第12回 お豆腐作りと格闘!
デザイナー 村田
■◇◇■ 第12回 「お豆腐作りと格闘!」 ■◇◇■
今週は、お豆腐作りのお話です。
お豆腐は、意外にもスウェーデンのスーパーで、簡単に手に入るのです。
「んな、まさか!」と思うかもしれませんが、私の通っていたPRIS EXTRAにも、
家の近所のスーパーにも、普通に「TOFU」と書かれた「豆腐」が売っているのです。
初めて見た時は「おぉ、豆腐だぁ!」と興奮したものですが、そこはやはりスウェーデン。
実に怪しい。
牛乳パックみたいなものに密閉状態で入っていて、缶詰やレトルト商品と並んで、
常温の場所に置いてあるのです。
豆腐ですよ、豆腐。
日本では、お豆腐屋さんが毎朝、冬の寒い日でも真水で作るあの豆腐ですよ。
日持ちしない食べ物の代表ですよ。
それをぬくぬくと常温で陳列されてるとは。
しかも賞味期限3ヶ月。
いや、もっと長いかもしれない。
何が入っているのだろう。。。
でも、モノは試し。どんなもんかいと思って食べてみました。
う〜ん。。。何と言うか、美味しくはないですね。
でもそこまで不味くもないんです。
そういうところ、物凄くスウェーデンっぽいんですよ。
なんとな〜く上手〜く作ってしまう。可もなく不可もなく、みたいな。
でも決して美味しくはない。
まあ、日本だったら売れない代物。
でも日本に居ないなら食べられる代物。
初めて食べる人はどう思うのでしょうか。
豆腐を知っている日本人だからこそ、まだ日本を惜しんでお味噌汁に入れて
食べちゃったりするのかもしれないけれど、本場の豆腐を食べた事の無い人が、
「これが日本で食べられている大豆ケーキよ」なんて言われて食べてしまったら、
どんな風に感じるのでしょうか。
試しに、私の友達に食べさせてみることにしたのです。
結果は。
やはりイマイチ。反応、鈍し。
特に味がある訳でもないから、不味いとも感じないし、かといって食べていても
美味しい訳ではないから、その存在の意味が分からない、と。
クラシックでもなければロッケンロールでもない、といった感じ。
「いやいや、違うんだな。日本のお豆腐はこんなんじゃないから。
口に入れた瞬間大豆の風味が口一杯に広がる、大豆の旨味と甘みが凝縮された
体にとっても優しい食べ物なんだよ、本物は。」と、その友達に必死で説明しました。
彼女は何とか納得してくれましたが、スーパーでいちいち豆腐を買うお客さんに
説明する訳にもいかないから、
「ああいうものを売られると日本の食が疑われてしまうんだよなぁ」と
一人で勝手に心配してました。
なので、カフェ経営中は豆腐にはいささか困っていたんです。
味噌汁に入れたいじゃないですか。豆腐サラダも作りたいじゃないですか。
そこで、まず市販の豆乳で試してみたんです。
にがりは日本から持って来ていたので。
しかし、スウェーデンの豆乳もまたどうしようもない代物だらけ。
まず濃度が全然違う。そして成分無調整のものが無い。
カルシウムやマルチビタミンなど、何かしら添加物が入っていて豆腐仕様
ではないのです。
まあ、お豆腐用の豆乳が売ってるのも日本くらいなんだろうと思いますが。
しばらくの間諦めていたのですが、ある日ふとオーナーが大豆を大量に
持っていたことを思い出したのです。
中国へ行く前に確か「大量に余っている上に使い方が分からないから
好きなように使ってくれ」と、捨て台詞のように吐いて出発してったような。
当時、私は大豆なんて料理した事も大豆料理自体も知らなかったから、
特に興味も無くすっかり忘れていました。
「そういえば、大量の大豆があったんだ。これで豆乳を作れば美味しい
豆腐や豆乳ラテだって作れちゃうんだぁ!」
早速、インターネットで豆乳の作り方を検索。
あるわ、あるわ。どんどん出てきました。
結構いるんですね、豆乳、豆腐を自宅で作るマニアな方が。
一番一般的と思われるものをピックアップし、手作り豆乳開始!
1.大豆300gを約3倍の水で一晩浸ける。
2.ふっくらと膨らんだ大豆を、今度は倍の水と一緒にドロドロの状態になるまで
ミキサーにかける。(浸けた水は捨て、新しい水を使う。)
3.大きめの鍋に2カップほどの水を沸かし、沸騰したら静かに2を入れる。
4.焦げないように気をつけながら、一煮立ちさせ弱火にして10分ほど煮る。
5.火を止め、布巾で濾したら手作り豆乳の出来上がり!
やってみると単純で簡単。楽しいんですよ。
豆乳なんて自分で作るようなもんではないと思ってたから、小学校の頃の理科の
実験みたいにドキドキわくわく。
まだ、熱々の豆乳。待ちきれず、猫舌だった事も忘れてゴクリ。
なんとまあ、トロットロでまろやかで濃厚な豆乳。
今まで飲んだどの豆乳よりもコクがあって美味しかったぁ。
それから続いて豆腐作り。
私の場合、型やざるも無かったので、もっぱらボールで作る超簡単「なんちゃっておぼろ豆腐」。
1.作った豆乳を温め、にがりを加えて良く混ぜる。
2.後は、固まるまで放置。
お豆腐屋さんに売っているような四角い豆腐にはほど遠く、
おぼろ豆腐にも辿り着けず、お味噌汁に使えるような豆腐は一度も成功しませんでした。
ガーゼを使ったり、にがりや水の量を調整したりもしたんですが、
さっぱりうまくいかず、とろとろのままほとんど固まりもせずスプーンですくって食べてました。
それでも、豆腐サラダと言ってヨーグルト状の豆腐とも言えない液体をかけて
その上から中華風ドレッシングをかけてお客様にも出したんですよ。
一応、美味しく豆腐の味にはなってお客様も美味しいって言って下さったんですが、
何せ見た目が。。。
豆腐サラダっていうよりも、サラダを豆腐ドレッシングでどうぞって感じですね。
私には豆腐を固めるセンスが無かったみたいです。
豆乳までは上手くいったんですけどねぇ。
豆乳ラテはその後、私の朝の日課になり、嬉しくもお客様で隠れファンが生まれたのですが
(1人だけ)、豆腐は諦めました。
あんなもんを豆腐として出すなんて、それこそニッポンの恥。。。
結局、パックの豆腐を食べてもらった友達には日本の美味しい豆腐を紹介する事が出来ず、
おぼろ豆腐にも満たない豆腐をスプーンで出してあげたのですが、醤油をかけてかき回し、
そのままゴクゴクと一気に飲んでしまったのです。
うっ、そりゃ不味いだろ。
バナナと蜂蜜の豆乳ジュースは有りだけど、醤油とわさびの豆乳ドリンクは日本人でも
やらないって。
その後、彼女とは2度と豆腐の話をする事は無く、豆腐を食べたいと言われる事も
ありませんでした。
トラウマになってないと良いんだけど。。。
と言う訳で、豆腐作りは失敗に終わったのでした。何が悪かったのでしょう。
型に入れたり、重しをしたりっていう手間の省き過ぎですかね。
お豆腐作りの名人さんがいらっしゃったら、是非上手な豆腐の作り方を教えて下さい。
さていよいよ来週は、オニギリカフェに新スタッフが登場したお話です!
次回もどうぞお楽しみに。
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