【暮らす人として】料理が好きでも、毎日のご飯作りは大変。スープ作家・有賀薫さんがレシピに込めたこと
編集スタッフ 野村
毎日の献立を考えて、ご飯を作るのってすごく大変です。料理をすることは嫌いじゃないのに、夕飯の支度のことを考えると気が重くなる。
そんな気持ちの時にも、これなら美味しくて簡単に作れる、と安心できるのが、スープ作家・有賀薫さんのスープレシピの数々でした。
そこで今回、毎日の暮らしの味方になってくれるレシピをたくさん生み出してきた有賀さんは、どんな思いでスープ作家としての活動をされているのか、お話を伺ってみました。
きっかけは、息子のためのスープ
10年ほど前に、大学受験を控えていた息子さんのために毎朝スープを作り始めたのがきっかけだったという有賀さん。
SNSに毎日投稿していたスープの写真が話題となり、スープ作家としての仕事がスタートしました。
有賀さん:
「働きながら毎日のご飯を作らなければいけない人の気持ちや、日々の中で献立をうまく回していける手軽さを考えて、すごくシンプルで、後から手を加えやすいレシピを作っています。
今の時代に合った食べ方って、こういうものがいいんじゃないかという提案を、レシピに込めて伝えていきたいんです」
モヤモヤは、きっと台所の中にある
料理好きである有賀さんも、毎日の夕飯作りのことを考えると、台所に立つ気持ちが重くなることがあったそう。
有賀さん:
「私も長く主婦をして、仕事をしながら、家の食事も作っていました。
凝った料理もお菓子作りも好きなのに、夕方になってご飯を作らなきゃと思うと、やっぱり気が重くなるんですよね」
有賀さん:
「こんなに料理が好きなのにちょっと苦しくなっちゃうのはなんでだろう、とずっと疑問だったんです。
でも、ちょっと頑張りすぎているのかな、毎日ごちそうばかり作ろうとしすぎているのかなということに気がついて。
私もたまに夫にイライラして『ご飯作るの大変なのよ』と小言を言っちゃうこともあるんです。口には出さないけれども、何となくモヤモヤしていることって、きっと台所の中にたくさんあるんですよね」
受け身でなく、もっと日々を楽しめたら
365日、スープ作家としての活動を通して発信を続けていく有賀さん。そうした発信の源泉となっているのは、どんなことなのでしょうか。
有賀さん:
「今ここにある暮らしや小さな日常が大切で、そこにこそ価値のあるものがたくさんつまっていると思うんです。
それをいろんな人に発信してほしいし、それを聞きたい。
受け身になるばかりじゃなくて、こうなったら楽しいんじゃない?と発信すること自体が、私にとって、すごく価値があることだと思えました」
有賀さんのスープレシピが、まるで自分の味方だと思えるくらい安心して頼れると感じられるのは、1人の「暮らす人として」の視点がしっかりと反映されているからこそなんだ、とお話を聞いて実感しました。
有賀さんのお話の続きは、YouTubeで公開している番組「うんともすんとも日和」でご覧いただけます。
動画では、有賀さんの考えた、キッチンのモヤモヤを解消してくれる、新しいキッチンの形である“ミングル”のこと、そして有賀さん自身の“うんともすんとも”な悩みについても伺っています。
ぜひ動画でもお話の様子をお楽しみください。
バックナンバー
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