【子どもと期末整理】後編:年度末の学用品はどう整理する? 見直すもの、処分するものの仕分け方

ライター 瀬谷薫子

もうすぐ4月。新しい学期を気持ちよく迎えるために、部屋をすっきり整えたいものです。

今回は、親子で一緒に実践できる片づけのノウハウを、整理収納アドバイザーの清水幸子(しみず さちこ)さんに伺っています。

前編では、片づけやすくするための土台を整えるアイデアを聞きました。後編は、学期末に整理する具体的なアイテムを例に、ポイントを伺っていきます。

 
前編はこちらから

 

昨年度のテストやプリント、教科書はどうする?

清水さん:
「昨年度のテストやドリルなどの学習プリントは、基本的に昨年のものは処分してしまってOK。満点のテストなど、中には子どもが取っておきたいというものもあるので、相談した上で決めましょう。

保管したいものは、なぜなのかを聞いてみて、復習に使うためならば学習道具と同じ場所、思い出として保管したいならファイルにまとめて押し入れ等に保管しておくとよいですね」

▲裏面がマグネットになったクリップボードは、100円ショップ(セリア)のもの

清水さん:
「保護者向けのプリントは、長期保存が必要なものはファイルに入れて保存。すぐに提出が必要な短期的なものは、クリップボードに留めて冷蔵庫に貼っておけば忘れません。

子どものクラスや出席番号、担任の先生の名前をテープで貼っておくと、うっかり忘れてしまったときにも便利ですよ」

清水さん:
「教科書も同様で、学校からの指定がなければ基本的に使い直すことはありません。わが家では子どもが必要ないと判断したものは、すべて処分していました。

ただ、図工や家庭科などの教科書は、学年をまたいで使う場合があるので注意しましょう。

もしかしたら何かで使うかも……と不安な方は、たとえば1年、半年など一定の期限を決めて保管するのはいかがでしょうか。その場合、普段見返すことはほぼないので、押し入れや棚の上段などあまり使わない場所に置いておけばじゃまになりません」

 

作品は量を決めて保存。写真に残すのも◎

清水さん:
「絵や工作などの作品はかさばりがち。すべてをとっておくのは難しいので、『この箱におさまるだけ』や『この壁に貼れるだけ』など、一定量を決めて子どもに選ばせるようにしてはいかがでしょうか。自分で取捨選択するトレーニングにもなります」

清水さん:
「かさばるものは、写真に撮って残すのもおすすめ。私は娘に作品を持たせてその写真を撮ることで、娘の成長記録も兼ねて残していました。

じつは作った本人より、親の方が思い入れが強いことも多いもの。親がどうしてもとっておきたいものは『親の持ち物』として、子どもの作品置き場とは別の場所に保管するようにしましょう」

 

体操着や文房具のメンテナンスも忘れずに

清水さん:
「普段着に比べて、体操着や運動靴は着ている姿をほぼ見ないので、知らぬ間にサイズが小さくなっていることも。年度末のこのタイミングで確認できるとベストです。

それから文房具の点検も、意外と忘れがちなのでこのタイミングに。何か不足しているものはない?と子どもに確認し、足りないものは補充しておけるといいですね」

 

あらかじめ棚ひとつ分の余白があると、焦りません

学期末には、学校からたくさんのものが戻ってきます。特に3月末は年度の終わりで、絵の具セットに習字道具、音楽袋などかさばる道具が多くなりがち。そのため、あらかじめ「棚ひとつ分」の余白を作っておけるとベストだといいます。

清水さん:
「いざものが増えたとき、とっさに収納スペースを作るのは難しいもの。そうするととりあえず机の上に置いてしまい、散らかる原因になりがちです。

できるなら、学期末だけでなく、いつでもものが置ける余白を少し作っておけるとベター。そうすると空間の余裕だけでなく、心の余裕にもつながります。

棚の一番下段や、手の届きづらい上部など、普段あまり使わないスペースなら、空きが作りやすいのではないでしょうか」

 

「一緒にやる」と、片づけはもっと楽しくなる

前後編でお届けした整理、収納と片づけのコツ。土台となる部屋づくりから、ものの整理の仕方まで、新学期を迎えるにあたり何をすればいいかがイメージできてきました。

そして印象的だったのは、清水さんが繰り返し口にしていた「子どもと相談しながら」という言葉。

効率を考えると、つい大人が主導で進めよう、という思考になりがちでしたが、まずは子どもの意見を聞くことから。そうすることで、片づけとの向き合い方も変わってくる気がします。

清水さん:
「親として『子どもに片づけを教えなきゃ』と思っている方は多いと思うんです。だから『片づけなさい』とつい言ってしまいがちですが、そうではなく、『一緒にやろうよ』というスタンスでいるほうが、自分も子どもも楽しめるのではないかと思います。

これはどこにしまおうか?とか、どれは処分してどれをとっておく?とか、わが家でも娘とはよく相談していて、親子のコミュニケーションも、片づけを通じて増えました」

もうすぐ新学期のこの時期は、きっと新しいやり方をはじめるのにもちょうどいいタイミング。

わが家もそんな会話を楽しみながら、ちょうどいい片づけの形を模索していきたいです。

 

【写真】清永洋


もくじ

 

清水 幸子

整理収納アドバイザー1級・2級認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。元銀行員の経験を活かし、家庭だけでなく企業の整理収納アドバイザーとして活動するほか、テレビや雑誌などメディアで片づけを楽しみ、好きになるためのアイデアを提案している。高校生の娘で整理収納アドバイザー・清水麻帆との著書が2冊。近著に『子どもと楽しく学ぶ 片づけの教科書』(Gakken)。Instagram:@oheyasukkiri

 


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