小さな頃から好きな言葉があります。「お茶でもしましょう」。なんてことのない言葉でしょう。このひとことで人生が変わる、なんてことはたぶんなさそう。きいた端から忘れてしまい、また、忘れたところで、とくに困ったことはおきません。わたしにとってお茶飲みの二人といえば、松野きぬ子さんと弘さんご夫妻。「松野屋」の屋号で、全国の荒物を扱っています。二人が暮らす、東京下町の浅草橋のご自宅で、お茶の話を聞きました。