【ノルウェー日記】夫の出張。ひとり時間にみつけた「自分」の感覚。
ライター 桒原さやか
ひさしぶりのひとり時間。
夫が出張で、5日ほど家をあけることになりました。
特別な予定はないものの、せっかくのこの機会を充実させたくて、何をしたらいいものかとぐるぐると考えます。
ふと頭に浮かんだのは、後回しにしていたアレコレ。どれもこれも大したことじゃないけれど、また今度、また今度……といつも手がつけられず、でもずーっと気になっていたこと。
せっかくなのでこの機会に、気になることをひとつずつ消していくことにしました。
夜遅い時間のカフェは、シンと静かでした。
いつもは夜ごはんの準備が、一日のスケジュールの軸になっています。そんなわけで自然と出かける時間も昼間がほとんど。
夜にひとりでカフェに行くのはしばらくぶりです。いつもと同じ場所でも、夜に来るだけで雰囲気がちがうものですね。
席について、まず取り掛かったのは、音楽の整理!最近ずっと同じ音楽をリピートしていたので、そろそろあたらしい曲との出会いを欲していたのです。
音楽を管理しているのは、Spotify(スポッティファイ)というアプリ。よく聞くアーティストに類似している曲をいくつか提案してくれるので、どんどん新しい音楽を聞いて、ピンとくる曲をみつけたら、ボタンをポチッとダウンロード。
すっかり集中モードに突入して、パソコンにもくもくと向かいます。
ひとりは出会いが待っている?
パソコンに向かって集中していたら、となりに座っていたご夫婦に、突然話しかけられました。
話を聞いてみると、イギリスからオーロラを見にトロムソに来たんだそう。わたしが日本人だと知ると、「いつか日本に行くのが夢なのよ!」と一気に意気投合。
そこからは、わたしがノルウェーの景色に一目惚れして引っ越してきたこと、お互いの旅のはなしをしたり、トロムソのおすすめな場所を伝えて、最後はギューッと握手をしてわかれました。
ご夫婦とバイバイした後、じわじわとふくらむ嬉しい気持ち。
話した時間は短かったけれど、いい出会いがあることは、こんなにも気持ちをフッと晴れやかにしてくれるものなんですね。
そういえばカフェで話しかけられるの、ひさしぶりだったかもしれません。ひとりの時間はいつもより、ちょっと世界を広げてくれる気がします。
会いたい、と思っていた友人に連絡をしてみる。
そろそろ誘いたいなぁと何度も思っていたのに、気づいたら半年ほど会えていない友人。これが、わたしが気になっていた、もうひとつのことです。
連絡をとらないことにちょっとした後ろめたさがあって、また連絡をとるのがさらに億劫に。ダメなループですよね……。
この機会に思い切って友人に連絡をすることにしました。ドキドキしつつ、ひさびさの友人に会うと、「やっと会えてうれしいわ〜!」と満面の笑顔。
今までの後ろめたさがヒュンと、一瞬で消えていきました。会えなかった時間を取り戻すように、近況報告会をして、気がついたら3時間しゃべりっぱなしでした。
こんなことなら早く誘っておけばよかったなぁと反省しつつ、会えて本当によかった!
気持ちがまたちょっと、軽くなりました。
「自分」という感覚が鈍っていたかも。
一人暮らしから、二人暮らしに変わって、夫婦のじかんを優先することが自然と増えました。
ひとり時間を満喫して思ったのは、「自分」という感覚がにぶっていたかもなぁ……ということ。
「そうそう、わたしってこういうことが好きだったよねぇ」と、再確認することがたくさんありました。気がついたからといって、何かが変わるわけではないんだけれど、背筋がピンと伸びるような気持ちです。
いい時間を過ごさせてもらいました。
さて、夫が帰って来る前に、いつもより家をちょっとだけていねいに掃除して、帰りを待とうと思います!
日に日に太陽が沈む時間が早くなって、極夜に少しずつむかっています。
ライター 桑原さやか
『北欧、暮らしの道具店』で、お客さま係として6年間働いていた元スタッフ。旅が好きで、冬の旅行で訪れたノルウェーの北極圏にある町、トロムソに一目惚れ。スウェーデン人の夫と共に、2016年6月より移住をはじめている。
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