【わたしのライフワーク】第3話:ヒンメリ細工をつくってみよう。基本の作り方
編集スタッフ 松田
長野県御代田町を拠点にクラフト作家として制作活動をしている、上原かなえさんにお話を伺っているこの特集。第1話と第2話では、上原さんがどのようにして、ヒンメリづくりというライフワークをみつけたのか、その道筋をたどりました。
最終話はちょっと特別編。上原さんに、ヒンメリの作り方を教えていただきました。
基本の作り方はとっても簡単! ちょっとした夏休みの工作気分で、トライしてみてはいかがでしょうか。
ヒンメリ細工をつくってみよう
基本の作り方
麦わらを一本の系で並べて繋ぐ、多面立方体のヒンメリ細工。
古くから自然を大切にし、精霊信仰にも続いて生活をしていたフィンランドの人々に伝わる、伝統装飾です。今では、クリスマスの装飾として、家に幸せを運び込むと言われているそうです。
今回は、初心者でも簡単につくれるかたちを教えていただきました。
用意するもの
・ライ麦わら(縦軸用16cm×12本、横軸用11cm×6本)
・コットン糸(ナイロンだと滑るので、コットン100%がおすすめ)
・糸を通すための長めの針(針金でもOK)
・ハサミ
※麦わらの長さを正確に揃えることが、綺麗な立方体に仕上がるコツです。
※市販のストローやススキの茅でも作れます(上原さんたちが育てた御代田産の麦わらはオンラインショップで販売しています。記事下プロフィール参照)
作り方
1. 針にコットン糸を通し、麦わら(縦軸用16cmの方)を4本通して、ひし形のような形になったら固結びで止める
2. 重ねるように、また麦わら4本に針を通して、固結びで止める
▲ひし形がふたつ、重なるようなイメージです
3. さらに麦わらを4本通して、固結びで止める
▲ひし形が3つ重なりました
4.今度は、ひし形を横断するように麦わら(横軸用の11cmの方)を通して、立体にしていく。麦わら同士の接点は、くるくると糸を2回くぐらせるようにする。
5. 横に全部で6本通したら、立方体のできあがりです。
上原さん:
「シンプルにそのまま飾っても素敵ですし、鳥篭のように見立てて内側に草花や藁のオーナメントを吊るしたり、下にタッセルをつけても可愛いです。
長く飾りたい場合は、糸を通していく前に、爪楊枝で木工用ボンドを麦わらの切り口にコーティングするようにひと塗りしておくと、より耐久性が高まります。
部屋に飾っておくと、目に見えない空気の流れにゆらゆらと揺れるんです。そんな様子にも、癒されますよ」
ヒンメリ細工は、今回のようなシンプルなものなら、小学校一年生くらいのお子さんでも、大人と一緒に作ることができるそう。夏休みの工作にもいいかもしれません。
わたしもさっそく、教わった方法でヒンメリづくりにチャレンジしてみました。黙々と針と糸で麦わらを通していく作業は、とてもシンプルで無心になれます。集中して作り終えたあとは、なんだかスッキリ。不思議と気持ちに余白ができたような充実感がありました。
ゆらゆらと回るヒンメリの姿を眺めていると、浅間山の麓、青空の下で穂をゆらす黄金色のライ麦畑の美しい景色が蘇るのでした。
【写真】市原慶子
もくじ
上原かなえ
ペーパークラフトをはじめ北欧につたわる手工芸を研究し、身近な素材で作品をつくるクラフト作家。ライフワークとしてフィンランドの伝統装飾ヒンメリを材料のライ麦から栽培し作品制作をしている。そのライ麦の茎を飲み物用ストローとして加工する「MIYOTAライ麦ストロープロジェクト」を主宰。地元の農家と福祉施設と連携し就労支援につなげる活動している。近著に「上原かなえのペーパークラフト」(ブティック社)他。長野県御代田町在住。御代田産の麦わらは、通販でも購入可能。詳細はこちら→https://ryestraw.base.shop/
Instagram:@kanaeuehara
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