【スタッフコラム】映画に夢中だった、あの頃の自分に

お客様係 市原

夏のはじめに引っ越しをして荷物をまとめていたとき、中学生の頃の自分が書いたメモに遭遇しました。

それは、これまでに観た映画のタイトルを記録しているノート。

わたしは中学生の頃に映画にハマって以来、観たタイトルをメモし続けています。

 

なぜか、続いているこの映画メモ

この習慣だけは高校に入っても、大学生になっても、大人になっても変わらず、今だに続いています。

映画の感想や詳細も書かれていない、ただの観た映画リスト。

今は手帳にメモしているので、何年かに一回、思い出したように、その手帳の部分をビリビリと破り、そのノートに貼り付けています。

日記を書くことも、思いついたことを書き留める習慣もまるでないのですが、これはなぜか続いています。

この記録には特に意味も目的もありません。

心のどこかに「まぁ、せっかく中学生の頃から続けているし、ココで辞めるのものな」というのがあるからなのかもしれません。

 

まるでアルバムを見返すように

そのノートを見返してみると、

「中学生の自分の文字は、こんなだったのか」

「この映画、タイトル見てもどんな内容だったのか思い出せない……」

「そうそう!この映画、当時話題だった〜!」

と 、アルバムをめくるときに似た気持ちになりました。

中学生から30歳を越えた現在までの記録がわかるので、自分の足跡が残っているこのノートの存在が、なんだか誇らしいような。思わず微笑んでしまうような。

 

あの頃の自分に会えた気がして

▲唯一手元に残っていた映画雑誌は、好きだったリヴァー・フェニックスが表紙のもの。

中学生の頃は本当に映画が大好きで、初めて持てた趣味といえるものになりました。

当時あった『ROADSHOW』(集英社)という映画雑誌を毎月買って、映画の知識を入れていたこと。

そこに登場する映画スターに憧れて、英語に憧れて、字幕翻訳者に憧れたこと。

地方の田舎に住んでいたので、毎週親にレンタルビデオ屋へ車で連れて行ってもらい、お小遣いから今週の1本を真剣に選んで観ていたこと。

今日はこれを借りるぞ!と観たい映画リストから決めて行ったにも関わらず、新着商品の名も知らぬ映画のあらすじに惹かれて、それを借りちゃった小さな思い出まで。

その映画ノートから、夢中になっていた当時の記憶が蘇り、昔の自分にタイムスリップしました。

 

今の自分は、何に夢中?

こんなに夢中になったり、憧れたりする気持ち、今の自分にはあるだろうか?

映画館も電車ですぐ行ける東京に住み、配信やレンタルを利用して家で映画を見ることも容易くなった今。

相変わらず映画は好きだと言えるけれど、あの頃よりも観ていない自分がいる。手帳に記録される映画の数もめっきり減りました。

あのノートを見返し、昔の記憶が巡ってから、「何か」夢中になれることへ少々掻き立てられた自分がいました。

ちょっと「何か」をはじめてみようかな、夢中になってみたいなと、引っ越しの片付けを続ける中でぼんやりと考え続けていました。

そしてやっぱり、あの頃抱いた気持ちに近づきたくなって、英語でももう一度ちゃんと勉強しようかなと決意を新たにしている今日この頃です。

あとやっぱり、映画をもっと観ようということも。

 


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