【冬コーデの便利帖】前編:定番の無地ニットをおしゃれに着るには? スタイリストさんにコツを聞きました
編集スタッフ 須賀
いよいよ冬本番。寒い季節のおしゃれに欠かせないのがニットです。
中でもベーシックな「無地のニット」は、あたたかくてコーディネートしやすくて、日々の必須アイテムだなあと思います。でも、シンプルだからこそいつも通り着ると、なんだか物足りなく感じることも多いんです。
無地のニットをもっと上手に着こなすコツはあるのかな。冬のコーデに自信が持てるヒントが知りたい……!
特集『冬コーデの便利帖』では、スタイリストの植村 美智子(うえむら みちこ)さんに、そんな私たちの悩みを相談。手持ちのニットをはじめとした冬アイテムをもっと活躍させたくなる、着こなしのコツを教わります。
前編では「ニットの着こなしのコツ」を、後編では出かける前1分でできる「冬のおしゃれの仕上げ」を聞いてみました。
無地ニットには、メリハリを出すのが解決策!
たとえば、定番のデニムにスニーカーといったこんなコーディネート。このままでもシンプルですてきだけれど、カジュアルから一歩抜け出して、もっと大人なコーデに仕上げたいなあと思うんです。
植村さん:
「簡単なひと工夫で、ぐんと大人っぽく・おしゃれな印象に変わりますよ。
このコーディネートの場合、上下ともにシンプルなベーシックアイテムで、ポイントとなるデザインや生地感が少ないため、少しのっぺり感じるかもしれません。
植村さん:
「また大人の表情や肌質に対してコーディネートがカジュアルめなので、首から上と下で雰囲気がちぐはぐになり、違和感につながることも。
シンプル&カジュアルすぎるゆえの、メリハリのなさを解消することで、よりおしゃれに気を遣っている印象を作れると思います」
– style 01 –
メガネとローファーでアクセントを
植村さん:
「まずは小物でできる簡単なひと工夫から。個人的に一番おすすめなのは、メガネとローファーを取り入れること。大人になると、肌質や表情が変化してエレガントな顔つきになるので、小物でラフな服装とのバランスを取りましょう。
メガネは、カジュアルなファッションを大人でも着こなしやすくしてくれる優秀なアイテム。服装がシンプルでも寂しくならず、きちんとおしゃれに気を遣っている印象を作れます。
靴はスニーカーからローファーに変更しました。カジュアルなデニムパンツにトラディショナルなローファーを合わせることで、テイストがミックスされ、メリハリがつきます」
植村さん:
「ローファーの代わりに、レザーシューズでもOK。今どき感のある、ボリュームソールもいいアクセントになると思います。
素材やフォルムでエッジを効かせたフラットシューズで、ほんのりモード感をプラスするのもいいですね」
– style 02 –
タックパンツでメリハリを、
シアータートルで今っぽさを足しましょう
植村さん:
「続いてボトムスを、センタープレスの入ったきれいめパンツに変更してみました。
凸凹が少ないニットには、センタープレスやタックの入った立体感のあるボトムスを選ぶとキリッと印象が締まり、のっぺり感を減らしてくれます。
素材はデニムなどカジュアルなものでもOK。ただスニーカーを合わせる場合は、きれいめな素材を選ぶのがいいと思います」
▲「シアーインナーは袖が長めのデザインが多く、袖口から出して着ると今っぽい着こなしになりますよ」
植村さん:
「インナーは、イエローのシアータートルにしてみました。
もちろん普通の白いTシャツでもいいのですが、シアー素材はより柔らかな印象でフェミニンさもあり、大人の女性にも似合いやすいアイテム。そして何より、プラスするだけで今どき感が加わり、おしゃれな雰囲気がアップします。
コーディネートのマンネリが気になる人は、色ものを選ぶといつもとは違う新鮮な印象になるはず。基本的に好きな色で大丈夫ですが、淡い方が合わせやすいと思います。カラーが苦手な人はシアー素材に変えるだけでもOKです」
– style 03 –
カーディガンは前を閉じて
プルオーバーのように着ても◎
植村さん:
「デニムとスニーカーを生かすなら、トップスをVネックのニットカーディガンに変えてみましょう。カーディガン=羽織るものと思いがちですが、案外前のボタンを閉じてプルオーバー感覚で着た方が、野暮ったさがなくなる場合も多いんです。
V字にラインが入ること、インナーの色が差し色になること、そしてボタンがアクセサリーのような役割を果たしてくれることで、のっぺり感が減り、デニムとスニーカーの組み合わせでもシンプルになりすぎません」
植村さん:
「中に着るインナーは、首がつまりすぎていないクルーネックがおすすめ。
ハイネックを合わせる場合は、インナーの見える面積が増えてややのっぺりするので、メガネをかけたり耳に大ぶりのアクセサリーをつけたり、顔周りにアクセントになる小物をプラスするといいと思います」
カーディガンは基本好きなものでOKですが、前を閉じて着るのに向いているのは以下のような形だそう。
– 長すぎない丈(腰骨が隠れるくらいの長さ)のもの
– ゆるっとしたシルエットで、アームホールが広いもの
– ニットの色に対して、ボタンの色が効いているもの
– 裾がすぼまっていないもの
– style 04 –
今っぽい着こなしは、シアーニットで作れます
植村さん:
「最後は番外編です。今年らしい着こなしをより楽しむなら、ここ数年流行しているシアーニットはどうでしょうか。中のインナーがほんのり透けて見えるので、コーディネートに奥行きが生まれ、おしゃれに見せてくれます。
ベーシックな無地ニットばかり選んでしまうという人でも、シアーなニットにするだけで、ひと味違うおしゃれを楽しめると思いますよ。
インナーは白や黒でもよいのですが、透け感を活かしてボーダーやロゴTを合わせるのもおすすめ。下にサロペットスカートを重ねるとよりレイヤード感も増して、お腹も暖かいですよ」
***
後編では、出かける前にドアの前でできる「おしゃれの仕上げ」について教えていただきます。
(つづく)
photo:滝沢育絵
styling:植村美智子
もくじ
スタイリスト。雑誌や広告などで活躍し、2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」もスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)などがある。
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