとなく良い香りがするっていうだけではなくて、すごく鎮静作用が高いハーブなんです。
体の疲れの原因は、神経や脳にストレスがかかっていることがほとんど。ラベンダーの香りをしっかりと感じて、ゆっくり深呼吸するだけで、神経や気持ちを鎮めてゆるめることができます」
中山さん:
「ラベンダーには、皮膚の炎症を抑えてくれるはたらきもあります。夏は紫外線で肌の調子が悪くなったり、虫刺されだったり、皮膚のトラブルが出やすいですよね。そういう時にもラベンダーはおすすめ。
たとえば、オイルやクリームに混ぜて、調子の悪い部分に塗るというような形で使います。
ラベンダーは、直接肌につけても大丈夫な精油ですが、体質によってはかぶれてしまう方もいるので、お肌に少量をパッチテストのような形でつけて、トラブルがないか確認するようにしてみてください」
自分が健やかになることが、何よりも大切
お店の名前にある「マヒナ」とは、ハワイの言葉で「月」を意味する言葉だそう。
中山さん:
「月は夜に現れるものですよね。植物や動物、そして私たち人間も、月の出る時間にちゃんと休んだり、自分1人の時間をもったりして、健やかさが保たれていると感じます。
昼間の太陽が出ている時間は、人と関わりあって、コミュニケーションをする。この時間は、何らかのエネルギーを放出していく時間ですね。
一方で、夜の月が出ている時間は、自分自身の心と体を滋養していく時間にしてあげる。1人で静かに自分のために向き合っていく時間があるからこそ、太陽が出ている時間もパワフルなものになっていくと思います」
中山さん:
「もし、自分自身と向き合う時間を大切にできなかったら、うまく休まらなかったり、体がずっと疲れているな、と感じるようになります。
自分が整っていくと、お昼に人と会うときも充実する。養生する時間や、自分にエネルギーを注いであげる時間があるから次に活かせる。だから『自分が健やかになる』って、とっても良いことで、大事なことなんです」
***
セルフケアの時間があるからこそ、日々の暮らしや日中の時間が充実していくんだという中山さんの話に、「自分が健やかになる」ことの大切さについて、きちんと理解できた気がしました。
続く2話では、夏の疲れをケアするのにおすすめなハーブについて、お伺いしていきます。
【写真】鈴木静華
もくじ
中山晶子
2011年より、「マヒナファーマシー」を主宰。2015年、東京・下北沢に実店舗をオープン。実店舗では、体と心に働きかけるハーブや植物由来のアイテムを中心に、暮らしを健やかに彩る商品の販売や、ワークショップを開催している。
2020年の秋には、「月と暮らす」をテーマとした冊子の発行や商品販売、ワークショップの開催を予定している。
マヒナファーマシー:https://www.mahinapharmacy.com/
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