【休み方講座】前編:充実した休日を、どうしたら過ごせるの?休み方にもコツがありました。

編集スタッフ 齋藤

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休日あとの「こんなはずではなかった」をなくせるように。

待ちに待った自由な時間。でも休日を過ごしたあと、たまに「こんなはずではなかった」と思うことはありませんか?

ただひたすら眠り気づけば夕方になっていて、なんだか損したような気分になったり、せっかくの連休なのに何もしないまま後半に突入していて「これでいいのだろうか」とぼんやり思ったり。

たとえ予定がなくても、自分が満足と思えるならそれでいいはず。でも問題は、どこかで納得のいっていない自分がいるからなんです。

今回はこんなモヤモヤを解決すべく、「休み方」についての特集を全2話でお届けします。

 

スタッフも著作を参考にしている、石川善樹さんを訪ねました。

お話を聞いたのは、予防医学の研究をしている石川善樹(いしかわよしき)さん。予防医学とは、病気にかからないように予防をする医学のことです。

ちなみに以前店長が、コラムで石川さんの著作と「攻めの休暇」というものについて紹介したことも。

▲石川さんの著書「疲れない脳をつくる生活習慣」を持つスタッフ田中。

今回はわたし・齋藤と「行きたーい!」と手を挙げたスタッフ田中で取材に行ってきました。(どうやら田中は本に影響を受け、お話を聞いてみたかったよう)

「疲れをとる」など休みに関するテクニックはいっぱいあるという石川さん。でも「充実させたい」というのであれば、そもそもの話をしないときっとどこかで「違う」と思ったままになってしまうといいます。

ということで「そもそも休みとは何か?」から、お話を伺いました。

 

休みに必要なのは「ゆとり」と「ゆらぎ」?

石川さん:
「僕は休みには時間の制約がない『ゆとり』と、いつもと違う刺激を感じる『ゆらぎ』が必要だと思っています。

『ゆとり』があればリラックスする時間にあてられるし、西洋人は休暇をただぼうっとするために使うことも。

でもそれ以外にも、脳が活性化するためには刺激も必要です。だから『ゆらぎ』がいる。

例えば旅行で見知らぬところに行くことや、僕の場合は新しい知識にふれることが、この『ゆらぎ』に入ります」

 

あなたにとっての休みとは?何が休みかは人それぞれちがう。

石川さん:
「突然ですが、会社から『一年間休みをあげます』と言われたら、おふたりは何をしますか?」

スタッフ田中:
「えー、たいへん困りますねぇ」

石川さん:
「『休みが欲しいですか?』と聞かれた時『休みが欲しい』という人は百人中百人だと思うんです。でも『なんのために休みが欲しいんですか?』と聞かれた時、答えられる人って少ないと思います。

なぜこんな話をしたのかというと、何を『休み』と思うかは人それぞれだから。

例えばですが、僕の場合『今の仕事』に関係ないことはすべて休み。なので論文を読むことも学会に出席することも休みに入ります」

スタッフ田中:
「お仕事ではないんですね?」

スタッフ齋藤:
「わたしは休みと聞くと『疲れをとる』というイメージが強かったです」

石川さん:
「『疲れをとる』ことが仕事の人もいます。例えばアスリートがそう。

なので長期的に自分がどういう人生を送りたいかを考えると、おのずと今週末なにをすればいいのか見えてくると思います。

といっても、僕も40代はなんとなくこう過ごそうかなぁくらいしか考えていません。

でも数十年先とまではいかなくても、日々自分が一体何をしたくて、何になら満足できるのかがわかっていれば、きっと『こんなはずではなかった』という休日が減ると思いますよ」

 

「休んだ気がしない」と感じるのは、自分の期待がわかっていないから?

自分にとって休みとは?そんな質問をされると答えに困ってしまいます。でも「週末に本当は何をして過ごしたいの?」という期待の中身を、具体的にすることならできそうです。

そしてそこにこそ「なにか違う」と感じてしまう、あのモヤモヤの正体があるそう。

石川さん:
「自分が何をしたら満足なのか、そこを具体的にするためには自分の『期待』と『現実』を把握することからはじめた方が良いと思います」

石川さん:
「人の脳は期待を高く持つようにできているんです。だから放っておくとどんどん上がってしまう。

例えばですが『ステキな夏休みをおくりたい』という願望があって、でも自分にとっての『ステキ』が何なのかわかっていなかったとします。

そうするとただ期待だけが高くなり、いざ夏休みが訪れた時に『こんなはずではなかった』と思ってしまう。

そうなると、人は休んだ気がしなくなるんです」

 

これをすればわたしは満足!期待値をコントロールしよう。

石川さん:
「そうならないために、まずは自分の『期待』を言葉にして把握すること。そして『期待』と『現実』のギャップを埋めた方がいいと思います。

まずは1週間くらいで区切って、『期待』と『現実』を書き出すことからはじめましょう」

・書き出すこと
(1)期待:来週1週間で何をしたいか。
(2)現実:今週1週間で何をしたか。

石川さん:
「自分が何をしたかったのか、そして実際は何をしたのかがわかることで、ギャップが埋まる。そこから『期待』を『現実』に合わせるか、その逆にするのかは自由です。

ただ僕は『期待』を『現実』に合わせた方がラクかなぁと思います。

僕は元々自分への『期待』を、毎日論文を書くことにしていたんです。でもそれだと『期待』が高すぎて、うまくいかなかった。なので毎日論文をひとつ書くのではなく、読むに変えました。

『期待』が『現実』に近づいたので、がっかりすることもない。それからは毎日ご機嫌です」

 

言葉にすれば、納得のいく休日に!

納得のいく休日をおくるためには、長期的な人生のプランを立て、そこから逆算して休日何をすべきか考えるのもひとつの手。

ただ人生のプランを立てることは、やっぱり難しい。

けれどあやふやだった「ステキ」や「充実」「楽しい」の中身を言葉にすることなら、できそうな気がします。

そしてせっかくの自由な時間、休養に使うのか活動的に過ごすのか、選べる自分でありたいもの。そのためにはなるべく疲れていない方が良いですよね。

ということで、つづく第2話では「疲れない方法」を教わりました。

(つづく)

【写真】岩田貴樹(2,4〜10枚目)、クラシコム(1,3,11枚目)


 

もくじ

 

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石川善樹

1981年、広島県生まれ。東京大学医学部健康科学科卒業、ハーヴァード大学公衆衛生大学院修了後、自治医科大学で博士(医学)取得。「人がよりよく生きるとは何か」をテーマとして、企業や大学と学際的研究を行う。 専門分野は、予防医学、行動科学、計算創造学など。2017年7月、子ども向け理系絵本『たす』〈白泉社〉が刊行。また近日『思想としての予防医学』が刊行予定。https://twitter.com/ishikun3

▽石川善樹さんの著書はこちら


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