
こんばんは。北欧、暮らしの道具店です。
月に1回お届けしている「夜ふけの絵本ラジオ」。
東京・高円寺にある絵本のお店「えほんやるすばんばんするかいしゃ」を営む荒木健太さんに、ちょっと不思議で、どこかホッとするお話を選んでもらい、声でお届けするポッドキャストです。
せわしない毎日を心地よくしめくくる、夜じかんのおともにでもなればうれしいです。
今夜のお話は
『こどものすきなかみさま』

今夜は、新美南吉作、谷内六郎絵『こどもの すきな かみさま』というお話をお届けします。
こどもの すきな、
ちいさい かみさまが ありました。
いつも いつも、もりの なかで
うたを うたったり、ふえを ふいたり して、
ことりや けものと あそんで いましたが、
ときどき、ひとの すんで いる
むらへ でて きて、すきな こどもたちと
あそぶのでした。......
『こどもの すきな かみさま』p,5より
荒木さん:
「いかがでしたか。こういう場合、ついつい、子どもだけには『見える』になりそうなところを、ひとまず、このお話に登場する子どもたちに神様は見えてません。おそらく、神様は誰からも見えない存在なのだと考えられます。このお話では子どもを特別な存在として扱っていません。
もし自分がこの現象に遭遇したらとんでもなく怖いと思うはずなのに、子どもたちは楽しそうです。ここに捉え方の違いが出てくるのが非常に興味深いです。正体はわからないけど、とにかくいまここに存在している。ただ見えないだけ。しかも、一緒に遊んでくれているなら、『遊ぼう』となるわけです。なんと自然な認識。なるほど」

荒木さん:
「ちなみに、このお話は岩手県に伝わる昔話をもとに、新美さんが手を加えて創作した作品です。このお話は約90年前に書かれたもので、発表当時も絵はあったようですが、そもそも絵がなくても成立するお話だと思います」
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photo:本多康司


荒木健太
東京・高円寺にある絵本専門の本屋「えほんやるすばんばんするかいしゃ」店主。店頭には古本・新本の絵本があり、作家の原画展示も行うほか、「果林社」の屋号で絵本も出版している。
166-0003 東京都杉並区高円寺南3-44-18
14:00-20:00 ※火・水定休
Instagram:@ehonya_rusuban


