【店長コラム】3年ぶりにアイメイク道具をひと揃え。
店長 佐藤
自分の顔に飽きる。
3年に1回くらいのペースで「自分の顔に飽きる」、正確には「自分のメイクに飽きる」というタイミングがやってきます。
それもそうです。だって、その日の服装に合わせてメイクをかえるのがわたしにとっては難易度が高いどころか、春夏秋冬、季節の変化にだって対応できていないのですから……。
「うーん、もう、久しぶりにメイクをかえたい!」となって、ゴールデンウィークの初日、ひとり時間をもらって大好きなショップに出かけてみました。
ゴールデンウィークだから昼間に出かけると物凄い人だろうなと思って、夕方遅めの時間から出発。陽が完全に暮れる頃、帰り道にひとりで一杯飲んじゃおうかしらなんて企みつつ。
ショップに一歩足を踏み入れたとたん「うぉーー、この大好きな空間、久しぶりだぁ」と、すでに気分は高揚。
さあ、ここからが人見知りのわたしには勇気を出す本番です。
「あのー、すみません。アイメイクの道具をですね、できたら一新したいのでアドバイスをしていただきながら購入を考えたいのですが」
目の合った優しそうなビューティーアドバイザーさんに話しかけました。
「こうしたい」という意思はあるのか?ないのか?
早速、ビューティーアドバイザーさんが笑顔で照明が光り輝く鏡の前にわたしを座らせてくれました。
「なにか、こういうふうにしたいといったイメージはありますか?」と優しく問いかけてくれます。
「いや、それがですね、わたし、こういうことに関してあまり意思がないんです。髪型もそうなんですけど、こうしたいと上手に伝えられないのでだいたいどこでもお任せで」
「しいて言えば、もうちょっと目力(めぢから)が欲しいです」←(かなり恥ずかしいセリフ……)
「あ、それから朝メイクに時間をかける余裕がないので、できるだけ簡単に再現できる方法を教えてほしいです。あ、あと、奥二重でアイメイクがよれやすいので、アイラインとかは夕方になっても落ちにくいのがいいです」
(ここでビューティーアドバイザーさんは思ったはず。いや、このお客さん、意思ないですって言ってるけど、結構、意思あるよと)
わたしはインテリアについても、仕事のやり方についても、メイクの場合とすごく考え方が似ているなぁと自分でも思うのですが、まずは「制約」を考えるのが好きなんですね。
「こうしたい」というイメージが湧きにくいことがあったとしても、「こうはしないほうがいい」とか「こうはしたくない」という発想から外枠を定めて、じゃあ、その中でどう最善を表現しようかという順番で考えていくのが、思考の癖になっているみたいです。
今回もまさにそれ。
「こんなアイメイクをしたい」は出てこないけど、「これはイヤなんです」「こうなっちゃうと困るんです」は出てくる、出てくる(笑)。
そこからは、あっという間の45分!
「こうなっちゃうと困る」から「こういうメイクをしてみたい」という好奇心が湧き出るところまで行き着くようなアドバイスを沢山していただいたうえ、メイク道具も紹介してもらい、こういう有意義な時間はきっとまた3年後になるだろうからと大人買いして帰ったことは言うまでもありません。
ショップの小ぶりな紙袋に詰まった新しいメイク道具を手に提げながら、帰り道、わたしは久しぶりに味わう気分を感じました。
鏡の前で丁寧にメイクもしていただいたので、行きより血色もよく、ちょっと目力もアップした!?ように感じられることも一人うれしくて、うれしくて。
今日、施していただいたメイクで出来上がった顔に、明日のわたしは再びなれるかな。
おそらく自分ではこのメイクを完全に再現はできないのだろうけれど、明日はいつもより5分早起きして、集中してアイラインを引こう。
そんなふうに考えられること自体が新鮮でした。
そして後日談というか、まさにその翌日のこと。
「ゴールデンウィーク、なにしてました?」という話にスタッフとの間でなりまして、「わたしはアイメイクの道具を一新しに出かけてきたんだよ」と話すと「え?じゃあ、今日の店長のアイメイクは今までと違うんですか?」と聞き返されました。
この時点で、ほかの人から分かるレベルの変化をつくれてないことは自覚したのですが、「うん、そうだよ!」とわたしが答えたあとで「なんか、そんな気がしました〜(爆笑)」とふざけて話を合わせてくれるスタッフのユーモアに触れられただけでもよかったと思うことにします。
そうそう、メイク道具を買ったあと、一人で飲んだ冷えた白ワインも最高でした。
自分にしか分からないかもしれないささやか変化は、自分にしか分からないものであればあるほど、本当は楽しく、張り合いをもたらしてくれるものであるのかもしれません。
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