特集|コンディションを整える日々の習慣。第2話:小川奈緒さんの選択、好きなことを仕事にするということ。
編集スタッフ 田中
7月28日から5日間で、編集者・文筆家の小川奈緒さんに、仕事や家族との暮らしを快適にするコンディションの整え方について、お話を聞いた特集をお送りしています。
■第2話:小川奈緒さんの選択、
好きなことを仕事にするということ。
■第3話:小川奈緒さんに聞く、
“いい仕事”をするためのコンディション。
■第4話:小川奈緒さんに聞く、
からだのコンディションの整え方。
■第5話:小川奈緒さんに聞く、
住まいのコンディションの整え方。
小川奈緒さんの、文筆家という仕事。
本日は小川奈緒さんが自分のコンディションを整えていこうと思ったきっかけについて、編集者として走りだした頃からのことをお聞きしました。
現在、小川さんは編集者・文筆家としてご自身の著書制作はもちろん、雑誌や本へエッセイやインタビューを書いたり、企画段階から携わってカタログなどの編集を手がけるお仕事をされています。
小川さん(以下敬称略):小さいころ、”もの書き”になりたいという夢があったんです。小説家とまでは思っていませんでしたが、文章を書いて身をたてたいと思っていました。大学も文学部を選び、就職先は本をつくる現場に携わりたいと出版社を選んだんですよね。
出版社で配属されたのはファッション誌。それでも小川さんは「ファッションも好きだったし、若いメンバーばかりで仕事も楽しかった」のだそう。
どんどん仕事に魅了されて、忙しく過ごす日々。文章を書くのはこの頃も好きで、周囲にも”書くことが好きな編集者”という印象が浸透していきながらの若きエディター時代でした。
フリーエディターとして、楽しく過ごした時期を経て。
29歳のときにフリーランスへ転身。結婚し、出産に至る36歳まで、エディター・ライターとして楽しく仕事をしていました。
都心でひとり暮らしをしながら、同じ歳のころの友人たちと楽しく過ごす日々。この頃からお料理も好きで、たまの休日に友人を招いて腕をふるうこともあったそうです。
「働き盛りの30代前半は本当に楽しかった!」と語る小川さん。同世代の友人達との時間を懐かしく思い出していました。
ちょうどこの頃、今も続けているヨガを始めたそう。身体のことを意識して、というよりは「流行」に乗ったのかもと話す小川さん。
料理も今のように丁寧にだしをとったり、保存食を作るなんてことはしなかったといいます。
小川:自分の身体のことなんて仕事の量が決めていたように思います。忙しければ、それなりに疲れて当然。それくらいの認識で本当に丈夫だった。
それがガラリと変わった出来事が、現在5歳になる娘さんの出産でした。
「Table Talk」が生まれたきっかけ。
子どもを出産後、大勢のスタッフと関わり、チームワークで進めるファッションの仕事が以前よりハードに感じたそうです。
服や小物を選ぶスタイリスト、それを着るモデル、撮るカメラマン、紙面をつくるデザイナー。関わる人数が多く、スケジュールの調整や勤務時間のことなど、その大変さは想像に難くありません。
ちょうど、年齢とともにライフスタイル系の仕事の依頼も増えてきていた時期でした。
小川:インテリアや食、器など、人の暮らしに関わるものがファッションと同じくらい楽しくて、もっと深めてみたいと思うものが他にもでてきた頃だったんですね。
そんなときも続けていたヨガ教室の帰り道。リラックスしてふーっと軽くなり、身体の風通しがいいな、という状態でふと降りてきた思いがありました。
「あれを本にしなければ…!」
「あれ」とは、そのとき個展の準備中だった夫・小池高弘さんのイラストです。そのイラストに自らのエッセイをいれて個展で図録のようにして販売するのはどうか?
そうアイデアが浮かぶやいなや実行。自費出版の『Table Talk』が生まれました。
自分をコントロールするのは、自分しかいないと気づく。
『Table Talk』を出してからは、暮らしにまつわるエッセイなど、もの書きとしての仕事が増えました。夫婦で運営するウェブサイトも立ち上げ、日々のささいな出来事を綴るように。小池さんのイラストを額装して、サイトで販売もスタートしました。
「むしろ、こっちだったんだ!」と気づいてようやく、”もの書き”の夢が大きな頭をゆっくりと上げ始めました。
そんなときにもうひとつ気づいたのは、「出産を経て体力が落ちている自分」の姿でした。風邪を頻繁にひいたり、疲れやすくなったり。睡眠不足もあいまって、何だか不健康な痩せ方をしていた時期。
「力が足りない」
重い腰をあげて、立ち上がり、手を動かして家事育児をするパワーが足りないと、身体で感じました。自分の身体を動かすのは、コントロールするのは自分しかいないのだと気づいたのです。
好きなことをするために。
それから、小川さんの今に至る暮らし方へだんだんとシフトしていきます。「食べるものが身体をつくる」ということをひしひしと実感したとか。
自然派のレストランや身体に良いと言われるものを、以前は「流行」として楽しんでいた。小川さんがそう気づいたときには、それらは「流行」ではなく「切実に必要なもの」となっていたそう。
小川:私みたいに体調を崩して気づく必要はないと思う。最初の入り口が「おしゃれだし、流行っているから」という理由だとしても、健康的に食べることが本当に楽しくなってきたら、それはとてもいいこと。
だんだんと引き受ける仕事内容に変化が現れ、”もの書き”の夢が現実味を帯びたとき、「夢を叶えるためには、まずはブレない芯を持ちたい」と暮らし方、働き方が変わりはじめました。
明日からは、そんな覚悟をもとに言葉を紡ぎ続ける小川さんが「いい仕事をし、楽しく暮らしていくため」にしている、日々の小さな習慣を聞いていきます。
どうぞ明日もお楽しみに。
・小川奈緒さんの著書の一部はこちらです。 ↓↓↓
家がおしえてくれること 小川奈緒 小池高弘 メディアファクトリー 2013-10-15 |
もくじ
特集|コンディションを整える日々の習慣。
■第1話:小川奈緒さんの選択、
好きなことを仕事にするということ。
■第2話:小川奈緒さんに聞く、
“いい仕事”をするためのコンディション。
■第3話:小川奈緒さんに聞く、
からだのコンディションの整え方。
■第4話:小川奈緒さんに聞く、
住まいのコンディションの整え方。
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